『その日東京駅五時二十五分発』超個人的感想
『その日東京駅五時二十五分発』 西川美和著 新潮社
おすすめ B
読み返したい A
読み始めてからのスピード A
総合評価 A-
あらすじ:終戦の日、ぼくは通信兵としての役目をとかれ、東京から故郷の広島へ帰る。「何一つ、自分でしようと思ったことじゃない。だからといって何一つ、抗おうと思ったこともない」そんな思いをもちながら、1つの時代が終わり、新たな時代へとすすむ狭間にいるぼくの心の動きを描く。
感想:西川美和の映画は好きで見ているが、小説は初めて読んだ。一文目からすっと、小説の世界に引き込まれる。戦争を題材にした小説のなかでもわりと異質かもしれない。身近な人の死、空襲による家の消滅、あるいは過酷な戦場での心理的苦痛とかそういったものは一切かかれていない。しかしだからこそ、戦争を経験していない私も感情移入してしまう。こういう戦争体験もあったんだと気づかされる。
注釈 評価の尺度
おすすめ:
たくさんの人に薦めたい A
最低1人は薦めたい人が思いつく B
特に誰かに薦めようとは思わない C
読み返したい:
3年以内に読み返す A
死ぬまでに読み返したい B
もう読まなくてもいいかな C
読み始めてからのスピード:
数日以内に読み終わる A
1週間以上1か月未満 B
1か月以上 C
総合評価
上の3つの評価を平均したもの。