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2021年 京大入試 英語大問2 第27文

32日目。今回と次回でこの英文解釈も終わりです。

1.今日の英文

Darwin seems to have liked Lewes's observations on his work, for when he read this and other related pieces, he wrote to the journalist and encouraged him to publish them in a book form. 

もうなんかこれくらいの文は全然長くないと感じるようになってきてしまいました。この文と次の文が筆者の主張となります。

2.単語の解説

seem:のようだ observations:観察 relate:関係する encouraged:励ますpublish:出版する form:形

seemはseem to Vで「Vのようだ」という熟語が大事ですが。基本イメージは「っぽい」です。第二文型をメインに取る動詞です。

observationはobserve「観察する」の名詞形です。ob(ある方向)+serve(見る)→観察です。仕えるという意味のserveとは語源が違うので厄介です。なので語源で覚えるのはちょっとカロリー高いです。なので今回はよくドラマなどで目にするオブザーバーから攻めてみたいと思います。よく外国人オブザーバーの設置なんて言葉を聞きますが、あれはズルをしないように見張る人たちのことです。

relateは関係するですがrelativeで親戚という意味があります。仕組みは簡単で、血縁的に関係しているもの(人)→親戚です。

encouragedはen(動詞の合図)+courage(勇気)→勇気にする→勇気づける→励ますです。encourage 人 to V 「人にVするよう励ます」が有名です。僕の大好きなアメリカのアニメで『おくびょうなカーレッジくん』というビビリだけど勇気を出して飼い主をピンチから救う犬のアニメがあるんですが、僕はそれでcourageを覚えました。個人的におすすめのアニメです。

publishはpublic(公共の)にする→みんなが見れる形にする→出版するです。ただ最近では出版以外でも公にできる手段が増えたので、出版で丸暗記はやめた方がいいと思います。デベロッパーとバブリッシャーなんて言葉がカタカナ語として定着しつつあります。簡単にいうと作る人と売る人です。

formは形で大丈夫ですよね。トランスフォーマーは変形ってイメージを持ってると思いますが、トランスが変わるフォームが形で形が変わる→変形です。

3.文法の解説

今回の大事な文法はto不定詞と時制です。どこあるかというとseems to haveとencouraged him to publishです。今回はseems to haveに目を向けようと思います。 いわゆる完了不定詞です。高校英文法(?)の特徴に既存の文法事項を組み合わせるというのがあります。ここに苦手意識を持ってる方が多いですが。全然難しくなくて、完了不定詞は不定詞と過去形を使いたいからちょっと過去っぽい完了形で代用したってだけです。なのでtoの中身が過去イメージになります。例文で説明します。

He seems to be rich.
He seems to have been rich.

この文はどちらも「彼は金持ちっぽい」です。では何が違うのかというと、上の英文は「彼が金持ちっぽい」下は「彼は金持ちっぽい」というだけです。現在形と完了形では現在形の方が新しい(大事)という認識でいいと思います。

今回の文は筆者の意見の部分なのでDarwin seems は現在形ですが、 to have liked Lewes's observationsは当時のダーウィンのことなので過去になります。ですから、完了形をつかって時制をずらしているというわけですね。完了形を使った時制ずらしはよく出てくるのでしっかり押さえていきたいものです。

4.構造と訳出のテクニック

文構造は比較的シンプルです。

構文解析
Darwin seems to have liked Lewes's observations( on his work,)( for when he read this and other related pieces, )he wrote to the journalist and encouraged him to publish them in a book form. 

最初のカンマまでの主語はDarwin、動詞はseems to have liked、目的語は Lewes's observationsです。for whenからpiecesまでが副詞のカタマリでhe wrote to the journalistとencouraged him to publishが後半の文のメインとなります。今回2つ(接続詞を入れると3つ)の文をカンマで繋げているんですが、前半をDarwin seems to have liked Lewes's observations on his work、後半をfor when he read this and other related pieces, he wrote to the journalist and encouraged him to publish them in a book form. と2文に分けて考えてもいいと思います。僕は、becauseっぽく前半と後半を繋いでみました。

和訳のコツですが、observationsを観察と訳すとなんか変なので、「見たもの」→「考察」としてみました。冒頭からもすこしパクりました。またwrite は「書く」だけだと少し日本語としては不自然なので「ものを書く」→「手紙を書く」と訳すようにしています。

5.全文訳

ダーウィンは彼の作品に関するルイスの考察を気に入ったようで、この記事と、他の記事を読んでからずっと、彼はジャーナリストに手紙を書き、そしてルイスの記事を本として出版するように勧めた。

seem toとencourage 人 to Vの働きが今回のポイントでした。では次回はいよいよ最後の文です。では次回!


6.復習用英文

Darwin    / seems to have liked / Lewes's observations / on his work, /
ダーウィンは/ 好きだったっぽい / レウスの考察が/  彼の作品に関する
for when   / he read  / this and / other related pieces,/ he wrote /
時からずっと/ 彼が読んだ/ これと/ 他の関連する記事を /彼は手紙を書いた
to the journalist  / and encouraged / him to publish / them / in a book form. 
ジャーナリストに/そして勧めた  /彼に出版するよう/それらを/本の形で

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