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万国共通で【礼儀正しい】は武器になる
学生時代のアルバイトやサークル、部活、前職、トラリアのバイト先やシェアハウス、今のバイト先、そしてお世話になったエージェント及び選考企業でひとつの漏れもなく受けてきたフィードバックは「礼儀正しくてしっかりしている」だ。
他人の何倍もひねくれていて、誰ものぞけないことを良いことに心の中では罵詈雑言を並べ、時には中指を突き立てている私がこんなレビューをもらう理由がだんだんわかってきたので、ちょっと整理もかねて書いてみる。
NOTE若葉マークがいまだ外せないので、構成などは考えず思いついたままにタイピングしてみる。
私と礼儀の出会い(?)は間違いなく中学の部活だ。とにかくあほみたいにでかい声で、先生を見つけたら挨拶するし、MTG中に顧問の語尾が「~~してくだサイッ⤴」の時はバカみたいな声で返事するし、人の話を聞くときは絶対に目をそらしちゃいけなかった。これらのうち一つでも守れなかったら、その日は部活に参加できないとか、連帯責任でグランド整備をさせられたりとか、さながら軍隊のように3年間過ごした。
ほいで高校も同様に、礼儀作法に超厳しい部活に入った。大声は必要なくなったけれど、挨拶を重んじすぎる組織だったので、先生を見つけてコンマ5秒でこんにちは~!が出来なかったら、中学と同じような罰が待ち受けていた。
あと中学も高校も一貫して「人に親切にすること」を重んじられていた。重いものを持っている先生の手伝いをするとか、道を譲るとか、そういうことが出来ないと叱られた。
この6年間があまりにも礎になっていると気づいたのは、高校を卒業してからだ。自分が当たり前だと思っていた、挨拶とかちょっとした親切って意外とできない人が多いらしい。
特にいわゆる「新人」のうちは、出勤時および退勤時のあいさつ(ほかの人のあいさつにも必ず返す。出来れば目を見て)、感謝を伝える(過剰だと鬱陶しいので加減が大事)、指示を受けるときは目を見る、くらいをやっておいたら大丈夫。
新人を脱したら、上記に加えてその人に役立ちそうな情報をシェアしたり、助けてもらったお礼をメール1本でも入れたり、手を止めて話を聞いたり…そんなことの積み重ねで人々は勝手にいい人だと思ってくれる。
正直なことを言うと、これらの取り組みは全て自分がいずれ楽をするためにやっている。人に感謝を伝えたり、挨拶をするのは大人として基本だと思うけど、それに加えて情報をシェアしたりしてみると、自分が困った時に助けてくれるネットワークが出来る。さっきも書いたように、基礎すらできない人が多い世の中なので、こんなことで評判はぐっと上がる。
あと、意識していたわけではないのにウケが良かったこともひとつある。それは求められるまでは意見を言わないことだ。単純に新人のうちは、そういった機会が少ないから黙々と任されたことをやるのだけれど、ある程度任される範囲が増えたり慣れてきたりすると、「意見」が芽生える。それを聞いてもないのにもはや不満に近い形で吐き出す人は、残念ながらあまり歓迎されない。聞いてはもらえるけど、聞き流されることが増える。
私の場合は、主張するのがあまり得意じゃないというのもある(腹が立ってフリースタイルラッパーみたいに罵倒しちゃうのは別ね)けれど、基本的には黙々と仕事する。私みたいな末端が考えるよりよっぽど深いところで上司たちが検討したものが降りてきているだろうと思うからだ。
だけどたまに、どうにも受容しがたいことを依頼されたり言われたりすることがある。こういう時はちょっと考えてから、上司に相談。すると大概、改善してもらえたり意図を教えてもらえたりする。それこそ手を止めて、しっかり向き合ってくれる。
上司からは「お前はひたむきに仕事してくれるから、その分呼ばれるとヒヤっとするよ。でも気づかされることも多いからこれからも程よく声かけてくれよ」と冗談半分で言われたこともある。
実はこれ、海外でも通用する。
トラリアでアジアにヨーロッパ、南米、そしてオセアニアの本当にいろんなバックグラウンドの人と仕事をしたけど、そこでも日本と変わらず挨拶と礼儀を徹底していたら気づいたら仲間として肩を組んでくれた。
アルバイトの身なのに、たった数か月でスーパーバイザーになってみたりマネージャーを打診されたりした。意味が分からなくて理由をオーナーに聞くと、答えはいつも「だってあなたいつも礼儀正しくて、仕事もきっちり。感情の起伏もなくやってくれるじゃない。信頼しない方がおかしいわ」だ。
だからこれからも、この姿勢は失わないようにしたいし、これを強みにどんどんずんずん進んでいきたい。