山登り人生vol178剣岳登頂し黒部ダムへ(剣岳合宿)その6
私32歳。奥様31歳、長女7歳、長男5歳、次男1歳
昭和56年度は8年振りの職場異動からスタートし、奥様の就職、次男の交通事故と変化の年でしたが、山への回数は25回・47日と増えだしました
2年振りの剣岳合宿からスタートしました。
7回に分け投稿しています。
その1は、「先発隊のタイム記録」です。
11月2日投稿しました。
その2は、「恐怖の三ノ窓尾根」です。
11月3日投稿しました。
その3は、「八ツ峰上半部」です。
11月4日投稿しました。
その4は、「後続隊の動き」です。
11月5日投稿しました。
その5は、「黒部別山へ転進」です。
11月6日投稿しました。
今回は、その6として「剣岳登頂し黒部ダムへ」を投稿します。
No299春山合宿剣岳(剣岳登頂)
昭和56年4月28日∼5月6日
M社長、F君、T女史、M、Tと私
ここまでの動き
28日佐世保出発18:32(特急寝台あかつき2号)⇒
29日弥陀ケ原から歩き雷鳥沢(幕営)
30日悪天のなか真砂BC入り。 後発隊、佐世保出発。
01日三ノ窓尾根退却。 後発隊、雷鳥沢入り。
02日八ツ峰上半部アタック。後発隊、剣御前岳・別山に登り先発隊と合流。
03日剣岳中止し黒部別山登頂
この日、Y会長隊は大町温泉入りし、4日室堂入り立山雄山へ。
別山尾根から剣岳登頂。長次郎谷下降
4日起床2:00
出発3:40→剣沢小屋6:00→9:00剣岳山頂9:30→長次郎のコル11:00→
剣沢合流12:00→12:30真砂沢(BC撤収)14:30→はしご段乗越16:00→
内蔵助平16:30→18:30黒部ダム
昨夜は凄い雨。起床前に天気回復し全員剣岳へ。
Y会長隊との合流を考え予定変更し下山とする。
強行軍であったが無事山行を終える。
行動の内容
雨騒動で皆さん寝不足か。
出発して直ぐスノーボードを曳いた黒い集団と擦れ違う。
昨日の八ツ峰Ⅰ峰からの遭難者だろう。
気持ちが良いものではなく、緊張と山の怖さを感じる。
剣沢を登り直し剣沢小屋入り。
登頂祝い用のカップ酒を購入し各自のザックへ詰め出発する。
前剣の雪壁に皆さん圧倒されている。
初めての者が殆どであたり前だ。
中程まで登ると高度感にも慣れ、余裕も出てきたようだ。
トレースあり、ピッケルを確実に差し込み一歩一歩慎重に登らせる。
前剣からの早月尾根や源次郎尾根を眺め、
T女史はその険しさに驚いたようだ。
カニの横ばいは順番待ちである。
待ち時間は寒いがこれで余裕がでてきた者も。
昨日の黒部別山の登りで慣れが出て来たのか、
この先もブレーキになる者もでず剣岳本峰の山頂に立った。
頂上はかなりの人で賑わっていた。
強い風を受けながら記念撮影。
山頂からの展望は素晴らしく、皆さんから感嘆の声があがる。
「一大絵巻模様だ。」とはM社長の言葉だ。
帰路は長次郎のコルに下って、長次郎谷を下る。
コル直下は慎重に下るが後はグリセードや尻セードで足早である。
下がるにつれ雪崩跡のデブリですんなりは下れない。
BCに戻り腹ごしらえして、疲れているが撤収下山を決めた。
昨日の段階では、内蔵助平までとの思いもあったが、
一気に黒部ダムまでの強硬策として重いザックを再び担いだ。
黒部川の水を飲み飲み、皆さん疲れ果てていた。
最後に試練が待っていた。
黒部ダム堰堤までは上り階段があるのだが、
完全に雪で埋もれており雪壁のようになっている。
標高差186mの急斜面だ。
這うように登った。
ここでピッケルを刺しキックステップとは、緊張の登りだった。
18時30分頂点に着いた。
この夜は、ダム展望台の下にテントを張り、
ウィスキー・ビール・カップ酒で合宿の成功をお祝いした。
春山初体験者にはシゴキの一日だったかも、
我々経験者も15時間行動はしんどい一日となった。
明日、Y会長らとの合流を楽しみに夢の世界となった。
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