『こうやって、考える』感想

『こうやって、考える』外山滋比古 PHP研究所

おすすめ C
読み返したい C                                           読み始めてからのスピード A

総合 B-

内容:外山滋比古の過去の著作から、考え方のヒントを集めた名言集。

感想:前後の文脈が切除されているのが名言集のよくないところだ。たとえば、忘却することの大切さについて言及している部分では、頭の中が倉庫だとして、そこがぐちゃぐちゃにならないように整理する必要があるという趣旨のことが書かれている。しかし、頭の中が倉庫だとどうしていえるのか。もしかしたら、クラウドのように、容量はもっと多いかもしれない。また、忘れることで整理するとあるが、具体的にどう忘れたらいいのか。帯には、「考えることの初心者向け」とあるが、初心者である私には説明が足りないと感じた。しかも、それが外山氏が説明していないのか、あるいはその説明が編集でカットされているのか判断できないからなおさらよくない。私はこの本を、「外山氏の本を読みたいけど、どの本を読んだらいいか決めかねている読者が、読みたいと思える本を見つけるための本」だと、解釈した。

注釈 評価の尺度

おすすめ:
たくさんの人に薦めたい A
最低1人は薦めたい人が思いつく B
特に誰かに薦めようとは思わない C

読み返したい:
3年以内に読み返す A
死ぬまでに読み返したい B
もう読まなくてもいいかな C

読み始めてからのスピード:
数日以内に読み終わる A
1週間以上1か月未満 B
1か月以上 C

総合評価
上の3つの評価を平均したもの。

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