21-22シーズン 第21節島根戦振り返り ~たった一度の奇策~

はじめに

どうも皆さん、砂漠のひろしです。
気付けば前回の更新から2ヵ月もの期間が空いてしまいました。
その頃の三河は9勝5敗とまずまずの戦績を残していましたが、現時点では16勝13敗とこの2ヵ月の勝敗は5勝8敗とブレーキ。
そんな状況でアウエーに乗り込んでの島根スサノオマジックとの2連戦に臨み、結果はご存知の通り2連敗。
そんな島根戦でしたが、今回はGAME1を中心に振り返りたいと思います。

GAME1 試合開始前の動き

試合前にユトフのインジュアリーリストの登録を受け、チームにスタッフとして帯同していたアンソニー・ローレンスⅡをロスター登録しました。(どうでもいいけど読みがローレンスセカンドってかっこいいよね)

タイプとしては3番ポジションも出来るけど本職は4番だよというユトフに対し、ローレンスⅡは完全に3番ポジションないし2番ポジションが本職の選手です。

島根はトラビスというビックマンが存在し、ユトフを欠く三河にとっては不利な相手と思われましたが、この試合は欠場。

新たに対応しなければならない選手が増え、受け身に回らざるを得なくなった島根と、試合前から相手に対応を強いる事に成功した三河。
そういった意味では、GAME1に関して言えば三河のに分がある戦いになる。それが試合前の展望でした。

GAME1 1Q

立ち上がり、データの無いローレンスⅡは積極的なドライブを見せ、次々得点を上げていきます。

順位上では島根が格上で、三河が挑む構図となったこの試合ですが、先ずは対応を強いられることになったのは島根でした。

正に奇襲となったローレンスⅡのロスター登録。
奇襲は予想以上の成果を生み出し、ローレンスⅡを軸オフェンスを展開した三河が主導権を握ると、このQは27-16と島根に対し大きくリードを得る展開になりました。

GAME1 2Q

2Qの序盤、やはり流れは三河にありました。

ローレンスⅡはこのQでも7得点を記録。しかし、勢いに乗せたのはコリンズワースの欠場によりここ最近スタメンに名を連ねる細谷でした。

スリーポイントシュート2本を含む10得点と存在感を示し島根との差をさらに広げようとシュートを次々沈めます。
それはローレンスⅡの対応を強いられる島根にとっては新たな脅威の誕生であり、島根のディフェンスはいまだ答えを用意している状況ではありませんでした。

ただ、島根のオフェンスもこのQから本領を発揮。
オフェンスリバウンドを6つ獲得。オフェンスリバウンド獲得率では46%を記録、落ちたシュートのほぼ半分を回収し、セカンドチャンスにつなげるなど持ち前のリバウンド力を発揮しました。

また、1Qは7アシストとボールが回っていた三河でしたが、このQは3アシストにとどまるなど、チームとして戦ったというより、ローレンスⅡや細谷により個人での突破にかけるなど、徐々に苦しい流れになっていき前半は50-42と点差を縮められ終了します。

GAME1 3Q

前半の点差は、三河と島根の実力差ではなく、ローレンスⅡびっくり効果の貯金。
ローレンスⅡのびっくり効果が残っていれば引き続き三河有利。
その逆なら島根有利になると思われた後半戦。

率直に言って、ローレンスⅡびっくり効果は既にありませんでした。

このQの島根の印象的なスタッツは6つを記録したスティール。
それによりFG試投数は9本、フリースローの試投数が2本の三河に対し、島根のFG試投数は13本。そしてフリースローの試投数は7本と大きく上回る事に。

確率で勝る三河に対し、島根は本数で上回り、ついに2点差まで点差を詰められ最終4Qに向かう事になりました。

GAME1 4Q

オフェンスリバウンド、スティールと攻撃権を増やす島根に対し、島根のディフェンスをかいくぐり、なんとかシュートにたどり着く三河といった構図。
三河はローレンスⅡで勝負するのではなく、ガードナーのポストアップを軸に戦いを進めます。

しかし、この策が成功したとは言い難く、ガードナーはシュートを3本しか打てず、ターンオーバーも2つを記録。

ローレンスⅡもシュート数は3本だったものの、放ったシュートは全て沈め7得点を記録。
ただ、彼を効果的に使えたかというとそうではなく、ローレンスⅡの為にシュートを打たせるシチュエーションは作らず、あくまでもスティールやショットクロックが少ない状況など、偶々彼にボールが回ったから得点が出来たといった印象がありました。

結果的に、スコアを伸ばせなかった三河が島根の攻撃を止められず、逆転負けという結果に終わりました。

たった1一度の奇襲を活かせず

この試合、中心にいたのはローレンスⅡでした。

出場機会を待っていたローレンスⅡはまさに水を得た魚という言葉が合う様に縦横無尽の働きを見せました。

その結果、試合を通じて23得点の働き。

けれどその実、彼にボールを任せたのは前半のみで、3Qはシュートすらなし、そして4Qも流れの中での得点によるもので、彼主導で点を取った訳ではありませんでした。

この試合、三河が描いた勝ち筋は、未知の選手であるローレンスⅡに対応しようとする島根に対し、先行しそのまま逃げ切るというモノでした。

そういった意味では、その勝ち筋には乗った戦いをすることが前半は出来ました。

しかし、後半になるとそもそもローレンスⅡにボールを預ける事はなく、いつもの三河の戦い方を選択しました。
或いは、島根がローレンスⅡの対応に来るであろう事を逆手にとっての事だったのかもしれません。

ローレンスⅡという未知の選手による奇襲は成功しました。ただ、島根に対応されてからの手が足りませんでした。

奇襲には成功したものの、それに続くもう一手用意する事が出来なかったベンチがGAME1の敗因だったのかもしれません。

そしてローレンスⅡびっくり効果で接戦となったGAME1とは違い、手札を見せきった三河に島根を上回る手はなく、GAME1に続く連日の逆転負けとなりました。


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