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めんどくさい男
久々に映画館で映画を観てきた。
「1ST KISS」
坂元裕二脚本・塚原あゆ子監督
松たか子と松村北斗が主演のラブストーリーだ。
基本映画館で見る映画は、大画面での臨場感を味わえるアクションものや冒険ものSFものなどが多いので、恋愛映画をお金を払ってまで見に行くことはほとんどない。
恋愛映画はテレビの画面で、なんならネトフリやアマプラのパソコンの画面でちょうど良いくらいに思っていたし、2時間ドラマで良くない?くらいに思っていた。
それなのに公開すぐの週末に、わざわざ映画館に足を運んで観に行ってしまったのは
松村北斗のせいだ。
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そもそも、めんどくさそうな人が好きなので
俳優の中では、オダギリジョーと高橋一生が私の中では2大めんどくさそうな俳優だったのだが、最近ここに松村北斗が仲間入りしたのだ。
この3人の共通項は、なんて言ったらいいんだろう?俳優としてというより人間がめんどくさそう。役柄のせいとかじゃなく私生活がめんどくさそう。
もちろん他の俳優さんだってめんどくさそうな役を素晴らしく演じてらっしゃる方は多い。「ゆとりですがなにか」の山路を演じた松坂桃李も、「ミステリと言う勿れ」の久能君を演じた菅田将暉も、松たか子の元旦那役で「大豆田とわ子と三人の元夫」で共演した岡田将生も、まあまあめんどくさい役がドンズバハマっていたとは思う。
でもみんな役を離れれば私生活はいたってまとも、いたって普通なんだろうな(いや、知らんけど)というのが伝わってくる。
でもオダギリジョー、高橋一生、松村北斗は、絶対に普段からめんどくさいだろう感があふれ出てしまっている。
しかも松村北斗は現役のアイドルグループSixTONESの一員だ。(すみません、アイドル興味なさ過ぎてSnowManとSixTONESの違いがよくわかりません。SixTONESの綴りも検索しました。)キラキラした世界に住んでいるのにあの温度の低さと湿度の高さはどうしたことだろうか?
そんな彼が松たか子と夫婦役で共演するというので、つい観に行ってしまった。
ネタバレしない程度に感想から言わせてもらえば、とても良かった。
ストーリーも良かったし松たか子もめちゃめちゃチャーミングで良かったし、胸にグッとくるものがあったし、久々に映画館で泣いたし。
でもやっぱり松村北斗
ものすごくよかった。彼がそのまんまこの役の硯駈という人物でもおかしくないくらいのはまり役だったと思う。特に年老いた駈の彼の演技は素晴らしかった。硯駈は本当にこんなふうに年取っていくんだろうなと思わせるほどの自然な感じ。そして松たか子が再び恋に落ちてしまうのもやむなしな、15年前の彼もまた良いのだ。
そしてそんな自然な演技の中にもやっぱりにじみ出てしまう、めんどくさい感じ。もちろん役柄もあるしセリフでもあるんだろうけど、隠し切れないめんどくさい感じ。はあぁ、大好物すぎる。
松村北斗は一体本物なのだろうか?ここでの本物とは、本当にめんどくさい男なんだろうか?という意味だ。アイドルという職業を選びながら、そんなめんどくさい性格を醸し出していけるものなのか?令和のアイドルなのにそこはかとなく感じる昭和感はどうしたことだ?テンション低めの湿っぽい感じは作られたものなのではないのか?ちょろいおばちゃんたちを騙すためのイメージ作戦なんじゃないのか?
そういった意味でもまだまだ発展途上のめんどくさい俳優、松村北斗から目が離せないのだ。(←作戦だったらまんまとはめられてるけどw)