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山登り人生VOL226県境縦断記(二人だけの記念山行)その7三領石より郷土入り
長崎・佐賀県境は約107kmの縦断の山旅です。
七日間、N副会長49歳、私34歳の二人だけ山旅でした。
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第六日目No343 昭和58年3月27日 Nと私
三領石より郷土入り。栗ノ木峠まで約14㎞
佐世保駅7:01(国鉄310円)⇒有田7:45(タクシー660円)⇒東峠8:00→三領石8:15→幕ノ頭8:45→9:45国道35号線県境バス停10:10→10:45P138→12:15北川内林道終点12:45→オサエ観音13:40→八天岳14:10→栗ノ木峠15:10(県境外れて下山)→16:00潜木16:21(バス240円)⇒大野
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雨で延々になったが、一カ月振りに県境にやって来た。
もう桜も咲き始め、この日を待ちわびての入山である。
歩き始めて間もなく、
波佐見町教育委員会が史跡指定している「三領石」に着いた。
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この碑は、佐賀藩、平戸藩、大村藩の領地境を示すもので、
「西北峰尾続雨水分 平戸領彼杵郡早岐郷」
「東西峰尾続雨水分南 大村領彼杵郡波佐見郷」
「東西北峰尾続雨水分 佐嘉領松浦郡有田郷」と書いてある。
幕ノ頭までははっきりした道であったが、後は藪漕ぎとなる。
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眼下に目的地が確認できたので、楽な藪漕ぎであった。
国道でT先生夫妻と合流し四日目から参加のM社長と五名で、
ヒバリさえずる楠ノ木原を再び歩き出した。
暫くは地質学上の有田川河谷を歩くことになる。
水田地帯が終わり山中に入ると
北松溶岩台地の側壁の急な登りとなってくる。
この国見山から隠居岳に至る側壁は、
黒髪山を噴出点とする巨大なアスピーテ火山(西の岳火山)が
陥没した際に出来たものとされている。
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一時間の急登のすえ、北川内林道の終点に出た。
ここで昼食とし残された側壁を登ったが、
ビールを飲んだせいか足取りが重い。
稜線に出ると「佐世保軍港域」の境界柱があり、
佐世保ならではの感である。
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国見山までは九州自然歩道を歩くので楽勝ムードであるが、
栗ノ木峠の手前は自然歩道から外れていたので、少し藪を漕いで峠に出た。
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国見山まで行っても戻って来るので、峠から下ることにした。
本日は14㎞を消化し、残るは22kmだ。
あと一日でやれるとの期待に胸を膨らませて帰宅した。
N副会長の報告より
3月27日(第六日目)晴れ
(東峠~三領石~幕ノ頭~八天岳~栗ノ木峠)
M社長、T先生夫妻が特別参加。
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有田よりタクシーで東峠へ。
三領石が稜線より西側にあるのは佐賀藩の勢力が強かったなど話しながら、
幕ノ頭経由国道35号線に出る。9時45分。
ここでビールを仕入れ、T先生夫妻の到着を待つ。10時10分出発。
海抜50m付近を暫く歩いて、林道上宇土曲川線の420m地点まで一時間半。
高圧線鉄塔下で、ビールを飲んで昼食。
539mの稜線より先は、
国見縦走路で鼻歌交じりにオサエ観音、八天岳と気楽に歩く。
今回の県境縦走中、最も楽なコースである。
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次回コースの都合で、栗ノ木峠止まりとなった。