サビアンシンボルがハウスの影響を覆す 〜7ハウスの天王星=離婚傾向は本当か?〜(ポール&リンダ・マッカートニー Part.4)
ポール・マッカートニー × リンダ・マッカートニーを題材に、シナストリー・リーディングに新しい歴史を刻むサビアンシンボルの新理論を披露しています。
Part.1では、太陽とアングルの5つの軸の重なりがやはり存在していることを解説しました。
Part.2では、相性抜群のカップルのシナストリーは「スクエアだらけ」であることを解説しました。
Part.3では、カップルとして相性抜群と言えるポイントで、幾つものサビアンシンボルの一致があることを解説しました。
今回のPart.4でポール&リンダは最終章です。と予告していたのですが、書きたいことが増えちゃったので、最終章はPart.5にします。
Part.4のテーマは以下2点。
ハウスとサビアンシンボルの関係性。
サビアンシンボルが分からないとハウスの解釈に縛られる。
ハウスを理解したい人は必読です。
当noteを初めてご覧になる方へ
基礎解説から是非どうぞ。
【占星術の辞書+5種の出生図の出し方】
※分からない用語はこちらで!
【H/S/SH/Dの意味】
【5つの軸について】
ホロスコープの「ハウス」とは何か?
まずは「ハウスとは何か?」を、松村潔氏の著書から引用しながら確認します。
「統計的、物量的な分類に耐えるのはハウスだけ」という見解は、僕もその通りだと思います。
それだけハウスは「具体的な行動や現象」として表れます。
サビアンシンボルはハウスをさらに個別化したもの
ハウスは12サインを思いっきり個人的にしたものですが、サビアンシンボルはさらに思いっきり個人的にしたものです。
1ハウスの始まりはアセンダント(ASC)、7ハウスの始まりはディセンダント(DSC)です。
このASC-DSC軸は4分に1度、サビアンシンボルの度数が変わりますが、運命的な出会いには、「太陽とアングルの5つの軸」が、複数の人間のなかで度数ピッタリで重なっています。
今日はこの話ではありませんが、個人性と具体性は「サビアンシンボル>ハウス」であることを知って頂きたく、ついでに説明しました。ハウスから曖昧さを排除し、さらに具体的にしたサビアンシンボルは「最も当たるもの」なのです。
※ハウスとサビアンシンボルの関係について、辞書記事のハウスとサビアンシンボルの項目、太陽とアングルの5つの軸も再読頂けると、理解が深まると思います。
7ハウスの天王星=別居、離婚傾向
リンダ・マッカートニーの出生図には、結婚とパートナーがテーマの7ハウスに天王星があります。
天王星とコンジャンクション(0°)の位置に土星もあるのですが、2つの天体を扱うと長文になり過ぎるので(今回9500字を超えています)、今日は天王星だけに注目して解説します。
天王星の方が土星よりも公転周期が長い=強い影響力を持ちますので、天王星のみにフォーカスして解説をしても、大きく解釈の妥当性を外れないかと思います。
ひとまず7ハウスの天王星の解釈を引用しましょう。
松村潔氏の解釈はこちら。
7ハウスの天王星は離婚や別居をしやすいとされています。
神谷充彦氏の解釈はこちら。
天王星は「独立」の惑星です。それが結婚の部屋である7ハウスにあると、結婚関係から独立してしまう(離婚、別居、夫婦別姓など)傾向が生まれます。
リンダは一度離婚している
リンダは1962年6月に民族誌学者のジョセフ・メルヴィル・シー・ジュニアと結婚、12月には娘、ヘザーを出産しますが、1965年に離婚しています。
この点において、確かに「7ハウスの天王星=離婚傾向」が当てはまっています。
7ハウスに天王星を持つ著名人45名の調査
リンダ・マッカートニーだけで7ハウスの天王星=離婚傾向を語ることはできないので、「7ハウスに天王星を持つ著名人」の調査を行いました。45名を発見できました。
調査結果は、確かに離婚傾向はあると判断できるものでした。
「7ハウスの天王星Part.1 『離婚歴編』」にまとめていますのでご覧ください。
この記事(ポール&リンダPart.4)はレベルが高いので、読解に自信の無い方は、まずは「7ハウスの天王星 Part.1〜3」から読むことをお勧めします。
オノ・ヨーコは離婚の次に死別
オノ・ヨーコも7ハウスに天王星を持ちます。やはり例に漏れず、2度の離婚をしています。その後、ジョン・レノンと出会い結婚しました。
しかし、ジョン・レノンは射殺され、死別。
天王星には「突発的」という象意もあります。突発的に、パートナーが変化する、パートナーから切り離されてしまう…..という感じで、出生図の7ハウスに天王星があると(寿命以外での)パートナーとの死別率も高いという調査結果が得られました。
「7ハウスの天王星Part.2 『パートナーと死別編』」にまとめましたので、ご覧ください。これは驚愕の結果です。
7ハウスの天王星は対人関係で束縛を嫌う
7ハウスの天王星は、1体1の対人関係全般において束縛を嫌います。
これは特に結婚に限らない話なのですが、結婚とは束縛と干渉から逃れられない関係です。
だからこそ、7ハウスの天王星は、離婚や別居といったネガティブな面が強調されやすいのですね。
離婚とまで言わずとも、「7ハウスの天王星=結婚相手とベタベタしない、誰か1人だけと特別な関係を深めない」のようなコンセンサスが出来上がっており、ネット上の情報も全てがそのように展開されています。
僕自身も、そのコンセンサスに一定の妥当性はあると考えています。
結婚しても自由でいたい、縛られたくないという想いから、法的に結婚しなかったり、愛人を妻に認めさせて同居したりする7ハウス天王星の著名人もいました。「7ハウスの天王星Part.3 『愛人あり+法的に結婚しない派編』」にまとめましたので、ご覧ください。
当てはまらない理由はサビアンシンボルで分かる
しかし、ポールとリンダの結婚関係に現状の7ハウスの天王星のコンセンサスを当てはめるのは、かなり無理があるように思います。
一般的な意味で非常に仲睦まじい関係と言われていたのが、ポール&リンダです。
なぜでしょうか?
答えは簡単です。
"結婚生活における7ハウスの天王星がネガティブに出るかどうかは、相手によって大きく変わる"
というシナストリーの原則が働くから。
出生図の影響がトランジットの惑星の影響を受けてダイナミックに変化するのと同じく、「人との出会い」によっても出生図の表れ方に変化が起きます。
これはもちろん、自分自身が過剰に自己中心的であったり、何もかもに不平不満を持つような意識であれば、誰と結婚しても上手くいかないことは前提に置いた話です。
ここで説明したいのは、「恋人や結婚相手とベタベタしたり、干渉されたりするのは好まない」という「ハウスによる解釈」が、ポールとの関係性の中では覆ることです。もちろん、二人の「サビアンシンボルの一致」が影響しています。
そのエビデンスを、今日はポール&リンダから提示します。
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