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双子座1度のサビアンシンボル(象徴解釈)

Gemini 1:A glass-bottomed boat in still water.
《日本語訳》静かな水面に浮かぶグラスボート(ガラス底のボート)


双子座1度の意味

  • 理性をもって心と接する

  • 知性を通じて外界と接する

  • 好奇心旺盛な性質

双子座1度の解説

人工物の登場

グラスボートは底にガラス板がはめ込まれたボートのことです。牡羊座1度の海、牡牛座1度の川、そして双子座1度の水面。いずれもスタート地点が“水”という共通点はあるものの、双子座1度に登場するボートは人工物であり、水との関わり方において牡羊座・牡牛座と双子座との明らかな差異が見られます。

牡羊座・牡牛座がつながっていた本能・感覚といったプリミティブで曖昧な要素ではなく、知識や技術に象徴される、知性を通じて水と接しています。また、グラスボートの利用目的が主に観光・レジャーであることを考えると、このグラスボートは双子座の好奇心旺盛な性質も表しているかもしれません。

静かな水面が象徴するもの

水は無意識の領域の象徴です。無意識の深層には集合的無意識や潜在意識が横たわっており、それらは意識できないものの、人間の思考や行動に影響を及ぼしています。明瞭な意識の光が届かない無意識は、さながら暗闇に包まれた深海のようです。
グラスボートで観察できる範囲ははせいぜい水面から数メートルの深さです。水深200メートル以上の深海を観察することはできません。また、雨水の影響で水が澱んでおらず、水面が穏やかな時に限られます。

双子座1度の水面は静かな状態です。おそらく雨は降っておらず、風も吹いておらず、水中はクリアな状態なのでしょう。静かな水面は、双子座サインが自分の意識が及ぶ範囲で対象を観察することを象徴しています。

自分の“心”に対しても同様で、双子座サインは理性的な態度で外側から心を観察しようとする傾向があります。そのため、自分で意識できない無意識の領域に対しては本能的な危険を感じ、普段からネガティブな思考や感情から離れようとするでしょう。
しかし、理性では制御しきれなくなると、ダムが決壊するように無意識の領域に抑え込まれた本心が溢れ出します。そのような時は、自分をどう扱ったらよいのか戸惑うかもしれません。

知性という名のレンズ

1度はサインの基本的な性質や外界との関わり方を表します。双子座サインの場合、本能や感覚でダイレクトに外界と接するのではなく、知性という名のレンズを使って外界と接する態度が示されています。

カメラは本能や感覚では接触できない世界と接することができる、便利なツールです。例えば、非常に小さな花のおしべやめしべを肉眼で認識することはできませんが、カメラのレンズでズームアップすると、小さなおしべやめしべがレンズ越しに大きく表示され、別世界を見ることができます。顕微鏡は言うまでもなく、ミクロの世界を観察することができるツールです。

比喩的な表現になりますが、知性を使うことで、目の前にある対象から見えている以上の情報を引き出すことが可能になります。カメラのレンズと同様に、知性は世界の見方を変えてくれるツールと言えるかもしれません。

本能・感覚は自分の心や体と密接につながっており、そのままでは制御することが難しいものです。しかし、知性や理性は働かせ方を制御することができます。双子座1度に登場するボートは人間が(知性を働かせて)作った人工物。ボートの形や大きさは自分が望むように作ることができます。また、このボートは自分で泳ぐよりも遠くへ行けますし、水中にいる危険な生物から守ってくれるので、安全でもあります。

しかし同時に、ボートから水を眺めているだけでは、水の感触や味を確かめることはできません。これは、双子座サインが本能や感覚といったプリミティブな要素から距離をおくことを意味しています。

サビアンシンボルの解釈について

当記事の内容は、サビアンシンボルを考案したマーク・エドモンド・ジョーンズやサビアンシンボルの解釈を著したディーン・ルディアの解釈とは異なります。サビアンシンボルに登場する要素を象徴として扱い、象徴が意味する内容に基づいた独自の解釈を行っています。

双子座のサビアンシンボル一覧

双子座1度のサビアンシンボル
双子座2度のサビアンシンボル
双子座3度のサビアンシンボル


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