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山梨ツーリング 富士五湖道路


2024.6.17
御坂峠 天下茶屋 14:56〜15:11

ここは、御坂峠
1人で富士山を見ている

外国の人と思われる団体が
車一台にギュウギュウ乗ってやって来た

ワイワイと急に賑やかになる
茶屋が休みなのを残念がっている

富士山のてっぺんが見えてきたのを
みんなで子どものように喜んで

またギュウギュウと乗り込んで
峠道を降りて行った


ここは涼しいなぁ

高度を上げると、それだけで涼しい
そもそもお日さまもいなくなっていた

これから雲が増えるんだろうか

今、3時
このあと、どうする?

今日1日を振り返る
散々だった気がする

道志みち
車が大体いて、快適とは言えなかった

富士スバルライン
峠道ではなくて、さらにバスが多かった

県道36
縦溝が掘ってあって、楽しく走れなかった

御坂峠
通行止箇所があり、茶屋が閉まっていた

気持ちよく走ろうと行く先々で
不完全燃焼のような有り様

踏んだり蹴ったりだ

また?という思いでいっぱいになる

今、3時
このまま帰るの?

実は、あと一つ行きたいところがあった
本当はそこがメインの行き先だった

夕方から富士山に上り
満点の星空を観る

前に一度やったことを
もう一度やってみたいと思っていた

あの時、寒すぎて
長く五合目にいられなかったこと

帰りの高速で眠すぎて
走っててふと目が覚めるという怖い思い出

洋服をもっとたくさん
持って行けばよかった

帰ろうとせず、足柄に泊まって
朝イチで帰ればよかった

色んな残念な気持ちを
リベンジしたかったから

夕方、おもて富士から五合目に上る

その前の空いた時間遊ぶために
あっちこっち走っていたのだ

でも今、御坂峠のてっぺんで
富士山を見ながら
どうしようかと思っている

雲、大丈夫かな?
星、見えるかな?

疲れてるけど、わたし大丈夫?

不安要素がありすぎて決まらない

今から上るの?
こんなに疲れてるのに?

スマホで調べてみたら
一気に行ける距離じゃなかったから
途中、休憩するところを考えてみた

あそこにしよう

ようやく場所を思いついて
重い腰をあげた


来た道を戻る
同じ道でも上りと下りは雰囲気が変わる

さっきの車が行ってから
だいぶ経って出発したので

誰もいない 快適だ

風が首元を過ぎる
心地いい

上りは空気を割くような感じがするのに
下りは空気をまとっている気がするのは
どうしてなんだろう

重力のせいなのかな?

緑が濃い
気がつけば初夏になっていた

若葉は育ち、濃く色づいている

路面の落ち葉は細かくて
走っても滑らない

下りで滑ると気を使うから
ホッとして走り抜ける

後半は路面もいい

木々におおわれる中
ゆっくりとバイクを走らせた


たった一人の時間が終わる
下の国道に出た

警備員さんに文句を言いたくなる

「天下茶屋、やってませんでしたよ!」

てっぺんに一人で立っていた
警備員さんのことを思い出す

無線でやり取りすれば
茶屋が閉まったことくらい
伝えられるだろうに

車やバイクがなぜ
行き止まりの道に進もうとするのか?

茶屋が閉まっていて
通り抜けもできなかったら
嫌な気持ちで戻ってくるだろうと
どうして想像できないのか?

与えられた仕事のみこなし
周りへの配慮など考えもしない

やってもやらなくても
給料の変わらないことを
しようとは思わないんだろう

ほんのちょっと
相手の立場に立てば
わかることなのに

警備員さんに文句を言っても
ただの八つ当たりにしか見えないと思い

心の中でそうつぶやいて
目の前を通り過ぎた


R137 御坂みち

一度だけ回り込んだカーブがあったが
基本はぐんぐん下るイメージで
あっという間に河口湖に出た

もう一度、河口湖大橋を渡る

富士山の見える向き
前方の富士山は半分雲におおわれている

降りきると渋滞
前に教えてもらった道を覚えていて左折

県道707で右折すると
まっすぐインターに向かえる

金沢に行く時、その道を走り
気持ちよくワクワクしたことを思い出す

あの道はどこかな?

それらしい道に入り
古い街並みの中を通り過ぎる

大きな交差点に出た
スバルライン入り口と書いてあり
この道で合っていたと安堵

富士吉田インターへ
富士五湖道路に入る

山中湖インターの文字を見て
河口湖の方が奥だったことに気づく

そっか たしかに

勘違いしていた自分を笑ってしまう
だいぶ疲れているらしい

右に時折見える富士山が
気になって仕方ない

トンネルを抜けるたびに右を見る

雲、多いなぁ

前に、雲の中突っ込んだことを思い出す

雲は濃淡があって
濃いところは霧より濃い

文字通り、何も見えない
白い闇のようだ

前の車が見えない濃さ

五合目もそうで
停まっている車にぶつからないよう
手探りで歩いたことを思い出す

あれは怖い

そう思うと憂鬱になる

上るのか?あの山に

そう思いながら
車について高架の道を走らせた



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