ジャンプ!
偉大なギタリストの訃報が入ってきた。
またひとり。
人はいずれ死ぬ、とはだれもが知るこの世の真理であるけども、今俺が聞いている音楽は、その生みの親が生きていようが死んでいようが「生きている」のであって、今でも俺の全細胞を感化させる。「人は二度死ぬ」と言ったのはどこの誰だったか。
しかし、やはり、「生の音」を未だ掻き鳴らしている現代のロックスターの「音」は今しか聞けないのであって、それを聞くにはライブに行くしかないのである。それが、狭いタバコ臭いライブハウスなのか、どえらい広いホールやらアリーナなのか、はたまた晴天の下か。場所はどうであれ、俺はただひたすらに眼前で掻き鳴らされ、生み出される騒やかな演奏を求めている。
人は生き物であるが、バンドもまた生き物である。
最近ふと、YouTubeやDVDでライブ映像をみながら「もしこの人たちが活動をやめたり、はたまた死んでしまったらどうしよう…」などと不謹慎極まりないことを考えてしまう時がある。死はいつだって突然で、フジファブリックの志村さんや、Mr.BIGのパット、TMGEのアベフトシ、その他あげたらきりがないがいつだって急にやってくる。無論バンドという生き物だって、それこそフジファブリックは残りのメンバーでその命をつないでいてくれてはいるものの、JUDY AND MARYやスーパーカーのようにメンバー全員存命でも、もう生で見ることは不可能なのだろう、というものもある。
そのためにも、行けるときに、俺の人生のピースを構成しているひとつひとつの音を生み出している彼らに、会いに行かねばならない。
コロナ禍でライブはめっきりできなくなり、「オンライン○○」というものが増えた世の中で、すっかり飽和状態のコンテンツの海で私は完全に座礁している。要は飽きてしまったのである。
ロックシーンを作り上げた偉大なる先人に敬意を払いつつ、それを今受け継ぎ演奏している彼らを目撃していきたい。無論、私自身も演奏者のひとりとしてそれを受け継いでいきたいとも思っている。
そんなことを思ったよ。
なんとなくだがね。
R.I.P.Eddie