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ウミガメに会いに行く
思い立って出かけたのは、伊豆大島。船に1泊、現地は日中滞在のみの旅である。
今回、不意にウミガメに会いにいきたいと思った。こんな風に特定の動物に会いたいという、ただそれだけの目的で旅に出るのはとても久しぶりだ。私は竹芝から出発する船旅が好きなので、目的地は伊豆大島を選んだ。大島は、ダイビングなどでウミガメに遭遇できることが知られている。そんなわけで、久しぶりの船旅にでたのである。
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今回往路で利用したのは、さるびあ丸の特2等室。船旅にでるときはいつも2等和室だったので、この特2等室のプライベートが確保される快適さにはびっくりした。十分な広さの空間のなかで、眠りにつくことができた。海は多少荒れていたようだが、あまり揺れも感じず、船酔いもせずに無事早朝に伊豆大島に到着した。
この日の到着港は岡田港。すぐにバスに乗って元町港へ。
それから最初の目的地に移動し、早速ウミガメを探すため海を眺めた。完全に「ここら辺かな」という勘だよりだ。
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海を眺めはじめて15分くらいだろうか、空も明るくなり始めた頃。
ぷはっと、海から音が聞こえた(気がした)。音がした方向に目を凝らした。うーん、ウミガメらしき姿はない。
しばらく眺めていたら、水面から何か出た気がした。しかし、すぐに引っ込んでしまったため、何だかわからない。双眼鏡、間に合わず。
しばらく見ていると、また浮かんできたものが。双眼鏡をとっさに構える。そしてつい口から出たのは、
「なんだ、あのかわいい生き物は」(ひとりごと)
そう、浮かんでいたのはウミガメ。
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その後も、この個体は私の観察できる範囲にいてくれた。このときの観察で知ったのは、想像していた以上にウミガメは顔を上げたままで水面を移動するということ。その後、もう少し沖合で同時に3個体のウミガメが顔を出している場面にも遭遇した。こちらの個体はずっと大きかった。
こんなに簡単にウミガメに会えるとは‥!なんて素敵な場所なんだ、伊豆大島。
ちなみに、ここではウミガメといっているが、ウミガメにはアオウミガメやアカウミガメといったいろいろな種がいる。ただ私は種の識別に自信がないので、ここではウミガメとしている。
途中、スーパーなどに食べものを買いに行ったりもしたが、伊豆大島で過ごした多くの時間をウミガメを眺めながら過ごした。こんな風にずっと海を眺めていられる時間、幸せしかない。ちなみに、別の海岸にも行ってみたのだが、そこの海は荒れていてかなり怖かったので、すぐに退散したのであった。
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私はこの日まで、ずっとウミガメに会うことは難しいことだと思っていた。でも、それは自分が本気で会いに行こうとしなかっただけなのだと、この旅を通して感じた。自分が動けば変わることもある、そう実感させてくれた出会いだった。
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一峰というお土産屋さんで購入した、大島牛乳のソフトクリーム(とても美味しかった!)