タイ駐在員の心得(花隈信語録)
🔥 オールマイティーであり続けよ
✅日本人の知らないことはいっぱいある。しかし、知らないことは許されない。
✅タイ人に「知らない」と言ってはならぬ。調べて答えれば日本人のレベルは上がるし、信頼度も高まる。
✅専門でないから、担当でないからと、「知らない」という日本人は求心力を失い、成長もしない。
✅「あの人はオールマイティー」と思われなければ、タイ人に指導はできないし、尊敬もされない。
🔥 日本人は仕事がデキて当たり前
✅日本から高い給与で派遣され、十分な処遇をされ、それで仕事がデキなければ「うそ」。
✅タイ人が驚くようなすばらしい能力のある人は別として、死に物狂いでやって当たり前。
✅タイ人は冷静に日本人のレベルを査定し、ランキングをしている。
✅尊敬もされず、存在感もなく、そんなつらいことはない。
🔥 叱ると怒るはちがう
✅はたから見ていて一番こっけいで、かつ一番おそろしいのは、日本人がタイ人にヒステリックに怒鳴り散らしている風景だ。
✅タイ人には、この日本人は「自分はタイ人に満足に指導や指示ができないバカです!」と宣言しているようにうつる。民族紛争の火種はそこかしこに転がっている。
✅「タイ人は自尊心が強いから人前で叱るな」というのはまちがいで、「日本人のバカさ加減をタイ人に見せないため」に、人前で叱ってはいけない。
✅「叱る」には啓発があり、「怒る」には恐怖がついて回る。
✅おどおどしたタイ人を見ると、戦時中に日本軍に抑圧された中国人の姿と、敗戦後満州から命からがら逃げ出して来たみじめな日本人の、両方の姿が見える。
🔥 民族間の乗り越えられない壁は、謎の部分で隠すこと
✅現地の人々の実生活と日本人が快適にすごせる環境とは、想像を絶する距離がある。
✅言い換えれば、日本人が現地で快適にすごすには、現地の人とちがった生活環境が必要なわけで、それが現地の人と日本人の「壁」。
✅この「壁」を明白にするよりは、おたがいにそこは知らないでおくやり方がよい。
✅おたがいに相容れない領域がある以上、あえて現地人には見えない謎の部分はさりげなく残しておくことが正しい。
🔥 等距離の人間関係
✅年中顔をつき合わせていると、恋女房でもうっとうしくなるくらい。
✅いわんや男同士。自然な等距離を保つようにしないと、破綻が始まる。
✅日本人は群れる習性がある。努力して距離を保たないと、破滅的なニアミスに遭遇する。
✅「プライバシー」を感じときが、ニアミスの状態。
✅赴任後3ヶ月したら一人歩き。それが独り立ちのリミット。
✅意識して適度の距離を確保しないと、快適な人間関係はできない。
🔥 SAMURAIであるために
✅職位も給料も高い人は、どこの社会でも「パーフェクト超人」でなければならない。
✅特に発展途上国では、日本人は現地人から見ると、想像もつかないほど「高い給料」をもらっていることになる。
✅大切なことは現地人並みの給与で頑張れ、ということではなく、「パーフェクト超人」にふさわしい頑張りにより、見識・行動で尊敬され、人間的な魅力を持った「SAMURAI」であることが求心力の原点。