すっかりアホになってしまった

2024年2月~6月と5ヶ月連続で45時間越えの残業をしていて(計300時間)、36協定的にもギリギリ。一昨日は39℃の発熱で、繁忙期の中でついにダウンしてしまった。喉と鼻の症状は何もなく、幸いすぐに回復してそのまま公休に突入したけど、久しぶりに仕事を休んだ中で、思ったことを書き連ねてみる。

表題の通り、すっかりアホになってしまったと感じる。いくつか要素があるので切り分けながら。

・YouTubeやInstagramやTwitterに脳みそを破壊されてしまった。Blinkistで"Ten Arguments for Deleting your Social Media Accounts Right Now"という本を読んだけど、Attention Acquisition leading to Asshole supremacyというのは完全に同意。PV稼ぎが全ての世界(この概念って、ちゃんとした社会学的な呼び名があるんですかね?「バズ至上主義」的な。Degital Detox的な文脈であと何冊か洋書読んでみようと思うので、その中で見つかれば更新します)では、声のデカくて不快な発言(差別やミソジニーなど、人権意識が皆無なものもたくさんあってうんざり)や過激なコンテンツが量産される。最初は好きなAV女優(九野ひなのさん推し。作品はちゃんと買って視聴してます)の投稿を見たくてフォローしただけだったのに、気付けばグラドルやレイヤーどころか、一般人の裏アカやAI画像も含めて、無限にセクシーな画像/動画が出てくるようになり、頭がおかしくなると思ってTwitterアカウントを消した。YouTubeはプロ野球(パリーグTV)と料理(笠原将弘、リュウジ、富澤商店)とスプラ(ねっぴー)、Instagramは友人投稿を除けば料理系(福岡の好きな飲食店のアカウント)と旅行系のコンテンツしか見ないようにしてるけど、それでも時間と脳が溶けてしまう。アプリを閉じた後に即開いたりしてしまうから、本当に中毒状態なんだと思う。

・マッチングアプリもやばいと思う。スワイプ式だろうがパネル選択式だろうが、人の容姿(を含む複数の属性)を選り好みするUIがやばい(The 1975が"Somebody picking up the body of somebody they were getting to knowと歌っているけど)。人を代替可能な商品のように扱うのに慣れてしまうと、実際に会っても「まあこの人じゃなくても他にもっと理想の人がいるだろうし」みたいな感じで、目の前の人をひとりの人間として真にリスペクトできなくなってしまうという側面は多かれ少なかれあると思った。ので、バチェラーデート(会うことから始まる)以外のアプリはもうやらないことにした。ここ2年でDine, 東カレデート, バチェラーデート, Pairs, Bumbleで計20人くらいは会ってきたけど、今後は打席を増やすことでなく、1人ひとりとの出会いを大切にしたい。

・働き始めてから、なかなか本も読めなくなった。大学の頃は難解ですぐ役立ちそうにない本も読んでたし、英語でも多読してたのに。映画はさらに見れなくなった。「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という本が出ているのは知っているけど、それすら読めてない。笑

・入社前から脱成長に関する本は読んでいたし、資本主義の先には絶対に人類が到達すべきより良い社会のあり方があるはずとは思っていたものの、いざ資本主義社会のいちプレイヤーとして、世界的企業の日本支社の一拠点の一部門のコスト管理の責任を負う仕事をしてみると、いよいよ仕事でやっていることと自分のValueが一致しなくなってきた。初級管理職だった頃は現場のメンバーやその先のカスタマーのためだけに働いていれば良かったけど、内部的なビジネス指標(主にコスト)の達成ばかりを意識せざるを得ない状況になってくると、俺は誰のために何をやってるんだっけ?となってしまう。経営者と株主のために、Cost to Serveの改善をしています!と胸を張って言ってもいいけど、その仕事自体に俺はあまり面白味を感じてはいない。やはり一緒に働くメンバーや、カスタマーの笑顔のために働きたい。

・組織のあり方や方針にも、率直にイケてないな、賛同できないと思うことが増えてきた。中級管理職として、それ自体が価値を生み出さない、報告のための仕事が増えた(例えばシアトルに欠勤率を報告したからといって、シアトルからうちに補填人員を送って助けてくれる訳でもないのに)。報告した情報をもとに、上位が意思決定したり軌道修正したりサポートしてくれるかというとそうでもなくて、目標未達の要因と対策、そのdueまで考えて報告しないといけない。結局、各拠点長、拠点内の部門長からすると、本社や上位に対して請負契約を負っているような感覚。成果創出の義務があり、どのような要因によるものであれ、未達であればひたすら詰められる、みたいな。Top DownのStandard Processを拠点ごとのLocal事情を無視して押し付けるのであれば、そのProcessを遵守した結果の未達に対して拠点が説明責任を負うのはナンセンスだし、逆に拠点に説明責任を負わせるのであれば、各拠点の実行権限や自由度を高めるべきだと思う。


知性と自由を取り戻す
大学の時みたいな価値のあるインプットを増やしたい。大学図書館で禅とかニヒリズムの本を読み漁ったのは、難しかったけどいい体験だったと思う。Blinkist多読も再開する。あとはスマホ中毒の治療。オフラインのActivityとコミュニティを増やす。今月中に小型船舶免許2級を取る。仕事との距離感もほどほどくらいがいい。あと1年半働いて入社時のRSUが全部Vestされたら、仕事辞めて大学に戻るのもいい。さらに株価が上がって円安が進んでいれば、大学院の学費くらい余裕で賄えそう。

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