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アウトプットにおける効果的な書き方

皆様、こんにちは。焼鯖通信です。
今週は、先週に引き続きアウトプットをトピックにしたいと思います。効果的な書き方について述べていきます。

① メモはタイピングより手書きが優位

 近年、タブレット端末やパソコンの普及により、メモをタイピングで取る人が増えているのではないでしょうか?
 しかし、プリンストン大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の共同研究では、学生を「手書きでメモを取る群」と「タイピングでメモを取る群」に分け、授業を受けた後に試験を実施。その結果、「手書き群」の方が成績が良く、記憶の定着期間も長く、新しいアイデアが浮かびやすいことが判明しました。
 また、フランスのマルセイユ大学とノルウェーのスタヴァンゲル大学の研究でも、アルファベットを記憶し、3週間後と6週間後にテストする実験を実施。ここでも「手書き群」の方が記憶の定着率が高いという結果が出ています。
 さらに、両者の脳をMRIでスキャンしたところ、手書きの際には言語処理に関わるブローカ野が活性化されることも判明しました。
 これらの研究結果から、手を動かして書くことで、より記憶が定着することが明らかになっています。

② 落書きは効果的!?

 ノートや教科書に落書きをした経験がある人は多いのではないでしょうか? ザビエルの肖像画に落書きするのは、もはや定番ですよね(笑)。先生からすれば不真面目に見える行為ですが、実は記憶の定着やアイデアの発想において有効なのです。
 イギリスのプリマス大学では、40人の被験者に「人名とその場所」を聞かせ、時間を置いてから書き出してもらう実験を実施。被験者を「落書きをする群」と「しない群」に分けた結果、前者の方が29%多くの名前を思い出せたのです。
 では、なぜ落書きが記憶に有効なのでしょうか? それは「感情が刺激されると記憶が増強される」という記憶の法則に関係しています。落書きをすると感情が動き、それが記憶の強化につながるのです。
 というわけで、学生の皆さん、ザビエルの頭頂部はどんどん塗りつぶしましょう!(笑)ただし、くれぐれもトンネルの壁に偽ドラえもんをスプレーで描くのはやめましょうね…!(笑笑)

③ 朝最初にやるべき仕事は「TO DOリストの作成」

 朝起床後2〜3時間は「脳のゴールデンタイム」と言われており、1日の中で最も集中力が高い時間帯です。ちなみに、テレビのゴールデンタイムは夜ですね(⌒▽⌒)。
 では、なぜ朝一番にTO DOリストを作成するのが良いのでしょうか? それは、TO DOリストが「1日の設計図」だからです。設計図なしに家が建たないように、計画なしに仕事を進めると場当たり的になり、タスクの漏れや納期遅れ、無駄な残業の原因になってしまいます。
 私は、毎日15〜30分早く出勤し、裏紙に手書きでTO DOリストを作成しています。手書きの方が記憶に残りやすいことは前述の通りですね。ちなみに裏紙を使うのは、終わった後に捨てて達成感を味わいたいからです(笑)。そこはノートでも裏紙でも何でも良いと思います。
 タスクが終わるごとに横線を引いて豪快に消していくのもポイント。こうすることで「ドーパミン」という快楽物質が分泌され、モチベーションの維持につながります。
 人間の脳が一度に処理できる情報量(ワーキングメモリ)は3つまで。TO DOリストを活用すれば、常に3つ以内のタスクに集中しながら効率よく仕事を進められます。

④ ひらめいたら30秒が勝負の分かれ目

ひらめきとは、神経細胞の「花火」のようなもの。一瞬輝いてすぐに消えてしまいます。「アハ体験」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?英語の 「a-ha!」(あ、そうか!)が語源です。ひらめいたり、気付いた瞬間に、脳の神経回路がつなぎ変わると言われています。まるで、新しい道路ができるようなイメージですね。
 しかし、アハ体験による気づきやひらめきは〝超短期記憶〟です。30秒〜1分ほどで忘れてしまいます。だからこそ、ひらめきを活かすためには「30秒以内にメモを取る」ことが重要です。
 「いいアイデアを思いついたのに、後で思い出せない…」という経験はありませんか? それを防ぐためにも、メモを取る習慣をつけましょう。

⑤ パワポ作成は「アナログからデジタルへ」

 地デジ移行の話ではありませんよ。懐かしいですね(笑)。
 パワーポイントで資料や企画書を作成する際、いきなりパワポを開くことはNG。近道のように見えて、実は遠回りになるからです。
 まずは、構成を決めましょう。その際も、手書き(アナログ)からスタート。前述の通り、手書きは脳を活性化させ、アイデア出しに最適です。例えば、筆者である樺沢先生は、ノートの見開きに内容を書き出し、右上から時計回りにイントロ・本編・まとめの順で整理していくそうです。
 次に、ワードで箇条書きにし、骨組みを作っていきます。ここまで終えて、ようやくパワポの出番です。
 「アナログからデジタルへ」——この流れを意識するだけで、アイデアが出やすくなり、結果的に作業時間の短縮につながります。

⑥ メールの返信は「5分以内」かつ「始業直後はNG」

 一般社団法人日本ビジネスメール協会の「ビジネスメール実態調査2024」によると、1通のメールを読むのに平均1分27秒書くのに平均5分57秒かかるそうです。
 また、1日あたりの送信数は平均12.27通受信数は47.83通。つまり、メール対応に1時間半〜2時間ほど費やしている計算になります。
 貴重な朝のゴールデンタイムをメール処理に費やすのはもったいない! 朝のメール確認は5分以内に済ませ、一度開いたメールはその場で処理しましょう。返信に時間がかかる場合は、「○日後までに検討して返信します」などと返信するのが良いでしょう。

今週は、ここまでです。次回は2/21(金)の投稿でお会いしましょう。先週今週と2週連続に渡って参考文献とした本のスピンオフ版に焦点を当て、その他重要ポイントをお伝えする予定です。では、また👋

・参考文献:
①『学びを結果に変える アウトプット大全』(サンクチュアリ出版・樺沢紫苑著)
②一般社団法人日本ビジネスメール協会ホームページhttps://businessmail.or.jp/about/

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