『夏への扉』猫哲学をどうぞ
住居と食と天気の世話はぼく任せ、それ以外のいっさいは自分持ち
物語の冒頭部で披露されるピート哲学。清々しい。なんて勝手な哲学。最高。ピートは猫だ。天気の世話をぼくである飼い主にさせるあたり、まさに哲学的。見習わなければ。
彼は、その人間用のドアの、少なくともどれかひとつが、夏に通じているという固い信念を持っていたのである。
彼=猫のピートだ。
タイトル「夏への扉」
素敵な響き。昔懐かしいような、何か楽しいことが始まりそうな期待を含んでる。懐かしくて楽しくて、始まりを待ってる。
本の表紙
猫、細長いしっぽ、上を向き扉の方へ向かっている。さんかくの耳もしっかり前を向いてる。開けてもらった扉の向こう、背筋を伸ばして見つめる。
扉の向こうは白一色。何があるのか分からない。
あ、この人猫好きだ。(きっと好きだ)
タイトルと表紙で、この本を読むことにした。
読み始めれば、冒頭からピート哲学がお出迎え。
もう私、完全にピートにやられました。とにかくピートがカッコいい。
ピートはまだか?
とピートの出番を待つ私。
うーん、じれったい。早く来いよピート。
ピート追いかける。
猫好きの皆さん。ピートはかっこいいです。ただし、残念ながら出番は少ないです。
ピート、うちに来てくれよ。
潔く力強いピート哲学。夏の風が吹く。
彼はいつまでたっても、ドアというドアを試せば、必ずそのひとつは夏に通じるという確信を、棄てようとないのだ。
あぁ、ピートになりたい。
私も扉を探す。ドアを開ける。