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大富豪になる運命はホロスコープに刻まれているのか?
本日の記事は、石油王ジョン・D・ロックフェラーをテーマにして、大富豪になる運命(または気質、ポテンシャル)が出生図に刻まれているかどうかを検討します。
ロックフェラーって誰?という方のために、簡単な解説YouTubeのリンクを貼っておきますね。
大富豪になる運命は出生図に刻まれているか?
大富豪は世界中でホロスコープ分析の対象になります。みんな、お金持ちになる方法があったら知りたいもんね。
例えばマイクロソフト創業者のビル・ゲイツは、大富豪としての分析対象ナンバーワンです。
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検索するとこんな記事が出てきます。
太陽は思い切りよく冒険に飛び込む蠍座6度。金運の2ハウスに巨大炸裂という意味の木星・冥王星。大富豪そのもの。
収入の2ハウスに、拡大と繁栄の木星、極端に大きな力をもたらす冥王星がタイトに合(0度)の配置。占星術を勉強し始めたら、皆これが最大の富豪の理由だと考えます。
これは一応妥当性があると考えられますから、少々雑なリーディングですが良しとしましょう。
ではビル・ゲイツをサビアンシンボルで見る場合は?
以下のような見解が主にネット上に出回っています。
ビル・ゲイツさん、堀江貴文さん、つんくさん・・・まさに、金脈を発掘する天才「ゴールドラッシュ」という感じ!
シンボルの「ゴールドラッシュ」という言葉の印象と、ゴールドラッシュに太陽を持つ人物の印象から、「金脈を発見する天才!」と考えるのですね。上のサイト以外にも同様のリーディングが散見されます。
しかし実は・・・
堀江貴文の太陽はネットに出ている出生時間をもとにすると蠍座7度であり、ゴールドラッシュではありません。
つんくは出生時刻不明で、17時50分ごろより後の生まれだと、ホリエモンと同じく太陽は蠍座7度、「深海に潜るダイバーたち」です。
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彼の太陽が蠍座6度「ゴールドラッシュ」かどうかは不明です
「サビアンシンボルの30度は『涙の度数』ではない」で解説したように、単純なイメージで誤った判断がなされることが、よくあります。
しかし、実際に蠍座6度の出方として膨大な富を築くことは割と多いです。この度数は自身の目的に対して貪欲なので、稼ぎやすい度数のひとつとは言えます。一例をあげると、メンタリストDaigoはこの度数に太陽(S)を持ちます。
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ですから、ホリエモンとつんくはともかく、ビル・ゲイツとゴールドラッシュと稼ぐ傾向については、とりあえず良しとしましょう。
占星術は再現性を保証できる科学ですから「当たるも八卦当たらぬも八卦」ではありません。ビルゲイツと同じように、他の大富豪にも、富豪となるべき記録が出生図になくては、これは単なる占いです。
この検証を、本日は世界最大の資産を保有した石油王・ジョン・ロックフェラーで行ってみましょう。
ネット上の占星術師はロックフェラーをどう読む?
「ロックフェラー ホロスコープ 富豪」でgoogle検索します。しかしインド占星術系の記事がちらほら見つかるもの、西洋占星術ではたった2件しか解説記事が見当たりませんでした。
前述のビル・ゲイツ解説記事を書いている占星術師の天音なおみ氏は、ロックフェラーに関しては解説せず、出生図のみ掲載。
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![](https://assets.st-note.com/img/1723550574161-VBtkuriKtz.png?width=1200)
天音氏のブログタイトルは「週3日のルーティンで年収700万以上が続く『天職』のつくり方」ですから、ロックフェラーの出生図解析など率先して行うべきでしょう。
しかし、これがまさかの「ノーコメント」なのです。
解説しない理由は明らかで、富豪となる明確な理由を出生図から掴めなかったことで間違いないです。彼女のブログタイトルは端的に「稼げる方法教えます」ですから、ロックフェラーを解説しない手はありません。
火星がTs海王星に影響を受けるとどうなる?
