【下書き】英語…

ご存知の通り、私は元留学生である。2021年4月から2022年3月までの約1年間、カナダ連邦はブリティッシュコロンビア州に軟禁されていた。留学中の私を知っているフォロワー諸氏はおそらく、「なぜこいつはこんなに『帰りたい』と連呼しているのか」と思っていたことだろう。そもそも一般的に留学とは、海外で見たことのない世界に触れ視野を広げ、語学力を向上させよう、というやつであり、英語や外国人が嫌い、自室でひきこもってアニメを見ている、という私の生き方は、随分歪に映っただろうと思う。では何故そうだったか、と問われれば、多少長くなるが、私はそもそもオーストラリアに行く予定だったのだ。
元々クラス全員で、高校2年次にオーストラリアにある姉妹校へ留学し、各々ホストファミリーや友達と触れ合いつつ、基本的に教室には見知った平たい顔がいる、というのが、我が母校の英語コースのしきたりだった。しかし、しかしだ、ここで大問題が起こる。2021年といえばそう、コロナ禍である。なんとコロナ禍で留学生徒数の減った当の姉妹校は、留学生受け入れ部署を完全閉鎖。今も復旧していない。当然、オーストラリアへの、というか、留学そのものが一旦中止となった。これが高校1年(2020年)秋頃だったと思う。そこから教師陣の鬼気迫る尽力に次ぐ尽力で、「元々クラスで数人の成績優秀者が行く場所だった」カナダへのクラス全員の渡航が決定したのだ。もう一度言う。「元々クラスで数人の成績優秀者が行く場所だった」のだ。数人といっても多くて3人が限度で、本当の本当にめちゃくちゃ英語ができて、コミュ力もあって、何かやりたいことがあるやつだけが手にすることのできる切符だった。(余談だが同コースの先輩である我が姉はここに選ばれている 一体どこで差がついたのか)
クラス全員でと言っても北米大陸は広く、同じ州の同じ街にある各学校に振り分けられただけで、もう半分以上の面子と留学中に会うことはついぞなかったほど離れ離れである。オーストラリアでとりあえず適当に生きて、困ったことは近くにいる英語ができるあいつを頼りつつステップアップしていこ〜などと緩く考えた私はここで一度膝を着くことになる。実を言うと、留学に行かないという選択肢もあるにはあった。しかしその場合、問答無用で成績最下層、主に部活を重点的にやりたい生徒向けコースへの編入となる手筈だったため、(一応長男としての世間体もあるし…)退路を断たれ、もうその時点で飛行機に乗るしかなかった、というわけだ。こうしてカナダの学校に通い始めたが、私と同じ学校に配置されたクラスメイトが1人いた。彼とは1年生の時からそこそこ仲良く…していただろうか。陽キャの多かったクラスで陰キャ同士何かと助け合うこと多い仲だった。彼も私と同じく特段国際的な志を持たない曲者で、かなりスロウペースでの成長を続ける所以となってしまった。

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