2021年 京大入試 英語大問2 第8文

14日目、2週間達成です。今日も行きます、英文解釈。

No work of our time has been so general in its influence.
general:一般的な

今回難しい単語は少ないですね。generalは全てを包み込んでくれる大空のようなイメージを持ってます。僕と同じ世代の方ならわかってくれるかな?僕は雲が好きです。真面目な話をすると、最近少し話題になったジェネリック医薬品ですが、みんなが手軽に使うことのできる薬がジェネリックな訳です。多くの人を包み込んでる感じです。

では文構造に行ってみます。動詞はhas been、主語はNo work、補語がso generalですね。第2文型の英文となります。直訳してみましょう。

その影響力において、私たちの時間のどの作品もそのように一般的ではなかった。

なんかよくわかりませんね。すこし考えてみましょう。まず、our timeの訳です。現在読んでいる部分は、ルイスの本の引用なので、私たちの時間とはルイスのいた時代という訳でいかがでしょう?これを機にtimeには時代という訳もあると知っておくと良いです。あとはgeneralでしょうか。generalは先ほど書いたように全体を包み込むイメージです。何を包み込んでいるんでしょう?ヒントは前回の英文です。

Because it was the product of long-continued research, and thereby gave articulate expression to the thought which had been inarticulate in many minds, its influence rapidly became European; because it was both old in purpose and novel in conception, it agitated the schools with a revolutionary excitement. 

前回は構文反復の話をしました。今回はinfluenceが使われている部分に注目してみてください。包み込んでる内容がわかりましたか?ズバリ、ヨーロッパです。はい、当たり前ですね。ですのでここは、影響力でヨーロッパをそこまで包み込んだものはない。というイメージから訳出してみます。では全訳です。

その影響力において、当時のどの作品もこれほどヨーロッパで一般的にはならなかった。

どうでしょうか?最後に文法です。今日は倒置と比較です。文頭のNoをみて倒置を予想した人はいますか?予想した人は真面目に強制倒置の勉強をしてる人です。強制倒置とは否定語が文頭にきて後ろの英文が疑問文の語順になるというものです。しかし、否定語が主語にあるときは倒置ができません。考えてみると当たり前ですね。倒置って疑問文の語順にするので倒置すると否定語が文頭から外れます。そうするとまた強制倒置発動、つまり無限ループです。ここ疑問に持ってもテキトーに流してしまうので気をつけてください。テストで焦ります。

次はsoです。こんな表現を覚えさせられたことがあるかと思います。

Not so much A as B「AというよりむしろB」

これには原級比較のas...asが使われています。先頭のasはsoになってもいいよと言われていますが、否定の文脈ではsoがよく使われます。そうすると

No work of our time has been so general in its influence.

この文は比較かも?と考えられます。「後半のasがないじゃないか!」と突っ込まれそうですが、比較対象はよく省略されます。なのでas thisとかthan thisを補って考えます。ですので、全訳には比較っぽい訳を当ててあります。文脈上もおかしくないので問題はないと思います。not as...as〜の役は「〜ほど...じゃない」です。

今回の文は短かったので、文法の話をしてしまいました。長文の中で文法をおさらいすると理解力がぐっと高まります。この記事では僕の気づける範囲で文法事項について解説していきたいと思います。今回もありがとうございました。ではまた明日!

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