検索して見つかったもう1件のロックフェラー鑑定記事には、長めの解説がありました。こちらもプロ占星術師(LYU1 / リュウイチ)によるものです。
1852年にロックフェラーは石油事業を買収する機会を得る。ちなみにこの時、石油を意味するトランジットの海王星は牡羊座にあり、ロックフェラー氏の6ハウスの火星・木星とちょうど対極(180度)になっていた。木星に海王星が絡むと、それは果てしない広がりを示し、しかも牡羊座からの呼応だけに、ロックフェラー氏にとって新たなチャンスの広がりへの予感だったと思う。
もう一つ、この時点で特筆するべきことがあって、それはロックフェラー氏のVx(Vt=ヴァーテックス)が天秤座の11度=つまり生まれの木星とほぼ同位置にあったということである。Vtは「避けられない宿命的なポイント」と言われるが、そのVtを刺激したタイミングであったと言える。
まず指摘したいのは、リュウイチ氏は事実誤認をしています。1852年、ロックフェラーはまだ13歳です。
1859年、資本金4,000ドルでモーリス・B・クラーク(英語版)と共に製造委託会社を設立。そこで着実に利益を上げていった[18]。食料品の卸売りからはじめ、1863年には当時クリーブランドの工業地域だった「ザ・フラッツ」に建設される製油所に投資した。
ロックフェラーが石油産業に参入したの1963年(月は不明)であり、その時トランジットの海王星は牡羊座の(実度数で)6度前後にありました。これは彼のアセンダントルーラーである天秤座6度の火星と180度関係になります。
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代表的な海王星の象意としては、イマジネーション、直感、幻想、夢、理想、神秘、霊性、芸術、依存、自己欺瞞、自己犠牲、見えないもの、流動的、溶解などがあげられます。
このエネルギーが、やる気、情熱、行動力、決断力、挑戦の象意をもつ火星に、真正面から激しくぶつかってくる状態となるわけですが、一般的には火星に海王星の霧がかかるようなイメージでリーディングされるでしょう。
やる気、情熱、行動力に夢と幻想の霧がかかるわけですが、180度はハードアスペクトです。読み方はいろいろありますが、一例として「海王星の夢と理想に導かれて火星はいつも以上に大胆で大きな行動に出ることが出来る。しかし雲を掴むような誤った行動に出てしまい、失敗に導かれることもある」などと読むことが出来ます。
海王星には「石油」の象意も設定されていますが、直接的に海王星=石油、火星=行動、だから石油ビジネスを始めた!なんて読んでしまうと当てはまらない人だらけになってしまいますが、私が出した例のように読めば、ロックフェラーの例にも当てはまれば、他の人にも当てはまります。
ここで私が伝えたいのは、確かにトランジットの海王星はロックフェラーの行動に影響を与えていたということです。ですから、リュウイチ氏のリーディングは、その点においては妥当。問題は次です。
あれだけの富を築いた動機はどこに書いてあるのか?
リュウイチ氏は、海王星を石油と読み、それが火星だけでなく、Vtと木星を刺激し、果てしないチャンスの広がりを見せていると読んでいます。
実はこれ、Ts海王星と出生図のVt &木星については誤りです。なぜなら海王星の動きは非常に遅く、木星のある実度数10度台に達するのは2年先のことですから、ロックフェラーが石油ビジネスに参入した時期を説明するリーディングとしては不適切なのです。
彼は、ロックフェラーの出生図の海王星は水瓶座で11ハウスにあるため、それが「当時まだ価値の定まっていなかった石油を選ぶ先見性と未来的志向を持たせた」とも読んでいます。
妥当性がないとは言いませんが、海王星を石油と読んでしまうと、全く当てはまらない、関係のない人がほとんどになります。11ハウスに水瓶座の海王星を持つ当時の人達の99.9%以上が石油ビジネスと何の関係もありません。
何より、ロックフェラーが莫大な富を築いた根拠や心の動機が全く示されていません。
トランジット海王星を石油とし、それが6ハウス天秤座の木星とバーテックスと180度アスペクトをとったことで、ロックフェラーが石油ビジネスを拡大し、巨万の富を築くことが読み取れると……?
