26.さぶちゃん26日目。ベランダに立てこもる。

さぶちゃんウチに来て26日目。2/25(水)

最近、ベランダに興味深々のさぶちゃん。
車の音や鳥の声に耳を傾けたり、風の匂いをふんふん嗅いだりしています。

数日前からは、洗濯物を干したり入れたりしていると、立ち上がってゲージから身を乗り出して
じぃ〜っと
見ていました。
それが、今日は、いつにも増して一段と前向きです。
私がベランダに洗濯物を運んで来るたびに、ゲージから出てきて、窓の前まで来ます。私と目が合ってもお構いなし。

なんならじぃ〜っと見つめて何かを言いたそうです。
「さぶちゃん、お外見たいよなぁ〜、お散歩行きたいよなぁ〜」私はベランダに出るたびに話しかけていました。
そんなことを４、５回繰り返して、さぶちゃんは様子を伺っていたのでしょう。
ふいに、行動を起こしました。
そろ〜〜っとベランダのサッシに足を乗せ、
そろ〜〜っとベランダに出てきたのです。

上を向いて洗濯物の匂いを嗅いだり、

ベランダの小さな穴から外を覗いたりして、久しぶりの外の空気を楽しんでいるようでした。
私はさぶちゃんを刺激しないように小さな声で「あら〜さぶちゃん、出てきたの〜？お外見えるね〜。お外行きたいよな〜」と、話しかけていました。
しばらくあちこちをふんふんしていたさぶちゃんは、クーラーの室外機の方へ。
「…なんだかイヤな予感…」
やっぱり。。
案の定です。。。
さぶちゃん、室外機にぴったりくっついて、どんどんすきまへ入っていきます。

私は慌てて「さぶちゃん、こっちおいで。おいで。ほら、こっち、こっち」と呼びますが、さぶちゃんに「おいで」が通じるわけもなく…どんどん奥へ奥へと入っていきます。
とうとう、ベランダの隅っこ、室外機との隙間に入り込んで、たいそう汚い、ホコリだらけの床にへばりついてしまいました…涙

呼んでも来ません。
私がベランダの反対の端に離れても知らんぷりです。
近くまで行って説得しても、聞いてくれません。
お尻を押してもまったく動きません。
とんでもない場所に立てこもりです。

困りました。。。

ベランダから下に飛び降りるかも…
→大ケガするかも…
→逃げてしまうかも…
とおそろしくなって、目を離すこともできません。

落ち着け、私…

とにかく、
室外機の下なんて掃除したことなく、あまりにも汚いので、さぶちゃんに話しかけながら、掃除機でホコリとゴミを吸うことにしました。
なんとかコマシになったので、室外機をずらしてさぶちゃんの通れるだけのスペースを空け、私は室外機の上に腹ばいになって、さぶちゃんのお尻をグイグイ押しました。けれどもさぶちゃんに、動く気がまったくないので、びくともしません。
私はもう、汗だくですが、事態はまったく好転せず…

落ち着け、私…

押してもダメなら…
よし、引っ張るしかないか…

意を決してさぶちゃんの首輪を持って「さぶちゃん、ごめんな、ごめんな、ごめんやで、こっち来て。ごめん、ごめん」と言いながら、グイグイと引っ張りました。
さぶちゃんも負けてはいません。全力でエビのように後ろに後ろに下がろうとします。
ベランダの室外機の裏の超狭い場所で、さぶちゃんとの綱引き大会……
さぶちゃん、力が強いので、なかなか決着は付かず、引っ張り合いは続き、かなりの長期戦に。
しかし、これ以上さぶちゃんにとってイヤな時間が長くなるのは良くない、と思い、決着をつけるべく、意を決して、、、
渾身の力を込めて
グイッ！
少し手前に来たさぶちゃんの腕をつかんで
グイッ！
窓の前まで引っ張り出し、
さぶちゃんの背中から身体を抱きかかえ、窓のサッシを越え、、、
いや、さぶちゃんは拒否して足でサッシに突っぱって、、、
私も必死ですが、
さぶちゃんも必死です…
長い長い攻防の末、やっと前足を部屋の中へ。
あとは後ろ足、と思い、体を離して持ちかえようとしたら、さぶちゃん、クルリと向きを変え、またこちら（ベランダ）の方へ。
「あかん、あかん、あかん、さぶちゃん、あかんねん。ごめん、ごめん、ごめん」色々言いながら、顔とお尻を中に押し込み、窓を閉める。

フ〜〜〜ッ………

良かった。
無事に中に戻って、
ほんとに良かった。。。


さぶちゃん、せっかくお外見てたのにな、もっと見ていたかったのにな、ごめんな…
早くお散歩行きたいなぁ…
お外行きたいなぁ…
ごめんなぁ、さぶちゃん。。。

この一件の後、
いくら謝っても、
オヤツでごきげんを取ろうとしても、
さぶちゃんはすご〜く不信感たっぷりの顔で、、、
10㎝位開けていた心のシャッターを、再び閉じてしまい……今、5㎝位しか開いてない気が……泣涙
ごめんな、、さぶちゃん、、、