よっちゃんの山日記No1574阿蘇高岳松が尾谷取付き偵察
令和6年2月11∼12日
F70歳、Y60歳、N君48歳、K女史75歳目前と私75歳目前 平均66歳
仙酔峡7:00→8:50虎が峰支尾根P1001→松ガ尾谷側ブッシュ9:30→12:10仙酔峡
最近の松ガ尾谷への入渓は下流からの投稿が目立ちますが、
F君は尾根越に拘っている。
若者N君に伝えたいのです。
私も付き合い同行したが、予想通りブッシュ登りに体力を使い果たし関門まで下れず退却となった。
こんな場所は止めなさいと引導を渡されたような気分で阿蘇を後にした。
詳しい記録はN君に譲り、思い出話をまとめてみました。
最初の松が尾谷アイスクライミングは、
21歳の終わり、青春真っただ中です。
山日記を拾ってみます。
No39初めての本格的な氷瀑登山(阿蘇高岳)
昭和46年2月11∼14日 6名 21歳の私
11日赤ガレ谷で訓練の後、ジャンダルム往復
12日赤谷→鷲ヶ峰
13日松ガ尾谷→第1キレット→仙酔峡
リーダーは八ケ岳で慣らした前田さんでした。
教育関係に勤められ書道の第一人者でした。
大きな山にはリーダーとしての参加をお願いし、ご指導を頂きました。
今の装備とは段違いな貧弱なものです。
アイゼンも出歯なし10本爪、アイスハンマーもなし、
登山用ピッケルのみでした。
北島氏がアイスメスを仕入れたと自慢されていた記憶はあります。
この後、5回松ガ尾谷には入り氷瀑登擧を楽しんでいます。
No143阿蘇高岳松ガ尾谷
昭和49年2月9∼12日 10名 24歳の私
No204阿蘇高岳松ガ尾谷
昭和52年1月22∼23日 3名 27歳の私
No321阿蘇高岳松ガ尾谷
昭和57年2月12∼14日 4名 32歳の私
12日佐世保21:30⇒01:30仙酔峡
13日仙酔峡8:00→松ガ尾谷関門11:00→15:30F7→本谷から枝稜へ17:00→
18:00第1キレット(幕営)
14日出発8:00(下降)→赤ガレ谷関門上部9:00→赤谷→ノルマルダウンルート→
関門→13:00仙酔峡⇒内牧温泉入浴⇒日向神岩場見学⇒20:00佐世保
下界は暖かい日が続いたが、
さすが松ガ尾谷に入ると氷瀑登攀を楽しむことができた。
全装備を担いでいたのでスピードが遅い。
全装備担いで鷲ヶ峰山頂に泊まろう計画し、
重荷が堪え取付きまで随分と時間がかかった。
F1はチョックストンがなくなりスッキリした氷瀑を楽しめた。
F4は相変わらず部分的な氷で、
乗越ではうっかりすると水の中に手を突っ込みそうになる。
F5は左岸の側壁を登るが、雪がなく楽勝。
これよりF6までの間は、谷も広がり明るくなる。
出っ歯のアイゼンでリズミカルに登り、ポーズを取って写真に納まる余裕もでて氷瀑登攀を楽しめる。
かくして最大の難関F7が現れるのだ。
ピッケル、アイスハンマー、アイゼンのコンビネーションで登るので左手の腕力も重要なポイントである。
氷を砕いて引き抜く。現在のバイルではこんな苦労はない。
登り終わると小指と薬指が痛い。必死になってアイスハンマーを打ち込んでいたのが良く分かる。核心部は終わった。
難関F7が終わり、右に行くとガレ場から第1キレットに簡単に抜けるが、私達は本谷を真っすぐ登った。
F8は氷がなく、右岸を高巻きし二つ目の滝の上に出た。
この後、鷲ヶ峰下部の岩壁帯に突き当たり鷲ヶ峰山頂泊りが厳しくなった。
第1キレットにトラバースして逃げた。
トラバースは雪面がクラストして楽であった。
18時少し前、到着。もう動く気がしない。
虎が峰へのルートの手頃なスペースがあったので、
整地してテントを張った。
No 555阿蘇高岳松ガ尾谷
平成5年2月13∼14日 7名 42歳私
13日佐世保19:45⇒23:00仙酔峡
14日出発7:00→支尾根8:00(今回より上部)→松ガ尾谷支沢→
本流に達せず退却11:00→13:30仙酔峡→内牧温泉→20:30日宇金剛園22:40
昭和57年2月以来11年振り5回目の松ガ尾谷だ。
暖冬と連日の好天で氷はあるだろうかと心配しながら行くことになる。
土曜夜は飲み過ぎ、一日中気分悪い。本谷に入れず支谷で退却。
No 620阿蘇高岳松ガ尾谷
平成8年2月10∼12日 5名 45歳私
10日佐世保19:00⇒23:00仙酔峡(手前でタイヤチェーン装着)
佐賀RCC新郷氏と一緒になり、朝3時まで酒宴が続いた。
11日8時起床。天気快晴。出発9:20
ここ2~3年まともに取付きに辿り着いていない。
最短ルートを正確に探すことに意義があり、一応見つけ無事辿り着いた。
F2で時間切れとなった。
氷の状態は良好である。さすが松ガ尾谷である。
17:00仙酔峡帰着。
平成8年が最後になっている松ガ尾谷の記録です。
今回の偵察は
28年振りに松ガ尾谷を目指した山行でしたが
敢え無く退却、引導を渡されました。