今日もコロナを考える。
式村比呂です。
ツイッターではここんところ、かなり不本意ながら政治や経済を語る機会が多くなりました。
私は、自分自身が政治も経済も門外漢だと自覚しているので、本来あまり関わりたくないんです。
それは、東京都の青少年健全育成化条例によるコミック検閲問題の時も、非実在化少女の問題の時も一貫していました。
政治には政治のメカニズムがあり、経済には経済のダイナミズムがある。
それらをリストアップして、将棋指しが終局後に感想戦をやるように語ることは出来るのですが、私は当事者でないしその意識もないので、どうしても
「だろうね」「だってさ」
的な薄ぼんやりした話になってしまい、翌日自分のツイート見ると恥ずかしくなるのがいやだからです。
もちろん、こんなエクスキューズをしていると言うことは、このところ私が、身もだえするほど恥ずかしいツイートを連発している証であります。
許しておくれなんし。
コロナについてのもろもろの出来事。
さて。
中国武漢発祥の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)についてです。
まず、先日、朝日新聞もしくはアエラが、恐るべきデマゴーグを取り上げました。
誰あろう、あのコロナ禍の最大の戦犯として中国以外の世界中から現在敵視されている、テドロスWHO事務局長の上級顧問と名乗った、キングスカレッジ・ロンドン教授の渋谷健司氏のことです。
――日本の状況をどう見ていますか。
手遅れに近いと思います。4月8日に出された非常事態宣言ですが、タイミングとしては1週間遅れたと考えています。
この記事の一行目のQ&Aで私はひっくり返りました。
もしこの渋谷健司氏が、いわゆる「WHOの方から来ました」という詐欺師ではなく、正真正銘のテドロスの知恵袋だとしたら、最初にテドロスが
「コロナはヒトヒト感染をしない」
「中国ではパンデミックは起きていない」
「世界はコロナの危険にさらされていない」
「アメリカは、人権蹂躙である中国人の入国制限を即時やめろ」
などと言い放っていたすべての言葉は、すべて科学的根拠として、この渋谷健司の言葉だと言っているに等しいわけです。
どの口が、手遅れに近いとか言い出すのか。
もうこの段階で、私の渋谷健司氏への信頼度はマイナスに突入してるのですが、この方は、続いてとんでもないことを言い放ちます。
しんぶん赤旗
検査少なく氷山の一角 医療機関直接発注こそ
WHO事務局長上級顧問 渋谷医師が警鐘
TBS系番組
(前略)渋谷氏は感染を調べるPCR検査の遅れを指摘し、「日本はクラスター対策をメインにしていたので検査数を絞っていた。非常に検査数が少ないので表れている数字は氷山の一角に過ぎない」「おそらく(感染者が)10倍以上はいる」と強調。検査数が伸びない背景には保健所を経由し、承認を得ないと検査ができない体制にあるとして、「保健所はパンクしている。負担を和らげるためにも医療機関から直接検査を発注できることが大事だ」と主張しました。
また、「肺炎で亡くなった方でも診断がついていないケース」などをあげ、公表されている死者数に反映されていない死者がいる可能性を指摘しました。(後略)
アエラがデマゴーグとして表舞台に引き上げたことで、この渋谷教授は一躍時の人になります。
しんぶん赤旗は情報ソースとして使いましたが、デイリー新潮は懐疑的です。
大場:英国キングス・カレッジ・ロンドン教授でWHO事務局長上級顧問も務める渋谷健司氏が、4月16日の報道番組で、新型コロナウイルスによる日本の感染者数と死亡者数についてこう言及しました。
〈国内ではPCR検査数が抑えられているので、実際の感染者数は報告数の10倍(約10万人)以上いるのではないか。そして死亡者数が海外報告より少ない理由については、これまで通常の肺炎で死亡していたケースの中に未検査の新型コロナウイルスが見逃されているからだ〉と。
――増富先生はどのように思われますか?