無理がありすぎます(笑)
これくらい大雑把なリーディングで読むのがホロスコープであれば、話を創作する感覚で世界中のすべての事象を説明できてしまうでしょう。
例えばビル・ゲイツのように、ロックフェラーの木星やVtがある特定の「お金を稼ぎやすい」度数であったり、所有や金銭に関わる2ハウスー8ハウス、もしくは牡牛座ー蠍座にあるのなら、10歩くらい譲る形で妥当性を認めることはできます。
しかしロックフェラーはなぜ過剰な買収から独占批判を受けるほどにまで、自身の事業を拡大し続けたのでしょうか?
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これはロックフェラーとスタンダード・オイルの権力を風刺する絵です。富、権力、独占と支配の象徴として描かれています。ロックフェラーは巨大な権力を得るほどの大資本を獲得した人物ですから、それが明確に彼の出生図から読み取れるべきでしょう。
太陽とアングルの5つの軸を読め
そに人の本質を読むには、まず出生図のどこを読むべきか?
太陽?月?
はい、それも重要です。
しかし私のnoteで何度も繰り返し伝えていますが、 「太陽とアングルの5つの軸」の度数(サビアンシンボル)を読むべきです。
これ、本当に簡単、シンプル、重要なのに、驚くほどに認識が広がりませんね。私はとても不思議に思っています。
平均4分に1度動く「アングル軸」は、個人に最もパーソナルな気質を与えます。
平均4分に1度動くアングルとは、ASC(アセンダント)、DSC(ディセンダント)、MC(エム・シー)、IC(アイ・シー)、Av(アンチ・バーテックス)Vt(バーテックス)の6つですね。
その中でも、全ての外側の要素を剥ぎ取って、最後に残っている「核」となるアングルは「IC」です。
個人の最も奥底に鎮座する本質的な精神性、それがIC。
これを理解した上で、それぞれのサビアンシンボルの意味を理解していれば、ロックフェラーの出生図を見て1秒でピンと来ます。
ジョン・ロックフェラーのICは?
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実度数で蟹座14度ですから、サビアンシンボルでは蟹座15度。
シンボルは「食べ過ぎて、食べ過ぎたことを楽しむ一団の人々」です。
エリス・フィラーが霊視で導き出したこの1行だけで、すでにロックフェラーが大富豪たる所以が感じられます。
(フィラーやサビアンの歴史については以下記事で解説しています)
国内で販売されている書籍から解説を一部引用します。
"さまざまな欲求を通すことにおいて大胆です。悪くいえば、恥も外見もなく追求する姿勢となるでしょう。リミッターが外れた状態。"
"このディグリーの人の人生は経済的に豊かなものとなるだろう。サビアン・シンボルでお金の入るディグリーは魚座5度、蟹座26度などがあるが、このディグリーが最も豊かさを実現しそうである。"
"お金のことばかり考えていると、良い顔にはなれないわ。ブスになるわよ。来世はもっとひどい顔になるわ。苦しかったり目もくらむのは分かるけど、ほどほどにね。もっと子供っぽいこと考えましょ。空が綺麗とか。ともかく自分を考えましょう。"
ということです。
この度数からは、物質的豊かさをどこまでも求め、「食べ過ぎたら食べ過ぎを楽しめば良い」というマインドがもたらされます。
それを、ロックフェラーは最も本質的な、根源的な意識として持っているということです。蟹座15度がロックフェラーの「根」です。
ICというのは、アセンダントと並ぶ、もしくはそれ以上の、最大の個人の能力となり得ます。ICとは自分の根であり、地上からは見えない地下の根から吸収するものが、地上にあらわれる自分自身の「根源」なのです。
ロックフェラーは、自分の根源的な欲求に逆らうことなく人生を全うしたということになります。
批判も多いのですが、ともかく彼は彼の本当の自分を生き抜きました。彼はお金の価値、お金とは何か、誰よりも理解していたのでしょう。出生図に刻まれている自分の遺伝子を、最大限に活性化させることに成功したと言えます。
このように、いとも簡単にロックフェラーが大富豪となった動機を出生図から発見することができます。
太陽の目的に沿って水星や金星が働くように、ICの遺伝子が基盤となり、MC、アセンダント、太陽、その他の惑星や感受点は動きます。
それほどに、ICというのは重要なのです。もちろんICだけでなく、「5つの軸」すべてが重要ですけどね。
トランジットも「軸」で読む
トランジットについても言及しましょう。
1863年はロックフェラーの石油王キャリアの第一歩となった年ですが、なぜこのタイミングで大富豪の道を歩み始めたのか?
