2023/10/14(土)のゾンビ論文 非人間代表としてのゾンビを考古学的にひも解く

ゾンビについて書かれた論文を収集すべく、Googleスカラーのアラート機能を使っている。アラート設定ごとに、得られた論文を以下にまとめる。

アラートの条件は次の通り。

  1. 「zombie -firm -philosophical -botnet -xylazine -biolegend -gender」

  2. 「zombie -firm -philosophical -DDoS -xylazine -biolegend -gender」

  3. 「zombie -firm -xylazine -biolegend」(取りこぼし確認)

検索条件は次の意図をもって設定してある。

  • 「zombie」:ゾンビ論文を探す

  • 「-firm」:ゾンビ企業を扱う経済学の論文を排除する

  • 「-philosophical」:哲学的ゾンビを扱う哲学の論文を排除する

  • 「-DDoS」/「-botnet」:ゾンビPCを扱う情報科学の論文を排除する

  • 「-xylazine」:ゾンビドラッグに関する論文を排除する

  • 「-biolegend」:細胞の生死を確認するゾンビ試薬を使う医学の論文を排除する

  • 「-gender」:ジェンダー学の論文を排除する

また、検索条件3では、上記の検索キーワードで不必要にゾンビ論文を排除していないかを確かめる。

今回、それぞれのヒット数は以下の通り。

  1. 「zombie -firm -philosophical -botnet -xylazine -biolegend -gender」三件

  2. 「zombie -firm -philosophical -DDoS -xylazine -biolegend -gender」三件

  3. 「zombie -firm -xylazine -biolegend」六件(差分三件)

検索条件1-3は比較文化学が一件だった。


検索条件1「zombie -firm -philosophical -botnet -xylazine -biolegend -gender」

物質性、怪物性、そしてクィア・エコロジー: 失敗の考古学

一件目。

原題:Materiality, Monstrosity, and Queer Ecology: An Archaeology of Failure
掲載:Fakultet for humaniora, samfunnsvitenskap og lærerutdanning
著者:Geneviève Godin
ジャンル:比較文化学

アブストラクトが抽象的なのでよくわからないが、クィア理論、モンスター理論、減少額、エコクリティシズムをはじめとして、二分法で比較される自然と文化、生命と非生命、既知と未知、目に見えるものと隠されたもの、人間と非人間の区別などに注目し、考古学的および生態学的観点から現代考古学とでも呼べるジャンルを打ち立てるもの…とまとめられるだろうか。

もちろん、二分法で比較される具体例としてゾンビが出てくる。

ジャンルは比較文化学にしておこう。著者の言うように現代考古学とすべきなのかもしれないが、そのジャンル分けは詳細が過ぎるように思うので。



検索条件1-2の差分(差分なし)

「DDoS/botnet」で検索結果に差異が生じるか調べる。

今回は差分がなかった。もうずっと差分を見ていない。GoogleスカラーがAI機能か何かで勝手に消しているのだろうか。



検索条件4「zombie -firm -xylazine -biolegend」

上記の条件で誤ってねらいのゾンビ論文を取りこぼしていないかチェックするために、こちらの検索結果もチェックしておく。ただし、ゾンビ企業とゾンビドラッグ、ゾンビ試薬は排除されるように設定してある。

不気味と異様

原題:Creepiness and the Uncanny
掲載:Style
著者:Jens Kjeldgaard-ChristiansenとMathias Clasen
ジャンル:心理学?

「-philosophical」で排除されたと推測。「不気味」なことの分析。具体例としてゾンビや幽霊、人間らしさのない子供などのホラー映画のモンスターが挙げられている。



まとめ

検索条件1-2は比較文化学が一件だった。

取りこぼし確認用の検索条件も含め、すべての論文が本文を閲覧できず、アブストラクトもまさに抽象的であり、したがって何をテーマとした論文だったのか判然としなかった。

とはいえ、本物のゾンビを扱っていないことは確実であるから、本業には影響しない。

今回はねらいの論文がなかった。


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