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スームィ市郊外・専門学校の建物にミサイル着弾 2023.07.29

7月29日 土曜20時

部屋で夕食を食べようとしていたところに、パパーンと弾けるような衝撃音があり、同時に警報アラームが来て身体が固まるも、音の種類から比較的遠めの乾いた音だったので、防空システムが働いてドローンを撃墜したと思っていました。

SNSのニュースに流れてきたのは、以前訪れたことがあるスームィ市内の外れにある専門学校の建物のひとつにロシアからのミサイルがヒットした画像でした。その時間に聴いた爆発音がまさしく着弾した瞬間の音だったのです。


日本の報道関係者と一緒に訪れた専門学校が集まるエリアに着弾

市内で爆撃が起こると、このように大抵カラスが騒がしく群れを成します

スームィに縁のある日本人の報道関係者とそこへ一緒に訪れたのは3月。
NPO代表の友人が通っていた写真撮影を学ぶ専門学校へ同行した場所です。

ロシア侵攻直後にスームィ市内の中で被害の大きかった北側のエリアに位置する専門学校。服飾デザインや美容理容などのほか、工業系の機械や専門工技術を学ぶ職業訓練校の校舎がいくつか並んでいます。
私が訪れた時は各学校の校舎の窓は保護が外されていたので、おそらく夏季休暇の現在も窓ガラスはそのままの状態だったのでしょう。

私が住むエリアでは窓を板で保護したり、実際の爆発でガラスが吹き飛んだ様子を実際に見ることがなかったので、ロシア侵攻当時は学校の大きな窓を全て閉じていた話を聞いて、身が締まる気がしたのを覚えています。

私たちが訪れた写真技術・服飾美容の校舎の2つ隣りの建物が、今回のミサイル攻撃で大きく大破してしまいました。
その爆風によって2つの校舎で多くの窓ガラスが吹き飛ぶ大きな被害を受けています。(表題写真画像)


実際の被害

ミサイルが着弾した2つ隣の建物。窓枠がひしゃげてガラスが吹き飛んでいる様がわかります
上部の窓は衝撃で完全に割れてしまっています

自身が学んだ校舎のあるエリアがミサイル攻撃の対象になったことに友人はとてもショックを受けており、今回現場を訪れ写真撮影をしたのも友人のジェーニャです。彼の記事はこちら→

大破してしまった建物の周りは規制線が張られており近づけない状態で、死傷者数も数名(校舎内にいた関係者と近隣の方)とのこと。詳しい状況は伏せられています。ミサイル攻撃の翌日に現場を訪れた際には、講師が暫定的な修繕のために木工パネルを運び入れ、割れた窓を塞ぐ作業を行なっていたようです。

修繕作業

9月の新学期までには全ての修繕を行わなければなりません。

特別に教育関連施設を狙ったとの見解も政府からは出ていますが、もしそれが本当なら、幼稚園や教育機関の新学期はまたオンライン授業になる可能性もあり、コロナ関連から続くこの数年間で失うウクライナの教育に関する懸念も増大します。


実際の爆発音を聴く感覚

割れた窓ガラスの内部から空を見る

7月に入ってから、しばらくぼんやりしていた頭をクリアにしなければいけない危機感が近づいたのは確かです。
近所でドローン・シャヘドによって攻撃されたり、警報がただの警報ではない事実もたくさん耳に入ってくるようになったのは、きちんと現実に目を向けたから。
実際に爆発物の破裂音を部屋から聴いたことはなかったので、このひと月で複数回聞くことになったのはエスカレーションしていると考えるのが妥当でしょう。

この爆発音になれることはありません。でも、いつも怯えているわけではなく、こうして文章を書いていると、普段はほぼ他人事のように思いながら生活しているのだな。と驚く自分もいます。

慣れているわけではないけれど、だからといっていつも恐怖が隣り合わせでもない。そんな感覚が一番正直なところです。

また、ニュースがあればnoteに記載します。




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