没個性の夜、自暴自棄の朝

詩人っぽいタイトルが浮かんできたので使いましたが特に内容との関連はないです。でもかっこよくないですか?(かっこよくはないです)
(今見ると露骨に転がる岩、君に朝が降るっぽいですね)(やはり一朝一夕のオリジナリティなど錯覚…)

以前こう書きました。

“これに関してはまた別に書こうと思っているが、何かしらのアーチストを目指しているくせに私はどうやら何かを作ることが別に好きではないらしい。”

https://note.com/embed/notes/nc806643f79d5

これについて書こうと思います。
まず、ですが、私が主に「作った、作っている、作ろうとしているもの」は、たとえばイラスト、漫画、3Dモデル、小説、詩、キャラクタや衣服のデザイン、プラモデルなどです。ドヤ顔で羅列していますがほとんどが「作ろうとしている」にカウントされるただ撫でただけのシロモノです。
私のこういう活動の始まりはおそらく小学中学年ごろで、クラスの仲間内で見せ合うための漫画や絵を描くのが流行っていました。私も描いていました。その時から既に自分より遥かに上手いやつというのがゴロゴロしていて、それもそのはずというか、そもそも自分は元から絵を描くような性分ではないからです。一人でいる時はもっぱら虚空とチャンバラをしていました。(何も物がなくてもドラマを作れたので楽しかった)
複数人の自由帳を組み合わせてデカいポケモンの絵を描こう、というのがあって、私も参加したんですが、どうにも上手く描けずクラスメイトに応援なのか罵倒なのかよく分からない口を利かれながらやっていました。「下絵の線は一度に一気に引くのではなく少しずつ引くものである」というのを友人から教えてもらった記憶がずっと残っています。これは別に悪い思い出でもいい思い出でもないんですけど、妙に残っています。で、やっぱりその中で上手いやつは夏休みの宿題の絵で賞とか獲ったりするんですよね。上手いし。羨ましいなと思って見ていました。(私はそういう類で評価をもらった試しはありません)
もう少し学年が上がると、「進撃の巨人」がめちゃくちゃ流行り出して、アニメ一期がやっていた頃かな?アニメが終わってもまだ好きでい続けたやつが二人いて、その人たちは今でも仲良くさせてもらっています。(というかこいつら以上に最高なやつを私は知らない。)その仲間内で、友人の内輪ノリには変わりないですけど、所謂「二次創作」の雰囲気に近いものをやりだして。二人のうち一人がはちゃめちゃに絵が上手くて、何やってもそいつに絵で勝てない!ずっと勝てないです。今でも。そいつとクラスが離れて、今度はラブライブ!にハマりました。運良くライバーの友達を見つけて、また絵を描きました。友達との会話のことはあんまりよく覚えていません。なぜならその友達にずっと片想いをしていてそのことしか頭に残っていないからです。恋煩いです。オシマイです。でもこれだけは覚えていて、自由帳に珍妙で取るに足らないラクガキばかりしていたのを友達に真面目な絵も描きなよと注意されました。それでムキになって黒澤ダイヤの絵を描きました。小学五年生の頃です。実家にまだ残ってると思います。
それから色んなものを好きになって、色んな絵を描いてきましたが、やはり、その友達からの「真面目な絵も描きなよ」という言葉は心の中で響き続けるわけです。要するに描いてなかったんですね。これは、後々になって「作品を仕上げられない」という致命的な私の弱点につながります。結局は先述の通り流行りに乗って、上手いやつに張り合って、それだけなんですよね。それでもぼんやり続けてきたのは、多分私がオタクだからです。オタクでいる限り周りには絵を描く人で溢れているので。Twitterでもそうですけど。私が絵を描く理由、何かを作る理由なんてそんなもので、例えばよく言うのが好きなキャラのこんなところがみたい、みたいな何かを好きなことを原動力にできる人がいるじゃないですか。そういう人をとても羨ましく思います。私にはそれができないからです。これは絵が上手いとか下手とかではなく、続かないんです。筆をとっても完成まで忍耐が持たない。作品のクォリティを向上することに興味がないんですよね。張り合いたいだけだから、僅差で張り合えるような間柄の人がいないとダメなんです。私の周りにはいつのまにか私より遥かに絵を楽しむ人しかいなくなってしまいました。だから、受験で絵を使う、というタイミングを過ぎてからは、もう随分と真面目に絵を描いていません。美大に入ったのはいいですけど、自分の全力を尽くして何か成果物にする行為に苦手意識がやはりあって、足が止まってしまいます。でもやっぱり、作っていない自分にほとほと嫌気が差しているのも事実です。なんなんでしょうね。ただ怠惰なだけかもしれません。


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