だいたい5分でわかる?!ツールドフランス2021観戦レポート Stage9
ツールドフランス観戦の感想レポートです。
Stand.fmでお喋りしたことをこちらにもテキストでアップしてみます。
ほんのり内容が違っていたりもしますが、ご勘弁を。
こんばんにちは。
オーディオコント製作チームゲスラジの腹黒担当さちあきです。
この番組はロードレース観戦が大好きなさちあきが、レースを見たあとの暑苦しい気持ちをお伝えする番組です。
ステージ9はアルプス2連戦の2日目。
クリューズからティニュへ向かう144.9kmの山岳ステージ。2年前に激しい降雹で土砂が流れ出し、突然のレース中断となり開催委員長が「すぐに戻る!」と宣言した因縁のある山がゴールです。
山の天気は変わりやすいぶん、どんなレースになるのかと蓋を開けてみたら最初から雨という悪天候。
超級も含む今回のレイアウトも鋸に近い形なのでスピードの出てしまう下りが心配です。
アクチュアルスタートしてすぐに始まる2級の山ドマンシーに向かって登坂が始まるとアラフィリップがアタック。それにモレマ、マイケル・ウッズが反応し先行している二人を追走します。マイケル・ウッズの逃げに乗っていく姿勢は今大会でもよく見かけているかも。いい動きしてますね。
2.5kmの坂を9.4%で登って行くのにスプリンターはキツイんじゃないかな?って思ってしまうのですけれど、この登りの後に見えている中間スプリントに向けてコロブレッリがガチッと先頭集団に入っていてポイントを取っていたのには驚きました。
雨のコンディションで調子が悪いのかリッチー・ポートが遅れるという場面もありました。
次の1級山岳のセズィに入ると高い木々の森林が美しい景色とは裏腹に登坂距離9.4kmという長さと平均勾配6.2%という眩暈のするところで、次に昨日山岳ジャージをゲットしたプールスがアタックを仕掛けます。
43人いた先頭集団がここでバラけ、プールスが引き離していった小さな塊となっていきました。
標高1650mにもなるとかなり寒そうです。
さらにここから下るというのですからスピードが出ている分、寒さに弱い選手たちは大変そうでした。
指とか縮んでブレーキコントロールとか厳しそう……。
下りきって冷え切った体を抱えて次は超級ですよ。ドSにもほどがあるだろ?と思う超級は12.6kmの坂を平均勾配7.7%で登っていきます。メイン集団にいた総合2位のファン・アールトが沈んでいく姿もみえ、超級のキツさを感ぜられました。しかしここでキンタナのアタック!ここ数年は期待されているもののいまいち勝ちきれなかったキンタナですがキレの良い走りでイギータとオコーナーがは若干の遅れをとり、ついていけたのはマイケル・ウッズだけでした。
かなり攻めた走りをキメたおかげか先行していたプールスに追いつきそうでしたが、頂上は僅差でプールスが守りきりました。
それにしてもゼッケンが飛んでしまったキンタナのゼッケンをもう一度取り付けるためのお着替えなど、こんな雨の寒い山の中でよく体が動くなぁと感心してしまいましたよ。こういうレースでは寒さや暑さへの体質もだいぶ響きそうですね。
残りの距離17kmを残し最後の1級の登りへ向かって追いついてきていたオコーナーが踏み込みます。
一時期9分代までイエロージャージとタイム差を引き離し、暫定マイヨに手がかかったりもしましたが8’03分以上離してゴールできればマイヨジョーヌ奪取と言われ始めたあたりからポガチャルの本気に火がつきました。きっかけはカラパスのアタックでしたが、踏み込み始めたポガチャルの足取りは軽く、ガンガンに先行していた選手たちを下していきます。
オコーナーが単独でゴールを決めてから、何分後にポガチャルが入るのか注目していましたが6’02分という恐るべきタイム差でゴールをし、結局ポガチャルからマイヨジョーヌが移ることはなくなりました。
あのひと時とはいえ、それなりに離されていたタイム差はなんだったの?と頭を抱えてしまいます。
明日は休息日。明けて明後日のステージ10は平坦コースです。
総合リーダージャージを保持しながら走るUAEチームエミレーツがどんな走りを見せてくれるのか楽しみですね。
それではまた明後日に。サリュー!
総合:タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)
ポイント賞:マーク・カヴェンディッシュ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
山岳賞:ナイロ・キンタナ(チーム アルケア・サムシック)
新人賞:タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)
敢闘賞:ベン・オコーナー(アージェードゥゼール・シトロエン チーム)