サマーは唇を噛んで魅力を上げる
映画の中でかわいい女の子を見るのが趣味である。
「500日のサマー」では、ズーイ・デシャネルがトム(ジョセフ・ゴードン=ラビット)を振り回す女の子、サマーを演じる。
トムはサマーの好きなところを列挙する場面で唇を噛むことを挙げる。
果たして唇を噛むことって魅力なのか?と思ったが彼女の唇を噛むところを見て納得した。
リスのように少し見せた前歯はチャーミングである一方、少しもの欲しそうに見えるから、ちょっとエッチでなんとも言えぬかわいさなのである。
彼女はそんなように正反対のものを組み合わせて絶妙なアンバランスさを醸し出す。
髪は黒で落ち着いた雰囲気だが、重ための前髪が人形のような幼さを感じさせる。
白シャツに青ニットという、いかにも図書館にいそうな女の子の服なのに、ボタンは第三ボタンまで開けて胸のすぐ上までを見せる。柄の鮮やかなワンピースには控えめなシルバーのリングのピアスを合わせる。
そんなふうにして醸し出されるアンバランスさは彼女をとらえどころのない女性として演出する。そしてその予測のできなささは、トムをめちゃくちゃに振り回して、彼の恋心をいたずらに消耗させるのである。
好きな人を振り回したいと思ったら、清楚だけどちょっとエッチな、落ち着いているけど子供っぽい
そんな二つの要素を併せ持つファッションにするといいかもしれない。