「ヤシマ作戦」から学ぶ、今我々ができること
2020年4月7日、いよいよ緊急事態宣言が出た。
緊急事態宣言を出すという宣言
遡ること6日、ややこしい宣言が出た。
LINE ニュースに、緊急事態宣言発令という見出しを見つけたので「やっと出たのね」と思ったが、勘違いだった。
8日に効力を発する緊急事態宣言を7日に宣言するという宣言を6日にするという、なんとも日本らしい発令の仕方だった。
緊急事態宣言でなにが変わるのか
今のところニュースに取り上げられるなどして分かっている情報としては、スーパー
コンビニ
ドラッグストア
外食チェーン
百貨店、商業施設
郵便、宅配
首都圏公共交通機関
病院
金融機関、ATM
電力、ガス
通信
に関しては、通常通りまたは一部営業時間の短縮、イベントの自粛などをして営業するとのこと。
さほど生活に支障はなさそうと内心ほっとするが、どの程度の最低限なのかは未だ不明である。
結局外に出る日本人
今回の緊急事態宣言で対象となっている都道府県は7カ所。東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、福岡。
都市封鎖(ロックダウン)されることはないとのことから、海外のような厳格さがないとの声も上がっているようだ。
土曜日から外出をしていないので外がどんな状態なのかこの目で見ていないのだが、朝は通常通りの満員電車、スーパーには昨日の宣言でやはりある程度の人がいたという友人からの連絡を目にして、まあこの緩い宣言では、到底国民全体の協力は無理なのでは?と感じたのが素直なところだ。
ヤシマ作戦並みのインパクトが欲しい
ところで、緊急事態宣言の効力が発生するのは8日の午前0時だそうだが、午前0時と聞いて、新世紀エヴァンゲリオンの「ヤシマ作戦」を思い出したのは私だけだろうか。
「ヤシマ作戦」とは、第5死徒ラミエル戦にて、ポジトロンライフル(陽電子砲円環加速式試作20型)使用のために、日本全国一斉停電が行われた作戦のことである。(TVアニメ第六話「決戦、第3新東京市」)
このヤシマ作戦内でも、事前に「本日、日本全国にて大規模な停電が行われます」とアナウンスがなされたが、作戦決行予定時間のたった数時間前の出来事だ。今回でいう緊急事態宣言のようなものだ。アニメの設定ではあるが、たった数時間前の宣言にも関わらず国民はシェルターに避難をし、数時間の間、全ての電力を失った。
新世紀エヴァンゲリオン内のネルフと政府がすごいのは、やるといったらとことんやるところだ。例外はあったのかもしれないが、作中に映っている限りでは、日本列島の(目標周辺を除く)全ての電気が消えた。国民は特に正式な理由を聞くわけでもなく、「大規模な停電がある」という謎しかない事態を受けいれたのだ。
国民に対して相当エグいことをやったなと感じるが、これぐらいのインパクトがないと「国民全員の協力」など無理なのではないだろうか。
「なにもしない」が一番難しい
新世紀エヴァンゲリオン内に登場する「使徒」と呼ばれる人類の敵と、今回の新型コロナウイルスの類似点は、危険を脅かしているものが「よくわからない存在」という点だ。
そして「ヤシマ作戦」にて人類が使徒に勝利した要因の一つは、パイロット、ネルフ本部、政府という前線で活動する者以外、「国民がなにもしなかった」ことだ。
「なにもしない」。人によってはこれ以上に難しいことはないのかもしれない。ただ、「見えざる敵」に対して戦うのであれば、「なにもしないことが最も有効な攻撃」なのだ。
国民全員が、「あなたは死なないわ、私が守るもの。」(綾波レイ/新世紀エヴァンゲリオンTVアニメ第六話「決戦、第3新東京市」より)という優しい世界になれば、事態は収束するはずだ。
皆、とりあえず家でアニメを観よう。