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牡牛座11度のサビアンシンボルで1年を振り返る

これまでいくつかの記事でご紹介してきたように、私はプログレス太陽が滞在している度数のサビアンシンボルを1年のテーマとして使っています(出生図の天体の度数には使っていません)。
 
2023年春から2024年春にかけて、私のプログレス太陽は牡牛座11度に滞在していました。プログレス太陽が次の度数へ移動する数週間前くらいから現在の度数が示すテーマが見えてきて、次の度数へ向けた出来事がグラデーションのように重なり合って起きる……というのが、毎年の流れです。
 
今回も例年と同様、プログレス太陽が牡牛座11度から去ろうとする頃にようやく、自分にとって牡牛座11度が何を示していたのかを実感することができました。
 
一般的なサビアンシンボルの解釈とは異なる意味になりますが、牡牛座11度に示された象徴の意味を考えながら2023年を振り返ってみます。

牡牛座11度のサビアンシンボル

牡牛座11度:A woman sprinkling flowers.
≪日本語訳≫花に水をやる女性

牡牛座11度は、一般的には所有や創造的行為などと関連付けられて語られていますが、私の解釈では、サビアンシンボルの11度はそのサインの「理想」と関係していると考えます。
 
どのサインにおいても11度に示された理想はサインの性質の延長上にあり、サインによる若干の違いはあるものの、社会性とも結びついています。また、サインによって理想とする状態を示しているのか、あるいは理想が実現された状態を示しているのか、「理想」という概念の表れ方が異なります。
 
牡牛座11度のシチュエーションから私が思い浮かべたのは、イギリス人の絵本作家ビアトリクス・ポター(1866~1943)と、同じく絵本作家であり人形作家・園芸家としても有名だったアメリカ人のターシャ・テューダー(1915~2008)です。ビアトリクス・ポターは『ピーターラビットのおはなし』、ターシャ・テューダーは『コーギビル・シリーズ』などを世に送り出し、世界中の子どもたちや大人たちを楽しませてくれました。
牡牛座11度に登場する「花に水をやる女性」は、ビアトリクス・ポターやターシャ・テューダーが送っていた、自然に寄り添った生活を彷彿とさせます。

ビアトリクス・ポターとターシャ・テューダー

ビアトリクス・ポターとターシャ・テューダーにはいくつか共通点があります。どちらの女性も裕福な家庭に生まれたこと。都会的な社交生活より静かな生活を好み、広大な敷地を購入して自然に囲まれた生活を送ったこと。そして最も重要な点は、二人とも好奇心旺盛で独立心が強く、一度決めたことは最後までやり通す強い意志を持っていたことです。
 
ビアトリクス・ポターは単に自然に囲まれた生活が好きだっただけではなく、イギリスの湖水地方の土地を少しずつ購入し、湖水地方の自然保護に努めました。彼女が亡くなった際、土地と建物を合わせて約4,300エーカー(約520万坪)という広大な敷地が非営利団体「ナショナル・トラスト」に寄贈されました。
 
ターシャ・テューダーも独自の生き方をした人で、彼女のライフスタイルは後世の女性にも影響を与えました。亡くなった後も、スローライフに憧れる女性にとってターシャはお手本となる存在です。日本でも山梨県に「ターシャ・テューダー ミニミュージアム」があり、ターシャの資料が多数展示されています。

牡牛座11度に示された「理想」の実現

牡牛座サインが象徴するのは、価値、お金、欲求、所有、努力などです。牡牛座11度の「花に水をやる女性」は、この女性が価値を見いだしたものにお金と時間と労力を投じ、所有というかたちで理想を実現した状態を示しています。
理想は必ずしも実現できるとは限りませんが、牡牛座サインは物事を具現化する性質を持つので、11度でも理想は実現した状態で示されています。
 
牡牛座11度は、強い意志と継続力をもって自分の理想を具体的なかたちで示す、という意味になります。実現した理想の規模によっては、自身の価値観を表現した「理想」が他者に影響を与える役割も含まれているかもしれません。

プログレス太陽が牡牛座11度に滞在していた1年間


最後にプログレス太陽が牡牛座11度に滞在していた頃のお話を少し。
 
牡牛座11度的な表現をすれば、2023年はまさに「強い意志と継続力をもって自分の理想を具体的なかたちで示す」ことがテーマとなりました。ここで大事なのは「強い意志と継続力をもって」という部分です。
 
2023年はピアノを本格的に再開してからちょうど15年に当たる年でした。弾き方を根本から直すために現在の先生に習ってから12年目。習い始めた頃は5年くらいで変わるだろうと思っていたのですが……そんな甘いものではなく。
 
そろそろ、自分が理想とする弾き方ができるようにならなければ!と思い、2023年から2024年にかけて、ピアノの練習を例年の5割増しで頑張ってみました。
毎年そうですが、取り組んでいる最中はサビアンシンボルのことはほぼ忘れています。山積みになっている課題をクリアすることで精一杯で、発表会の1ヶ月前にようやく先生からOKをもらうことができました。
 
2023年は牡牛座11度の意味から大きく逸れていなかったと思います。実際は理想の端っこに手が届いた状態に過ぎませんが、頑張った甲斐あって目標レベルには到達しましたし、私の様子を見て「自分も諦めずに頑張る!」と言ってくれた方もいました。
 
プログレス太陽が牡牛座12度に移動してから数ヶ月経ちますが、まだ向かっている先は見えません。牡牛座12度が終わる頃、また振り返ってみようと思います。

サビアンシンボルの解釈について

当記事の内容は、サビアンシンボルを考案したマーク・エドモンド・ジョーンズやサビアンシンボルの解釈を著したディーン・ルディアの解釈とは異なります。サビアンシンボルに登場する要素を象徴として扱い、象徴が意味する内容に基づいた独自の解釈を行っています。

牡牛座のサビアンシンボル一覧

牡牛座1度のサビアンシンボル
牡牛座2度のサビアンシンボル
牡牛座3度のサビアンシンボル
牡牛座10度のサビアンシンボルで1年を振り返る

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