とにかく観てほしい!中華BL原作×タイBLドラマ「MY STAND-IN」
タイBLドラマ好き(私の観測範囲)の間ではすでに名作の呼び声高い「MY STAND-IN」の紹介シートを制作しました。こちらは内容を記載しつつ、補足で色々書いております。
あらすじ
相関図
感想まとめ
私の各話の感想は基本X(元Twitter)に投稿してますので、そのまとめを作りました。もう直近はずっと「ドラマが巧い」しか言ってませんが。
配信情報
iQIYIのみ
CUT版はこちら
(無料/1週間遅れ/シーンカット有)
補足
世界を見据えた作品づくり
昨年末でのまとめでも最後のほうに書きましたけども、今タイBLドラマは「他国の原作でタイでドラマ化する」という動きがたくさんあります。
「MY STAND-IN」はその中でもかなり注目されていた作品の一つ。
まず、本作はiQIYI Thailandが手がける初のオリジナル作品。
iQIYI ではたくさんタイドラマを配信していますが「オリジナルで制作&配信」というのは本作が最初のよう。
スタッフもキャストも、世界獲りにいったるで!という気概が見えてくる布陣です。
原作は中国の人気作家・水千丞。
監督は「KinnPorsche」の監督の1人だったPepzi Banchorn Vorasataree。脚本は「BudBuddy」や「LastTwilight」「KinnPorsche」などに参加してきたBee Pongsate Lucksameepong。
プロデューサーは「MannerOfDeath」「IFeelYouLingerintheAir」などに関わってきたYuan Wan Thabkrajang。
制作会社は「IFeelYouLingerintheAir」のYYDS Entertainment。
主演を務めるのは「転校生ナノ」「LovelyWriter」「StepbyStep」この夏日本公開の「フンパヨン」他、たくさんのドラマや映画に出演してきた Up Poompat Iam-samang。
もう一人の主演はChannel8所属、たくさんのラコーンに出演し、昨年BLシリーズ「Bake Me Please」にも出演した、Poom Phuripan Sapsangsawat
タイドラマと資金の話
ここからはちょっとドラマ本体とは少し離れますが書いておきたいので書きます。MyStaninの脚本、監督、プロデューサーを務めたお三方は、台湾のLINETVと TAICCAのBL・GL作品のオリジナル作品開発のプロジェクトの講師として講座にも呼ばれています。
タイBLドラマはここ数年で世界的ブームとなり、政府からもその威力を“ソフトパワー”と評され、数多の作品が制作されています。台湾や韓国のように政府が自国文化を後押しする機関「THAICCA」も発足し、さまざまな国境を超えて影響力を持っていることに驚きます。しかし、BLドラマ視聴者層がますます拡大する一方で、ドラマの質がその拡大のスピードに追いつかなければならないと3人は語っています。
「タイドラマガイドD vol.7」に掲載されていたTee監督(LoveryWriter・I Feel You Linger in the Air)のインタビューでも、やはり同じく「制作面に関しては質を伴った成長が必要」と語っていました。それを支えるのは何よりもまず、資金。タイBLの制作の資本金は、タイBLコンテンツの成長に追いついていない、とも仰ってます。I Feel You Linger in the Airは素晴らしい作品でしたし、2年かけて資金を集め、たくさんの賞にもノミネートされ、日本でも権利が買われ、さまざまな配信プラットフォームで観れていますが、それでも赤字だそう。政府の支援も具体的に見えない、国内だけではなかなか資金集めがままならない、となった時に、やはり海外資本と組んで…ということが多いそう。
MyStandinのクオリティの高さを見ていると、そういった「質の成長」「資金問題」をクリアしていく先に、もっとBLドラマの可能性があるんだろうなとも思えました。原作が中華BLの人気作品ということを踏まえても、アクションシーン、劇伴、脚本、がものすごくしっかりしていること、チープさが見えづらいこと、私がこれまで見てきたタイBLドラマと被る部分も大いにありながら新しさも感じました。(言うてまだ、ドラマも折り返し地点でこれを書いてますのでどうなるかわかりませんが…。)最終話まで楽しみです!是非皆様も見てください〜〜!