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日本の学習参考書が海外市場での可能性を開く方法

『ゼロから覚醒はじめよう現代文』は、現代文の学習をサポートするための書籍で、主に日本語の理解力を向上させたいと考えている学習者をターゲットにしています。

最近、台湾の読者から感想をいただきました。彼はこの本が自分の日本語学習に非常に役立ったと述べており、特に読解力や文法の習得に大きな効果があったと言っています。


このフィードバックを受けて、私は気づいたことがあります。

それは、日本の学習参考書は通常、日本の教育システムや試験に基づいていますが、海外市場に適切に位置付ければ、特に言語学習の道具として、さまざまな国の教育システムを超えて広く需要を喚起できるということです。

海外市場への位置付け 一般的に、日本の学習参考書は日本の教育システムに特化しており、海外に向けて出版する際の最大の課題は、異なる国の教育基準や文化に適応することです。

例えば、日本の学習参考書における試験システムやカリキュラム内容は、他の国の教育システムとは大きく異なるため、適応できる市場を見つけるのが難しいのが現実です。

しかし、これらの書籍を言語学習の観点から再評価すると、世界中で一定の魅力を持つことがわかります。 『ゼロから覚醒はじめよう現代文』を例に挙げると、この本は日語学習者向けの現代文のスキルアップを目的としており、台湾市場では非常に好意的なフィードバックを受けました。

このことは、非日本教育システムの国々に向けて、こうした書籍を推薦するための有効なアプローチを示唆しています。日語学習ツールとして位置付けることで、この本は単なる日本の高考準備書ではなく、世界中の日語学習者にとって貴重なリソースとなり得ます。

小紅書(RED)でのプロモーション経験

さらに、私はこの本を中国の「小紅書(Xiaohongshu)」に紹介してみましたが、良い反応を得ることができました。

小紅書のユーザー層は主に若者や女性が中心ですが、彼らが言語学習や日語の試験、個人の成長に関心を持っていることがわかりました。私の投稿は300回以上閲覧され、複数の「いいね!」や「コレクション」を獲得しました。この結果から、海外市場、特に中国において、日語学習に関するニーズが年々増加していること、特に言語能力や文化理解の向上に役立つ書籍に対する需要が高まっていることを改めて確認しました。

もちろん、小紅書でのタイトル付けは非常に重要です。中国のユーザーの関心を引くキャッチコピーが必要です。これは現地の人や、中国のSNSに精通している人でないと難しい部分もありますが…

(ちなみに、今回私はつけたタイトル「学日语的,都给我去死磕这本书!」を日本語に直訳すると「日本語を学んでいる皆さん、この本を徹底的にやり込んでくれ!」です。いい反応を得ました。)

海外出版社への推薦アプローチ

台湾と中国市場からのフィードバックを元に、学習参考書、特に言語学習に関連する書籍は、文化を超えて輸出する可能性があるという重要な教訓を得ました。

これらの書籍は、海外の学術システムとは異なる構成や内容を持っていても、適切な市場位置付けとターゲットに合わせたプロモーションによって、適切な読者層を見つけることができます。

そのため、日本の著作権担当者として、海外出版社を選定する際には以下の点を重視する必要があります:

教育ニーズのマッチング:日本の教育システムが他国と異なっていても、言語学習に関する学習参考書は共通のニーズがあり、特に日語学習分野では広範囲に需要があります。

市場位置付けの柔軟性:書籍を単なる試験対策書としてではなく、日語学習ツールとして位置付けることで、国境を越えた読者層にアプローチできます。

ソーシャルメディアの活用:小紅書などのプラットフォームを活用し、直接的に潜在的な読者と交流することで、書籍の人気を素早く評価し、口コミ効果を利用して著作権の輸出を加速できます。


今回の経験を通じて、私は一つの確信を得ました。

日本の学習参考書が海外市場に著作権を輸出する際には一定の挑戦があるものの、正しい市場位置付け、特に日語学習ツールとしてのアプローチを取れば、十分に成功する可能性があるということです。

これにより、日本の学習参考書の海外における影響力を高めることができ、同時に新たな海外市場の開拓にも繋がると考えています。この文章が、同じように著作権を担当する皆さんにとって、新たな視点を提供できればと思います。そして、共に日本の著作権コンテンツの国際化を進めていけることを願っています。

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