『思想史講義 大正篇』山口輝臣/福家崇 感想
『思想史講義 大正篇』山口輝臣/福家崇洋編
おすすめ C
読み始めてからのスピード B
読み返したい B
総合 B-
感想 大正期の思想について、知るのに最適な本。私が気に入ったのは、帝大の授業風景や、阿部次郎の思想を中心に書かれた松井健人氏の「教養主義」、セルフディタミネーションという言葉が、朝鮮、ロシア、日本、それぞれで受け取られ方の差異を描く小野容照氏の「民族自決論」、東洋経済新報社の小日本主義の展開について述べた望月誌史氏の「小日本主義と自由主義」、コラムでは東京朝日新聞に載った投稿文「思想のワクチン」について紹介する藤原辰史氏の「パンデミック精神史の断片」。もし、大正時代を勉強するなら、その前にこの本を一読することをお勧めします。
注釈 評価の尺度
おすすめ:
たくさんの人に薦めたい A
最低1人は薦めたい人が思いつく B
薦めたい人が思いつかない C
読み返したい:
3年以内に読み返す A
死ぬまでに読み返したい B
もう読み返さないかも C
読み始めてからのスピード:
数日以内に読み終わる A
1週間以上1か月未満 B
1か月以上 C
総合評価
上の3つの評価を平均したもの。