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2024/07/07(日) 日記。ビルマの竪琴。ちょいなちょいなの人。都知事選開票。

午後から老人ホームでコンサートがあるので、
当日準備。
その前に、今日という今日は布団を衣替えしよう。
夏用のペラペラのものに替える。
冬用の方のカバーを洗濯、中身をバルコニーで干す。

ウルトラ7つの誓い、天気のいい日は布団を干すこと~~~!

家中、掃除機をかける。
積ん読を半分くらいに減らす。
などしてから、ギターの弦を張り替える。
昔は好きだった弦張替えがいつしか嫌いな作業になっていたが、
観念して、「好き」にもどす。
今後も何度となくやることになるのだ。
わざわざ負の感情を呼び覚ますことはない。

「埴生の宿」を歌うつもりなので、「ビルマの竪琴」を観ておくことにする。
というか、BGMにDVDを流す。それも最後の、僧になった水島が捕虜収容所の近くまで訪ねてくるところ。
そして最後復員船の甲板で石坂浩二が水島の手紙を読むところ。
最後の最後の渡辺篤史のセリフが、文学っぽくて泣ける。原作読まなければ、と思った。

電気系統チェック。時間ギリギリなので簡単に済ませる。

バス電車を乗り継いで現場最寄りへ。
お迎えに来てくださったスタッフと会場へ。
何度も歌った場所だ。
今日は実はひとつ目的がある。
いつもコンサートを楽しみにしてくれている103歳の女性がいるのだが、
最近ずいぶん体力が弱っておられるとのこと。
それはもう自然の摂理でしょうがないのだが、ちょっとでも元気だしてほしいとの
スタッフの思いを伝えられ、自分の歌が少しの慰めになればと、今日の運びとなった。
その女性は「草津節」が大好きで毎回「ちょいなちょいな~」と笑顔で大喜びしてくれる。
ぼくは「ちょいなちょいな」の人として憶えてもらえている。

本番始まり、お姿が見えないなと思いながら、10数曲歌い終えたが、あとで聞くとやはり今日は歌を聴きに来る元気がない、というかご機嫌がななめらしい。
片付けを終えたあと、お住いの部屋をこちらから訪ねる。
「ちょいなちょいなの人が来てくれたよ」とスタッフが声をかけると、笑顔を向けて手を振ってくれた。あいさつの後、ギターを弾き草津節を歌う。

草津よいとこ、一度はおいで、どっこいしょ、
お湯の中にも、こりゃ花が咲くよ、ちょいなちょいな。

短い時間だが、お互い満面の笑顔で,
七夕の逢瀬の時を過ごさせていただいた。
また来るから、達者でいてくださいね、と、その場を後にした。

この活動は歌っているときは格別に楽しいが、さよならした人もたくさんいる。
いずれ、昭和初期、戦前戦後の歌謡曲を知る人びとも、僕の知っている懐メロを楽しんでくれる人も、いなくなるだろう。
そうなると僕は何を歌おう。
青春時代をニューミュージック世代の歌で過ごした同世代に向けて、僕はその時歌う側だろうか、聴く側だろうか。
アリス、松山千春、井上陽水、かぐや姫、あたりはまだ歌えるが、その後のシティ・ポップの時代は無理だ。老人ホームでTUBEやオメガトライブ、杏里、竹内まりや、山下達郎を歌う人にはなれない。
「ちょいなちょいなの人」を演じられて、まあ自分なりに結構がんばったと思う。
そろそろ自分の歌を歌ってもいいのかな、と思う。

今回は「ふるさとのはなしをしよう」を個人的な思いで歌わせてもらったのがありがたかったな。

帰宅すると、息子がアマプラのヒーロードラマを一緒に見ようという。
ああええよ。
おもしろい。
いいところで、息子、友達から連絡があり、離脱。
また今度続き見ようや。

都知事選の結果が発表される。
再選された人のことは、ほとんど語られず、2位の人の奇行や3位の人への誹謗ばかりが目に入ることに、ためいきばかり。

夏の薄い布団で寝る。

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