『麦の海に沈む果実』感想

『麦の海に沈む果実』恩田陸著 

おすすめ C
読み始めてからのスピード B
読み返したい C

総合 C+

内容 『三月は深き紅の淵を』の続編。3月以外に来た生徒は、破滅をもたらすと言われる学園がある。湿原に囲まれたその場所に、理瀬は2月の終わりにやってきた。理瀬は閉鎖的な学園に秘密があることを知る。ミステリーであり、学園物語であり、幻想小説ともいえる。

以下ネタバレあり

感想 生徒のお茶会や、パーティの描写は華やかで素敵だ。学園生活はハリーポッターシリーズを思い起こさせる。しかし、肝心の謎解きが、ふわふわふわ~と解決(?)していく気がする。ミステリーではもっと緻密に構築されたような、伏線はきっちり回収していくような話が好きなので、物足りなかった。これは好みの問題と思う。とはいえ、このふわふわさが、この学園の不思議さ、妖艶さを深めているのも確かである。しかし、黎二が死ぬ必要があったんだろうか…。


注釈 評価の尺度

おすすめ:
たくさんの人に薦めたい A
最低1人は薦めたい人が思いつく B
特に誰かに薦めようとは思わない C

読み返したい:
3年以内に読み返す A
死ぬまでに読み返したい B
もう読み返さないかも C

読み始めてからのスピード:
数日以内に読み終わる A
1週間以上1か月未満 B
1か月以上 C

総合評価
上の3つの評価を平均したもの。

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