大学院入学から1年が経ちました
だいぶ間隔があいての投稿になってしまいました。コンスタントにアウトプットすることの難しさを痛感しております。ブログを定期的に投稿されている方は本当に凄いなと尊敬するばかりです。大学院に入学してもう1年も経つのかと思うとあっという間でしたが、学んだことをアウトプットしていこうと思います。
前期もそうだったのですが、後期もそれぞれの講義の内容がリンクしたものになっており、同じことを様々な視点で学ぶことができました。後期は、毎週火曜と木曜、土日に不定期に集中講義、というスケジュールでした。自分の勤務の関係で、木曜の講義の履修ができなかったため、火曜の講義と履修できた集中講義のことについて、まとめていきます。
※2年目からは完全オンラインへ移行、講義自体は集中講義除き1つのみとなっています。
医療経営・管理学専攻 1年次 後期 の講義
あくまで私が履修したものですが、以下に示します。
▶︎疫学
▶︎医療安全管理論
▶︎医療保障法
▶︎医療経営学
▶︎医療コミュニケーションⅡ
▶︎医療訴訟法
▶︎医療財務管理論
特に、医療安全管理論、医療保障法、医療訴訟法の3つは、実際にあった事例を取り上げて医療事故や医療訴訟に関して、それぞれ医療安全の観点・法律の観点・司法の観点から学び、多面的に理解することができました。また個別に書こうと思いますが、同じ事例でも異なる側面から考察することで見えてくるものがある、という当たり前ですが大事なことを知れたと思います。
ゼミへの配属
並行して、院生は前期のうちにそれぞれ希望の先生と面談を行い、ゼミに配属されます。されますといっても、概ね自分の希望は通るようになっています(相当一つのゼミに院生の数が偏ることがあれば、バランスをとるために調整されることもあるようです)。私も、総合診療やプライマリ・ケアに関する臨床研究を行うため、疫学の講義を担当していた先生のゼミに入ることにしました。
研究というと、統計解析に関することが学びの中心、というイメージを持ってしまっていました。もちろん、統計学の知識やデータをきちんと解析できる能力は重要ですが、私のゼミの先生は研究計画の立案や、そもそも自分が研究しようと思っていることに関していかに良いデータを集めるか、というところを指導してくれます。地道にデータを収集することの重要性や、計画書作成におけるイロハを他のゼミ生同士研究テーマをディスカッションする中で学んでいきます(ここはゼミごとに違いがあり、講義形式をとる場合もありますが、概ね週ごとのゼミ生が自分の研究テーマについて発表しみんなで吟味する形が多いです)。
医学教育について
九州大学には医学教育学講座もあります。私が所属しているところではないのですが、以前から医学教育に関心があったこと、プログラム指導医として自分の教育について悩みを抱えていたこともあり、お話しさせてもらえないかとアポイントメントをお願いしました。私のような講座に進学するわけでもない者を、快く受け入れてくださり、私と同年代ではありますがとても優秀で熱意のある大学院生の方もおられ、一緒に抄読会をすることになりました。『Essential Skills for a Medical Teacher: An Introduction to Teaching and Learning in Medicine』の第2版を、不定期開催ではありますが、読み進めているところです。大学や市中病院で実践されている先生方と医学教育について熱く語り合える場があるのは、非常に刺激的で単に勉強になるだけでなくモチベーションも高まります。covid-19の流行もあって、現在直接顔を合わせての抄読会ができていませんが、ここで学んだことも、機会があればnoteで共有していこうと思います。
在宅医療への関わり
以前勤めていた病院時代も、在宅医療に関わることがあったのですが、非常勤で勤務しているクリニックで2019年の10月から本格的に訪問診療を開始することとなり、その立ち上げに奔走しています。すでに長年在宅医療を展開しているところで勉強させてもらいながら、立ち上げとして自らが責任を持って在宅ケアに関わっているのですが、その難しさを感じる日々です。特に今勤務しているクリニックは399床の総合病院の門前クリニックという役割を担っており、特に悪性腫瘍の終末期に差し掛かった方で病院から在宅に移行するにあたり、在宅医として関わる機会をいただいています。在宅医療一般における難しさはもちろん、緩和ケアやtransition careとしての難しさも感じますが、連携施設内でのケアの継続性をいかに保つかを日々学ばせてもらっています。これまでの訪問診療の経験ではなかった新た学びも多いです。
特に、訪問診療を自らがどのように学ぶか・誰かに教えるときにどのように伝えるか、という教育的な視点や、在宅における医療安全的な視点について、新たに学ぶことがありました。このあたりも、noteで共有できればと思っています。
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