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1115㎞一人歩き四国遍路の旅35日目

2017年5月14日(晴れ)三角寺から雲辺寺へ最難関の山登り

二つの山登りに備え今日も早朝5時20分に出発です。
三角寺までは標高差490mの山登りと、長い下りのあとのダラダラ登りで境目トンネルを抜け徳島県に入りし、この遍路最難関の標高差640mの雲辺寺への山登りが控えています。
更に忍耐が待っていました。
泊地予定の雲辺寺通夜堂が工事のため泊まれません。
あてもなく山道を下りました。
逃げ込んだ土佛観音院では感激のお接待に触れました。
10時間40分行動し28.4㎞歩き累計949㎞となりました。

65番札所 由霊山 慈尊院 三角寺

本尊:十一面観音菩薩(伝弘法大師作)、開基:行基菩薩
宗派:真言宗高野派
伊予の国(愛媛県)菩提の道場、最後の札所です。
5時20分、タヌキも出てくる標高10mの戸川公園から標高500m三角寺に向け出発です。気持ち良く山登りを始めます。
車道からは直ぐ別れ山道に入ります。

水路道を暫く歩きます。
ひびき休憩所
まだ標高200mほど。旧川之江市街地の眺め
山道を登ります。
1時間10分の山登りでした。
山門は鐘楼門で仁王像が睨んでいる。
山門
境内に進みます
本堂
大師堂

一旦、徳島県入り

雲辺寺に向けて5時間50分の行程でした。
先ずは、国道192号線に向け長い下りが始まります。

見納めの旧川之江市街地
要注意。案内距離数は車遍路と歩き遍路では違います。
民間の方、提供の休憩所
国道192号線に出て長い登りが続きました。
愛媛県とお別れです。

66番札所 巨鼇山 千手院 雲辺寺

本尊:千手観世音菩薩(伝弘法大師作)、開基:弘法大師
宗派:真言宗御室派
讃岐香川「涅槃の道場」最初の札所です。
と言いながら所在地は徳島県三好市です。
65番三角寺からは愛媛県、徳島県、香川県と歩くことになりました。
境目トンネルを抜け徳島県に入ると佐野地区からの遍路ころがしが始まります。讃岐の関所寺「雲辺寺」です。

徳島県三好市に入ります。
佐野地区から登り始めます。雲辺寺山方面を望みます。
徳島自動車道をくぐり山道に入ります。
稜線まで登り詰め、県境道(参拝道)に出ました。
山門
雲辺寺に到着しました。本堂
本堂正面
大師堂

お通夜堂に泊まれず食料買出しもあてが外れました。
止む無く下ることにしました。
多くの人はロープウェイで下りますが歩き遍路は、それを許しません。
五百羅漢を見ながら県境道を歩き、分岐で香川県に入りに標高差700mの山道を一気に下りました。

観音寺市街地を見ながらの下り。

タイトル写真の方もお通夜堂での宿泊を断られ、二人一緒に下りました。
彼は下った所の民宿に泊まります。

感激のお接待

野宿基本の私はあてもなく下りました。
県道に入り田園地帯を下っていると土佛観音院が見えて来ました。
持っている遍路マップには記載がない観音院でした。
濡れ縁があり、横になれそうです。水道もありました。
泊まれそうだと一気に力が抜けました。16時、本日の行動終わりです。

下って来た雲辺寺山の眺めです。

この日の夕方の出来事は一生忘れません。
食料補給もできずラーメンとビスケットで夕食を済ませた直後のことです。
濡れ縁に座り泊まりの準備をしていると若い青年が小さな子供を連れてやって来ました。

遍路さんが目に留まったのでおにぎりを持って来ましたと言う。
自分で作った無農薬米で、今炊いたご飯のおにぎりと言います。
焼酎も小瓶に入れてありました。
これだけでも十分に感激です。

暫く農業経営の話をしていると・・・。
観音院裏のお宅からお嫁さんが鍋ウドンを持って来られました。
お箸やスプーン、漬物など添えて。
私のために今作ったと直ぐ分かりました。
嬉しくなり涙腺が緩むのを抑えました。

温かいご接待に感謝!感激!の貴重な一日となりました。

次回36日目は、観音寺市から三豊市の67∼71番札所巡りを投稿予定です。

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