トランジットの海王星よりも、もっと精密なエビデンスは、やはり「軸」と「度数」で見ていきます。
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これです。ロックフェラーの、サイデリアルチャートの、1863年7月1日のプログレスのMCです。製油所に投資した月まではわからないので、年の真ん中の7月1日で出していますが、度数から1863年は年初めからMCが山羊座15度、ICが蟹座15度にあったことが分かります。ですから…
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こういうことです!ちょっと画像小さいですけど、拡大してみてください。サイデリアルチャートのプログレスのMC-IC軸が出生図(トロピカル)のMC-IC軸にジャストで重なり、蟹15ー山羊15のMC-IC軸のエネルギーが増強されていることが分かります。
トランジットによる影響は単一ではなく何重にも重なって発生しますので、これだけが石油ビジネス参入の原因とは言いませんし、この現象は誰でも20代で経験します。しかし蟹座15度の象意を考え、それが増幅され、大富豪への道のりを歩んでいったと思えば、ある契機を示していたと考えられないでしょうか?
実例 蟹座15度の大富豪
ホロスコープは占いではなく「法則」ですから、他の実例も示しましょうか。まずはロックフェラーと同様にICに蟹座15度を持つ大女優から。
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IC(S)蟹座15度
セックス・アンド・ザ・シティの主演で有名な女優、サラ・ジェシカ・パーカー。2011年7月、『フォーブス』電子版が「ハリウッド女優の所得番付」を発表し、3000万ドル(日本円で約24億円)で1位を獲得。
年収24億円。
一般市民は一生かけても稼げませんね。
しかし…前述の蠍座6度に太陽を持つメンタリストDaigoは年収100億、ビル・ゲイツに至っては全盛期の年収が1兆6635億円だと言われます。
あれ?蟹座15度が360個のサビアンシンボルの中で、最も豊かさを実現するんじゃなかったの?
と思われる方がいるでしょうか?
はい、もう少し丁寧に説明しましょう。
まずサラ・ジェシカ・パーカーは自身の精神的基盤であるICに蟹座15度を持ちますが、それは1人につき14本ある軸、1人につき28個存在する軸のサビアンシンボルの1つに過ぎません。
あくまで1個人が多数持つサビアンシンボルの1つです。その中でもICは強力に個性を決定づけますが、それでも3つあるICのうちの1つ。
また、どれだけ稼ぐかという問題には、ビル・ゲイツの例で説明したようにハウスによっても影響が異なります。当然、アスペクトも然りです。
じゃあタイトルの「大富豪になる運命はホロスコープに刻まれているのか?」の答えはYesなの?Noなの?
