【ゲーム理論】海江田四郎の倒し方
漫画の世界では、最善手を選択し続けたがゆえに、相手に自分の行動を読まれて必然的に敗北するパターンが頻出します。
【混合戦略の本質】
「最善手」ばかりをとらず、ランダムで「次善手」「悪手」「まがい手」を混ぜることで、トータルでの勝率を上げることが可能。
★『沈黙の艦隊』ベイツ兄弟戦の場合
海江田艦長は、ベイツ兄がベイツ弟をおとりにして最適攻撃ポイントに移動すると予測。ホーミング魚雷に見せかけたプログラム魚雷を発射し直撃。
★『アカギ』浦部戦の場合
アカギは、裸単騎に「最もありえない牌」を設定。門前の浦部を直撃。
★『男塾』ケンタロス戦
三面拳月光は、奥義「無明察相翫」で相手の移動地点を予測。頭上に投げた棍でケンタロスを直撃。
【ビジネス実務では‥‥】
あえて「次善手」「悪手」「まがい手」を採ることは現実的ではありません。グロービス『MBAゲーム理論』では、混合戦略の設例として、「夕刊紙の部数争い」という少々トリッキーなケースが紹介されています。
【対戦型ギャンブルでは‥‥】
トータルでの勝率を上げることができるので、極めて有効です。
(例:ポーカー、麻雀、UNO)
【軍事作戦では‥‥】
「死ねば終わり」の軍事行動で、あえて「次善手」をとるのはとても勇気のいることです。しかし、モビーディックのように狡猾な海江田艦長を倒すには、最善手をとりつづけるだけでは足りないのです。