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山登り人生vol205市房山山之口谷と造反の沢登り
私33歳。奥様32歳、長女8歳、長男6歳、次男2歳
昭和57年度の山行は20回、36日と回数日数とも減少した。
10月家の新築で山登りの余裕はなかったのだろう。
所属会では、10月阿蘇岩登り合宿、
1月ニュージランド遠征マウントクック、
南アルプス甲斐駒ヶ岳・仙丈岳合宿と活発でしたが、
不参加に終わっています。
久し振りの沢登りらしい沢登りでしたが、二日目に造反に遭います。
No325市房山山之口谷∼霧島山系
昭和57年5月1∼4日
Y、T女史、F君、M君、Iと私
1日雨 会長宅18:30⇒早岐Y宅20:00(車二台に分乗)⇒(八代・人吉・湯前⇒
2日小雨 4:00槇の口300km(村営登山者簡易宿泊所)
出発7:20→山之口谷取付8:30→F1滝9m横に三つ並んでいる。9:20→
二段5m11:00→100m滝下12:00(高巻き)12:50→二俣間違い14:20→
本当の二俣14:50→終了16:45→登山道に出る17:30→車道18:3→
19:00宿泊所
3日小雨のち晴れ 雨のため堺谷遡行中止
出発8:50⇒9:15堺谷取付9:50⇒10:00宿泊所11:00⇒16:00霧島白鳥温泉
4日晴れ えびの高原8:20 二組行動
縦走組:韓国岳→新燃岳→12:00高千穂平
御池巡り組Iと私:
白鳥山9:00→こしき岳10:15→露天風呂10:40→硫黄山10:55→
11:15えびの高原⇒縦走組出迎えて帰路13:30⇒(人吉・五木)⇒
21:00佐世保
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九州の岩場巡りを検討したがトップ引きが揃わず、
市房山東面の沢登りを計画した。
昨年は球磨川源流には参加できず、ぜひ行きたい沢だった。
連休予報は雨・雨・雨。
中止の意向が強かったが、山麓まで行かないと話にならないと強行した。
人吉付近では雨足も強くなり、初日から停滞かと腹を決めた。
山越道は強い雨と濃霧で徐行することたびたび。
国道265号線、
酷道とも言われるが村所付近は幅員は狭いが舗装されていた。
村営宿泊所には先客がいたが、その間に潜り込んだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1701309032154-UzqtYIQlcE.jpg)
2日山之口谷遡行
早くから起こされた。雨は降っていない。
これなら行けると1ビバーク予定の境谷を変更して
山之口谷に行くことにした。
市房山東面の沢は名が知られた沢が多く、その一つが山之口谷だ、
滝が連続する谷とは、この山之口谷の形容詞に相応しい。
夏真っ盛りの沢登りならどうだったが、
今回、この滝の連続はいささかうんざりした。
他の5人もそうだっただろう。
宿泊所から20分で山之口バス停に着く。
橋を渡り農家の庭先を進むと谷に入ることができた。
私はラクダシャツ、
Yは夏山スタイル、いつも生身で我慢する彼だが、いかにも寒そうである。取付でワラジを着け遡行を始める。
暫くは単調な沢が続くが、いつから滝の連続になるのかと期待が膨らむ。
天気は晴れたり、曇ったり、雨が降ったりで士気が上がらない。
どんどんトップで高度を稼ぐ。いよいよ滝が現れて来る。
![](https://assets.st-note.com/img/1701309269311-N2x82Z7Zwf.jpg)
9mの滝が三つ横に並んだ所より核心部が始まった。
この谷は、腰までの徒渉や泳ぐようなトロや釜はない。
殆どの滝が直登できる。今回は水量多く、
シャワークライムを避けた滝もあったが、スッキリした沢登りができた。
20m以上の滝が連続、中でも40m・40m・55m・20m・6m・20m・12m・100mと続くところは、息つく暇がない。
ネットより写真借用。
![](https://assets.st-note.com/img/1701343989574-f5InE9E8ah.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1701343989574-d29IJjquJq.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1701343989525-Ub6XBSffMo.jpg?width=1200)
100mの滝は一見の価値がある。滝数を数えるのも煩わしくなる。
地図を見るとまだ半分である。目算が外れビバークかと頭をよぎる。
やっと二俣に着いた。
本谷の遡行は諦めて左俣に進む。黙々と登っていると本当の二俣が現れた。本谷からは40m滝がスッキリ落ちている。水量多く、立派な滝である。
左俣に入ってからは水を避けるように登る。
しかし、水を避けると登り辛いところが多い。なかなか終わらない。
なんどか騙され16時45分植林地に飛び出し沢登りを終了した。
良く踏み込まれた横道を見つけ、ドンドン西に進むと登山道に出た。
石堂山方面は重厚な山なみ。
なんとか天気は持ち、入山日の大雨が嘘のようである。
槙の口へ急坂を走るように下山。1時間で槙の口ダムに着いた。
宿泊所に着くと「風呂が沸いてます。」と勧められ、思わぬサービスに一日の疲れを癒すことができた。
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3日、造反堺谷中止、霧島に移動
堺谷に入るべく準備をする。皆の動きが鈍い。
取付きまで車一台で移動する。昨日と違いしとしとと雨が降っている。
取付に向かったが、Yが進言してくる。
結局、皆の造反にあい中止とした。
気持ちがバラバラでは、これが正解だ。
ドライブでもしようと市房山を離れ霧島に向かった。
天気は回復し気分が悪いが、仕方がない。
一路酷道265号線を南下して小林市に向かい白鳥温泉に投宿した。
白鳥温泉はお勧めの温泉場だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1701335518913-phkO1PfnEg.jpg?width=1200)
4日、二手に別れ行動
えびの高原まで車で登り二手に別れ行動した。
4名は霧島山系の縦走に向かい、
私とIは近くの池巡りや白鳥山・こしき岳に登ったり、
露店風呂に入ったりして時間調整する。
高千穂河原まで迎えに行くと、縦走を終え待っていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1701342774121-ltjeyrrXM5.jpg?width=1200)
天気予報が悪い中決行し、
後半は消化不良に終わったが山之口谷だけでも遡行できたのは幸いだった。
沢への関心が深まるばかりである。