と思いますよね。
答えはNoです(笑)
なんじゃそりゃ!って思わず、ちゃんと矛盾なく説明しますから、最後まで読んでくださいね。
サビアンシンボルとホロスコープの正しい読み方
ホロスコープが示すのは、運命であり、個人の気質です。この2つはイコールです。気質が運命を作り、運命が気質を作ります。
蟹座15度のシンボルは「食べ過ぎて、食べ過ぎたことを楽しむ一団の人々」です。私は1つのシンボルをどう解釈するか、時に何十ページにも渡り解説書を作成し、セッションではクライアントさんにお渡ししています。
この記事ではそこまで出来ませんから、あくまで簡単に「蟹座15度ってこんな感じ」と、理論を抜きにして解説しますね。
この度数は、蟹座や月が求める「豊かな生活」を全面的に肯定し、求めていきます。蟹座には「一般大衆」「個人的欲望」「生理的欲求」「幼児性」などの象意がありますが、それらも肯定し、求めていきます。
つまり、物質的豊かさに対して貪欲になり、その欲望に素直になり、一般大衆的な欲望を体現するような気質がもたらされます。結果として、この度数は「お金持ち」が多くなります。
ただし、出生図が示すのは「生まれてから死ぬまでの人生の課題」でもありますから、現実的に100%金持ちになることを保証するものではありません。意識的にならない限り、もたらされた星の遺伝子は眠ったままです。
私のICは魚座29度ですが、この度数は科学、論理的理解、さらには精神世界にも適性があります。しかしその遺伝子が目覚めたのは、ここ10年以内の話です。私は高校の定期テストが3年間ずっとクラスで最下位でした(笑)
これで意味がわかるでしょうか?まず出生図は事実としての未来予測をするものではなく、運命、気質、またはポテンシャルを示すものです。だから絶対に富豪になる保証がホロスコープからわかるかと言えば、それは分からないと答えるしかありません。
ただし、物質的豊かさを求める気質は、ホロスコープから確実に読み取れます。その気質は、富豪やお金持ちを生み出します。
重要なのは月がもたらす、本来は抑圧しがちな欲望に対して素直であるという意識が蟹座15度なのだと理解することです。
そう考えたとき、サラ・ジェシカ・パーカー=セックス・アンド・ザ・シティと考えても良いほど彼女はこの作品のイメージであり顔ですが、なるほど、と納得できないでしょうか?
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このドラマ(映画)は、物質的欲求が全開です(笑)。金と物質的物差しで見定める男、セレブリティへの並外れた欲求に躊躇がなく、リミッターが外れています。幼児的でもあります。
ですので、サラ・ジェシカ・パーカーが他人と比較していくら稼いでいるかが問題ではないのです。年収24億は、十分稼いでます(笑)
それよりも、SATCを素直に演じられる気質、大衆の月的な欲望を体現することを厭わない精神性、それがIC蟹座15度を理解する鍵です。
では、わかりやすい蟹座15度の一例をもう1つ出しましょう。
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太陽(ASC-R) 蟹座15度
宗教団体(宗教法人)「幸福の科学」の総裁、大川隆法。太陽ですから、蟹座15度的なエッセンスを公的に、積極的に打ち出していきます。
その結果として宗教名が「幸福の科学(Happy Science)」です。そして街中で一際目立つ、あの建物。
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息子の証言によれば、やはりリミッターを外して贅沢を求めていたことが分かります。
ただ、繰り返しますが蟹座15度の太陽が、ICが、皆分かりやすく物質的豊かさを求めるかといえば、それは本人の意識次第に加えて、他の度数の影響や、アスペクトの影響によって変化するものなので、リーディングはもっと複雑です。
今回はわかりやすい例を出しました。
蟹座15度を持つ位置で運命も気質も異なる
今回のセミナーでも解説しましたが、ある度数を軸のどこに持つかによって意味合いが変わります。
先天的に与えられるのは、ASCとIC、MCは努力して獲得するものであり、DSCは後天的に獲得していくものや、シャドウ的です。
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DSC(D)蟹座15度
