きのう何食べましたか?
みなさん、「昨日何食べました?」
昨日はすき焼きだった!
牛丼食べたなあ
やばい、何も食べてない
色々な答えがあると思います。
今日のテーマはお勧めしたい本、アニメ、映画、ドラマ
オタクが火を噴くぞ!と思いましたがこの本を紹介したいな、という本があるのでその本を紹介したいと思います。
きのう何食べた?
ドラマ化もしたこの作品、映画化もしましたね。
ドラマの登場人物がイメージに合っていて、とても感動したのを覚えています。
ドラマもとてもよかったのですが、原作である漫画を紹介したいと思います。
作者はよしながふみさん。
「大奥」や「西洋骨董洋菓子店」が有名じゃないかと思います。
「きのう何食べた?」は几帳面で節約家、料理上手な弁護士の筧史朗とほわほわしてる人当たりのいい美容師の矢吹賢二が主人公。
この2人がアパートで暮らす日々を料理を中心に描写した漫画です。
この2人は同性同士の恋人関係。
そのため、美味しそうなご飯以外にも同性同士で付き合う彼らの周りの問題や関係性なども描かれています。
あらすじの羅列にならないよう、頑張って紹介したいと思います!
おすすめポイント:料理がおいしそう
この漫画の一番のおすすめポイント。
史朗さんは料理上手ですが、真似できない凝った料理ではなく作ろうかな?と思える料理をしっかり手順を追って教えてくれます。
同じ料理系で「新米姉妹のふたりごはん」や「衛宮さんちの今日のごはん」も好きなのですが、この二つは料理上手かつかなり凝り性の料理なのですごいなーで終わってしまうのが料理下手の正直な感想。
その点、史朗さんの料理は作れそうと思える料理。
例えば、サバの味噌煮は濃い目の味噌汁みたいな汁を作って鯖を入れる。
霜降りのための作業?家で食べるのに必要?
という佳代子さんのお言葉通りに作る料理ですごい、これなら味噌煮も作れそう!と感動しました。
副菜もつけないと気が済まない筧さんの料理はしっかりした献立になっていて、そのまま出せば丁寧な食卓の出来上がり。
その中から数品取り出して作っても一人暮らしにしてはちゃんとしすぎてるのでは?と思う食卓になるので一人暮らしの人にもお勧めです。
時々料理する賢二さんは料理は得意ではないらしいのですが、その部分が親近感。
料理ができない方でも彼の作るものなら手が出せそうです。
特に好きなのは大みそかにラーメンをつくる場面。
大雑把に作ってるのに水の量はきっかり計って、さらに食べてるときは電話は無視!
ラーメンを食べてたから出なかったと伝えたときの史朗さんの反応も含めて必見です。
おすすめポイント:分かり合えない家族
え、そこ?と言われそうですが、人にお勧めしたいポイントです。
とはいえ、リアルで会う人に進めるには勇気のあるポイント。
登場人物の史朗さんと家族の関係は最初はとてもいびつに見えました。
ゲイを隠して生きているけど家族にはばれている(自らのカミングアウトではない)史朗さん。
知ってしまった母はその場で失神し、寝込んだ挙句新興宗教に走ってしまう。
今はやめているし、家族は思いあっているのだがうまくかみ合わない。
史朗さんは「普通の家庭」を持つことができない罪悪感を持ち、両親とは距離を取りたがっている。
母は「ゲイ」を理解しきれていないので性同一性障害の方の家族の集まりに行ったり、カミングアウトという言葉を知ったらそれをしないと!と史朗さんに電話をかけたり。根底では息子が芸であることを受け入れられていません。
賢二さんに進められて正月に帰省するようになったが、あることがきっかけで正月には帰らなくなる。
でも、それは家族の形を作っていくうえで悪いことではなく、むしろ規制の回数は増え、親子関係は改善されていきます。
親に孫を見せられないことを追い目に感じている史朗さんと、息子のことをどう理解すればいいのか分からず上手くいかないお母さん。
父親は空気かといえばそんなことはなく、母のように極端なことはしないがよくわかってないのは同じでずれたことを言ってしまうこともあります。
上手くいかないままなんじゃないかと最初は思っていたこの家族がゆっくりと新しい形に収まっていく姿は、「普通の家庭」であることに囚われなくてもいいんだ、「世間の常識」通りの親子でなくてもいいんだと心を優しく解きほぐしてくれます。
筧家はきれいに収まった方だと思います。
世の中にはうまくいかない親子もたくさんいます。
でも、それはそれでいいんじゃないでしょうか?
賢二さんの家は家庭環境は良くなかったようで、父親は離れて暮らしていました。
そんな父親の遺骨引き取り、葬儀までは実家に帰る描写もなく、帰ってもいなかったようで史朗さんは賢二さんの実家のある場所すら知りませんでした。
母親とはカミングアウトした際は大変だったらしく。
それでも今は家族ぐるみで仲は良いようです。
この二つの家族を筆頭に、いろいろな家庭の在り方が作中では描かれています。
現実世界に「普通の家庭」というのは本当は存在しないのかもしれません。
みんな何かで悩んでいたり、外側から見るといびつに見えるけどその状態が一番うまくいく形だったりするのではないでしょうか。
そんなことを感じさせてくれる点も、この本を勧めたい理由です。
料理漫画としても、人生漫画としても。
料理のレシピ本代わりに使うのもよし、人生のお供にするのもよし。
この本は色々な場面で私を支えてくれる本です。
ドラマもあるのでそちらを見るのもお勧めです。
でもできれば本で見てほしい。特にレシピを見て作りたいなって思う方はぜひ本で!
と、書いている間に日付が変わってしまいました……。
今日はここまで。
他にも好きな本やアニメはたくさんあるので好きな物100個紹介する記事で書けるだけ書きたいと思います!