増富:10倍の感染者がいるということは、亡くなる方も10倍いるということになりますよね。現実には亡くなっている方は236人(4月20日現在)で致死率が約2%ですから、致死率から推測した感染者数とは計算がまったく合いませんね。
東京オンコロジーセンター代表の大場大氏、国立がん研究センター研究所がん幹細胞研究分野分野長の増富健吉氏という2名の国内の医師に問う形で、この渋谷医師のデマを暴きます。
正直、もはや朝日新聞は日本のマスコミ・ジャーナリズムとしては害でしかありません。
例えば、ツイッター上でも、複数の医師・葬儀社の経営者などが、現場の声としてこれらの証明になるような経験談を語っています。
現実問題として、日本政府の新型コロナ死者数隠蔽などと言った陰謀論は、ちょっとした被害妄想として扱うことが出来そうです。
それに、不審死によるPCR検査を警察や検死官(もしくは当番医)が行うと言うことは、現在の行政もそれだけ神経質になっている表れであり、そうであれば、死因を隠す理由は全くありません。
とにかく、今はデマが怖いですが、放送や新聞というメディアが率先してデマを飛ばした事実は、現在のメディアの凋落と併せて考えても、情けないやら嘆かわしいやらです。
そもそもコロナのパンデミックは不審
どうせ陰謀論を語るなら、コロナの流行そのものが不審だと、そのくらい語っていただきたいものです。
例えば、昨日も取り上げた京都大学のウイルス研究者、宮沢孝幸准教授は、コロナウイルスは、マスクと手洗い、そして手で顔に触れない、というウイルス感染のメカニズムによる対策を日本人が正しく覚えれば、封殺出来る、と語ります。
【宮沢孝幸×藤井聡】コロナ対談第1部:人類は新型コロナを乗り越えられる〜ミクロとマクロの獣医学・公衆衛生学に基づく提言〜(京都大学レジリエンス実践ユニット)
この方は、まさにコロナウイルスを動物実験で扱う生粋の研究者で、国内ではトップランナーと言っていい存在です。
非常にわかりやすい科学的な考察として、例えば飛沫の一粒に100万のウイルスが存在したとして、それが直接目や鼻や口に入れば、確実に感染する。
それをマスクで防ぎ、可能ならめがねやゴーグルで防げれば、感染はシャットアウト出来る。
汚染されたドアノブやエレベータのボタンを触ったとしても、1万のウイルスが体内に入らなければ発症には至らない。
指先に1万のウイルスが付着したとしても、手を洗う、ぬれタオルで拭う、アルコールで消毒するなど、個人ですぐに出来る防疫を意識すれば防げる。
研究現場で実物を扱う研究者ならではの言葉で、科学的に明晰に語っています。
さて、そうでありながら、特異的に、特異な場所で感染が拡大している現状には、私は違和感を覚えます。
まるで、誰かが意図的に感染を広めているかのようですよね。
見出しにしといて何ですけど、まあその辺の陰謀論には、いまは踏み込むのはやめましょうか。どうせ半年もすれば、CIA経由のそんな話で溢れるでしょうし。
さて。日本は、他国に比べて異様に感染の拡大が小さい。
研究は様々に進んでいるわけですが、どれも今のところ、決め手に欠けています。
日本人は元々、感染につながるような生活習慣が諸外国に比べ少ない。
例えば、ハグやキスをしない。大声で語り合わない。食事中大声を出さない。手洗いやうがいや歯磨きや入浴が異様に好き。など。
それらも、まあエビデンスはないのですが、真剣に考慮されているようです。
首相官邸のツイッターが、ビジュアルで感染ケースを紹介する映像を作ったようです。
現実味のある映像ではありますが、なくなっているのが有為にお年寄りであるという観点がかけているのが残念ですね。
誰もこんな啓蒙活動を日本赤十字社には求めていない
啓蒙ビデオと言えば、日本赤十字社もこんな作品を公開しています。
いやー、なんでしょこれ?
いつから日本赤十字社はアムネスティインターナショナルになったんです?
日本赤十字社が啓蒙ビデオ作るなら、こんな時勢、経済的危機から自殺を選びそうな人に、死なないでって訴えるならまだしも。
恐怖による差別や対立や紛争を防ぎましょうねとか。赤十字社が金かけて映像作ってまで言い出す動機が全く読めません。
とまあ。
今日一日、コロナについてつらつら感じたことを思うままに書き記してみました。
それでも、明日はきっと良くなる
こんな時代に生きようと思うと、どれほど絶望に打ちのめされても、それでも明日はきっと良くなると、ただ信じて生きるしかないですね。
とりあえず明日の私も、政治に怒り、財務省に怒り、コロナに悲しんでるでしょう。
それでも明日は今日より良くなってるはずです。
良くあれかしと思い、行動する人たちがいる限り、それは、きっと間違いがないことだと思います。
ある朝、起きたら世界の姿がすっかり変わっていました。 漂流しつつある世界に、何事かをのこしつつ。