例え「資本論」を書き、科学的社会主義(マルクス主義)を打ち出したカール・マルクスは、蟹座15度をDSCに持っています。物資的に豊かな暮らしを得ることへの強烈な意識があったこそ、平等に分配されるべきだと資本論と社会主義を啓蒙しましたが、本人は生涯に渡り大きな富を得ることはありませんでした。
これはDSC的です。ロックフェラーのような人物はマルクスの敵(DSC)ですが、物質的豊かさについての強烈な意識がなければ、資本論を書くことはなかったでしょう。
私のこれまでのクライアントさん、受講生、知人などに8名、蟹15ー山羊15に軸を持つ人がいましたが、ASCとICに蟹座15度を持つ人は4名いました。彼女らは、働かなくても十分な金銭が与えられている人、または人生の一時期にそのような時期があった人でした。
逆に、山羊座15度にMCを持つ人は2名おり、2人ともバリバリと働くワーカホリックタイプで、しっかりお金を稼いでいました。
このうち1名は他の占星術セミナーにも行っている方で「私はASC牡牛座なので、豊かさを求め、豊かさを人に分け与える」と自分自身で仰ってましたが、彼女のASCは牡牛座6度「渓谷にかかる橋」で、牡牛座の中で特別豊かさに対して敏感な度数ではありません(またそもそも、牡牛座は後半度数にならないと人に分け与えるという発想が出てきません)。
彼女の物質的豊かさに対する自覚と、「人に分け与える」という意志は、蟹座15度のMCから主に発生するものでしょう。
サビアンシンボル研究が発展しない理由
今回、数例の蟹座15度の実例を出し、具体的にシンボルの意味を解説しました。これは私が知っている蟹座15度の一例を出しているに過ぎませんが、それでもアウトプットには苦労します。なにしろ、人は1つや2つのサビアンシンボルで気質が与えられるわけではなく、1つのシンボルは、その人のほんの1部分でしかありません。
しかし、1つ持っているだけで、確かにそうだと納得できるのがサビアンシンボルなのです。私は蟹座15度を小惑星含め持っていないので、蟹座15度的な意識にほとんど共感できません。セックス・アンド・ザ・シティの映画を観た時は、ギャグ的に面白いと感じられる部分はあるものの、全体としては「この欲望まみれで意味の薄い映画は一体何なのか?!」と思うのです。
ただ、私がASC、太陽、MC-IC軸に蟹座15度を持っていたら、楽しめたり共感する部分があるはずです。また私自身の性格や生き方も、かなり違ってくるでしょう。
これがサビアンシンボルの面白いところなのです。
しかし研究が進まないのは、数少ないサビアンシンボル解説書の著者も、著名人が持つ度数を読み間違えているのも一因です。
蟹15「豪華な宴会の後、客たちがお互いに話したり、環境の表面的な印象を述べ合っている」
"インドの聖者であるサイババは霊力によって驚異的な財力を持ったと思われているが、このディグリーに冥王星を持っている。経済的豊かさというものはこの例が示すように、必死の努力によって達成できるように思われているが、努力し抜いて貧乏になる人がたくさんいる。予め、豊かになる人は決められていると考えた方がよいようだ。"
サイババの冥王星は蟹座15度ではなく16度です(笑)
蟹座16度は15度の物質的豊かさから一転、スピリチュアルな性質が強まります。サイババですから、その方が辻褄が合いますよね?
直居あきら氏の書籍はまだ全然良いのですが、松村潔氏と鏡リュウジ氏の書籍はかなり酷いです。特に鏡リュウジの「占星術の教科書I」に掲載の著名人データは、ほぼ全部間違ってます(これは本当にいい加減で良くない)。
この記事に書いた通り、サビアン研究はまだまだこれからです。
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今回の記事、実は2022年に発行したメルマガのリライトです。
メルマガVol.251「世界最大の資産を保有したロックフェラーに隠された秘密とは?」、本日発行。もちろんビジネスではなく占星術の話です。今日は問題提起で、回答は次回書きます。
— Evidence Based Astrology(証拠に基づく占星術) (@sabian_analyst) May 31, 2022
波がありますが、平均で月に1〜4回くらいの発行です。よろしければどうぞ。#ホロスコープhttps://t.co/tAKsEZBYw3
最近忙しくて私は書けず、もっぱら妻が担当していますが、たまーにディープな記事を出したりしますので、よろしければ登録どうぞ。
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