2021年 京大入試 英語大問2 第3文
9日目です。今日も英文解釈いってみましょう。
Indeed, as a modern scholar states, “apart from Thomas Huxley, no other scientific writer dealt with Darwin's theory with such fairness and knowledge as Lewes” at that time.
また長いです。文構造が複雑ですが、主語と動詞からいきましょう。
この文の動詞は、dealt with「対処する」です。
主語は動詞の直前なので、no other scientific writer「他のどの科学分野の作家も」です。カンマで挟まれてる文はとりあえず無視です。あとはdealt withの目的語ですが、Darwin's theory 「ダーウィンの学説」です。
なのでこの文の骨格は「他のどの科学分野の作家もダーウィンの学説を扱うことはなかった。」となります。
では細かいところを見ていきましょう。一体どのように「扱わなかった」のでしょうか?
with such fairness and knowledge as Lewes”
この部分に書いてあります。
この部分で大事なところというとsuchですね。such ... as~「〜のような...」such とasの間が開くので結構見落としてしまいます。訳は「ルイスのような知識と公平さを持った」と訳してみます。ルイスさんベタ褒めですね
では残りの部分を片付けていきましょう。
Indeed, as a modern scholar states, “apart from Thomas Huxley,
接続詞as、大嫌いな人も多いのではないでしょうか?僕は嫌いです。これ読んだ時に僕は様態の as「〜のような」と反射的に訳してしまったんですが、それだと僕の嫌いな英語の先生になってしまうので少し考えましょう。様態のasといえばjust as やasの後ろが省略されたりするのが特徴です。実はこの文、接続詞asの形を考えるとあっさりわかっちゃいます。僕も記事を書いていて気が付きました。(笑)まだまだ修行が足りません。接続詞as、と言うより接続詞の基本の形は「SV 接続詞 SV」か「接続詞SV,SV」この2通りです。今回は「接続詞SV,SV」の形ですね。a modern scholar statesが最初のSVで、no other scientific writer dealtが後半のSVです。いかがでしょう、気が付きましたか?stateの後ろが省略されています。steteの目的語が後半の文と考えちゃダメですよ。そうすると接続詞の繋ぐ文がなくなりますから。ですので様態の訳でオッケーというわけです。
ちなみに接続詞のasの意味は
接続詞asの意味
①時「〜するとき」
②比較「〜と同じくらい」
③理由「〜なので」
④比例「〜するにつれて」
⑤様態「〜するのと同様に」
⑥譲歩「〜だけれども」
⑦名詞限定「〜のような」
です。こんなん覚えられないわ!って方、ご安心ください。これらに全て共通する意味があります。それは「同時」です。前後の文を同時と言うイメージで繋ぐのが接続詞asの大きな特徴です。そう考えるとこのasの文は、a modern scholar states「現代の学者が言う」のとno other scientific writer dealt with Darwin's theory「どの作家もダーウィンの学説を扱わなかった」が同時なわけです。そこからも様態の訳は引っ張って来れそうですが、これは最終手段です。
学ぶことが多かったですね。では全体を訳します。
『実際に、現代の学者が言うように、「トーマス・ハクスリーを除き、当時、どの科学分野の作家もダーウィンの学説をルイスほどの知識と公平さをもって扱わなかった。」』
at that timeを会話文の中に入れてしまいましたが、これでオッケーだと思います。驚きなのが、この3日間で扱った文は、設問になってないんだぜ…
それなのにこんなに学ぶことが多いです。さすが京大、受験するこっちとしてはたまったものではないですが…
いよいよ明日は、第1パラグラフ最後の文です。まだ第1パラグラフ(泣)。大変ですがここまで読んでくれてありがとうございます。また明日、がんばりましょう。