2023/09/12(火)のゾンビ論文 ゾンビの「型付け」パフォーマンス
ゾンビについて書かれた論文を収集すべく、Googleスカラーのアラート機能を使っている。アラート設定ごとに、得られた論文を以下にまとめる。
アラートの条件は次の通り。
「zombie -firm -philosophical -botnet -xylazine -biolegend -gender」
「zombie -firm -philosophical -DDoS -xylazine -viability -gender」
「zombie -firm -philosophical -DDoS -xylazine -biolegend -gender」
「zombie -firm -philosophical」(取りこぼし確認)
「zombie -firm -consciousness」(取りこぼし確認その2)
検索条件は次の意図をもって設定してある。
「zombie」:ゾンビ論文を探す
「-firm」:ゾンビ企業を扱う経済学の論文を排除する
「-philosophical」/「-consciousness」:哲学的ゾンビを扱う哲学の論文を排除する
「-DDoS」/「-botnet」:ゾンビPCを扱う情報科学の論文を排除する
「-xylazine」:ゾンビドラッグに関する論文を排除する
「-viability」/「-biolegend」:細胞の生死を確認するゾンビ試薬を使う医学の論文を排除する
「-gender」:ジェンダー学の論文を排除する
また、検索条件4と5では、上記の検索キーワードで不必要にゾンビ論文を排除していないかを確かめる。
今回、それぞれのヒット数は以下の通り。
「zombie -firm -philosophical -botnet -xylazine -biolegend -gender」二件
「zombie -firm -philosophical -DDoS -xylazine -viability -gender」一件
「zombie -firm -philosophical -DDoS -xylazine -biolegend -gender」一件
「zombie -firm -philosophical」三件(差分一件)
「zombie -firm -consciousness」三件(条件4との差分ゼロ件)
検索条件1-3は情報科学が二件だった。
検索条件1「zombie -firm -philosophical -botnet -xylazine -biolegend -gender」
分散型サービス妨害攻撃下での RYU コントローラのパフォーマンス評価
一件目。
原題:Performance evaluation of RYU controller under distributed denial of service attacks
掲載:Indonesian Journal of Electrical Engineering and Computer Science
著者:Mohammed Ibrahim Kareemを筆頭著者として、四名
ジャンル:情報科学
DDoS攻撃に関する論文。ゾンビPCが出てくるものと思ったが、出てきた文字列は"zombie host"。ゾンビPCとおおむね同じ意味なのだろうか。
タイトルの「RYUコントローラ」というのは、RYUという構築フレームワークとかいうものがあるらしい。プログラミングツールだろうか。
ちらっと読んだが、わからない単語が多く、つまり何を言っているのか全く分からない。プログラマーたちは本当に意味をわかってこういった文章を読んでいるのだろうか。なんとなく、ふわっとした理解で読んでいるのでは???だって、カタカナが多すぎる。
ジャンルは情報科学。
プロファイラーがタイプマイグレーションにどう役立つか
二件目。
原題:How Profilers Can Help Navigate Type Migration
掲載:Proceedings of ACM Programming and Languageのarchive
著者:Ben GreenmanとMatthias Felleisen、Christos Dimoulasの三名
ジャンル:情報科学
何が書かれているのかさっぱりわからない。タイトルの"Type"はプログラミングにおける「型付け」を意味するらしいが、「型付け」の意味がわからない。そして、おそらく、「型付け」の意味がわかれば"Type Migration"の意味もある程度見当がつくはずだ。しかし、その次には"Profiler"が待ち構えているし、zombieの扱われ方も把握しなければならない。
この論文では、zombieはベンチマークと称して"morsecode"や"forth"、"fsm"といった何かと何らかの性能を比較しているようだ。zombieと名付けられた何か、想像するにプログラミングツールかプログラミングの環境かが存在し、その性能をレビューする論文なのだろう。以前もそういう論文に出会い、やはり今回のように何もわからないまま右往左往していたように思う。
やはりそうだった。そしてこの時もtypingがどうのこうのという論文だったのだ。
ジャンルは情報科学。
検索条件1-3の差分
「DDoS/botnet」と「viability/biolegend」で検索結果に差異が生じるか調べる。
今回は「DDoS/botnet」で差分が見られた。
「zombie -firm -philosophical -botnet -xylazine -biolegend -gender」二件
「zombie -firm -philosophical -DDoS -xylazine -viability -gender」一件
「zombie -firm -philosophical -DDoS -xylazine -biolegend -gender」一件
差分だったのは次の一件。
分散型サービス妨害攻撃下での RYU コントローラのパフォーマンス評価
"botnet"という単語が使われておらず、かつ"bot"という単語も使われていなかった。botnetやbotの代わりに"computer network"や"virtual computer"といった単語が使われている。もしかして、"zombie host"もbotの代わりなのだろうか。
よくわからない。だが、botnetよりもDDoSの方が排除キーワードとして適している証拠にはなる。
検索条件4「zombie -firm -philosophical」(差分なし)
上記の条件で誤ってねらいのゾンビ論文を取りこぼしていないかチェックするために、こちらの検索結果もチェックしておく。ただし、ゾンビ企業と哲学的ゾンビは意図的に取りこぼすこととする。
今回は差分がなかった。
検索条件5「zombie -firm -consciousness」(差分なし)
「zombie -firm -philosophical」との差分を確認する。哲学的ゾンビのみを排除するには「-philosphical」(哲学的な)と「-cousciousness」(意識)のどちらが良いかを探る目的。前者は哲学的ゾンビが英語でphilosophical zombieとつづることから、後者は哲学的ゾンビが人間の意識の有無に注目した概念であることから、それぞれ排除可能。
今回は差分がなかった。
まとめ
検索条件1-3は情報科学が二件だった。
久しぶりに手も足も出ない情報科学のゾンビ論文に出会った。毎回こうだと諦めがついて記事の作成も楽なのだが、最近はちょっと調べたらちょっとだけわかってしまうケースが多かったため、そのたびにむきになって調べていた。あれはあまりやりたくない。もちろん非常に疲れるからだ。
今回はねらいの論文はなかった。