山登り人生vol193秋の大分その1黒岳縦走6歳誕生登山
私32歳。奥様32歳、長女7歳、長男6歳、次男2歳
昭和56年度は8年振りの職場異動からスタートし、
奥様の再就職・運転免許取得など多忙な日々のなか
10月には奥様はタクシー乗車中に交通事故に遭い後遺症が残りました。
子守りも多くなりましたが、山への回数は25回・47日と増えだしました
長男K君は11月3日で6歳を迎えます。
記念の山旅です。
タイトル写真は別山行での天狗岩からの黒岳(高塚山)です。
No313秋の大分湯治の山旅(黒岳・伽藍岳・由布岳)
昭和56年10月31日~11月3日
M社長、I、K、職場友人H女史、長男と私
10/31佐世保14:30⇒久留米・豊後中村⇒20:10大岳温泉(泉水荘)
1泊1食1,500円
午後、幼稚園へ長男を迎えに行く。
途中昼食を済ませ相浦町にH女史を、そして帰宅して準備する。
14時K宅に到着した。
M社長、Iも14時30分到着し直ぐ出発した。
20時過ぎに大岳温泉に到着した。
11/01黒岳縦走
出発8:30⇒男池9:40→かくし水10:40→風穴11:50→黒岳13:15→前岳15:15→ 白水鉱泉17:30⇒宝泉寺⇒19:30岳の湯 民宿いしまつ素泊まり1,650円
予定変更して黒岳を縦走。実働7時間、長男はよく頑張った。岳の湯温泉への到着が遅くなった。T先生ファミリーと一緒になった。
11/02塚原温泉・伽藍岳登山
11/03由布岳登山・壁湯
長男6歳記念登山「黒岳縦走」
萌える山肌、染まる山路、花嫁衣裳をまとった黒岳原生林。この素晴らしさを何と表わせばいいのだろう。彼らはなんと表現するのだろう。
前夜の大岳温泉を後に、やまなみハイウェイを横切り、
朝日長者伝説で有名な千町無田を抜けると、このメルヘン世界に入るのだ。今は舗装された白水への曲がりくねった道を
周囲の彩に心奪われながら走ると、懐かしい白水鉱泉の黒嶽荘に到着した。
車を降りこの世界に浸っていると
一人の登山者は「大分で一番美しい。」と自慢した。
私以外は初めての場所で感激している。
車一台を残し男池に戻り山支度をする。
8年前の風穴からの救助劇、
6年前のT先生夫人のガン告知で思い出作りで遊んだ頃を思い出しながら
落ち葉を踏みしめる。
風もないのに落ち葉の雨が降って来る。
旅情あふれる自然の姿は足が進まない。
風穴近くは紅葉の盛りは過ぎているが、
点在するモミジの紅葉が一段と美しい。
黒岳山頂まで3時間。
大船山、三俣山、平治岳は、冬の訪れを待っている。
白水鉱泉から縦走して来た一人の登山者は、大きなザックを投げ下した。「5時間かかりました。」「路はどうですか。」「間違い易い場所が多かった。」と言葉を交わして山頂を離れた。
先月の九千部山では6時間歩いた長男は大丈夫だろうか。
明後日6歳になる。
H女史も山は不慣れである。
こんなパーティーだったが、
この原生林と紅葉が皆を、ここまで踏み込ませた。
8年前とは違い目印テープが増えていた。それでも先頭は時々路を失った。後続は「素晴らしい。」を連発し、「キャー」「本当!」「ウソー!」とはしゃいでいる。
シャクナゲ灌木を掴みながらの急な下りが終わると目標は前岳となる。
何度騙され着いた前岳は素晴らしい展望台であるが、
今はガスがかかり手前しか望めない。
苔むした岩を縫っての下りは時間がかかった。
長男は「お姉ちゃん、穴があるよ。」「大きな葉っぱだね。」と言って
何度も立ち止まる。
きついとは言わないが、明らかにサボタージュである。
背負って下ろうとも思ったが6歳記念の山行、
最後まで歩かせようと手を引きながら下った。
泣き出す前に白水に着きホットした。
黒嶽荘と思ったが別の旅館でガックリきたが、何分とかからず到着した。
白水鉱泉の紅葉、黒岳の自然に感激の連続であったが、
思わぬ強行軍となり、
今夜の宿「岳の湯」に着いたのは夜8時近くになった。