🐟さばえまつりでのインターンを振り返ってbyじっちゃん「たくさんの人の優しさに助けられながら、大量の伸び代が見つかった4か月」

2024年9月20日 19:57

こんにちは！
4月から7月まで、さばえまつりで事務局インターンとして活動させていただいていました、じっちゃんこと實田敬佑です。

去年11月、偶然X（旧Twitter）で見つけた投稿をきっかけに、いつの間にか地元である埼玉を離れて鯖江に住んでいて、あっという間に4ヶ月が経ってしまいました。

8月に鯖江を離れ1か月以上、今回はそんな怒涛のさばえまつりでのインターン生活を振り返ろうと思います！

さばえまつりとは

改めてさばえまつりとは、福井県鯖江市で今年初開催される、鯖江内外問わず、やりたいことを持ち寄って、みんなで作るお祭りです。
鯖江市の「つくる、さばえ」というブランド戦略を門出に立ち上がった活動で、僕は「誰もが何者にでもなれる場所」だと思っています。

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さばえまつりのキービジュアル。「つくるを祝う祭典」ってカッコ良すぎる✨

インターンを始めた理由

僕がインターンをやろうと思った理由は大きく2つあります。

一つは、どこか特定の地域に根ざしながら人が挑戦しやすい環境づくりに貢献する活動をしたかったから。

もう一つは、コミュニティデザインに近い領域で活躍する方のもとで活動をして、机上では学べない地道な活動を積み重ねたり、目の前のことと向き合ったりする時間を経験したかったから。
コミュニティデザインとは、そのコミュニティにおいて人々が関わり合い、自分たちで日常や生活を豊かにする力を高められるよう、場づくりや仕組みづくりをデザインの力で支援すること。インターンを受け入れてくださったさばえまつりの発起人、森さんの専門分野は参加型デザイン。この参加型デザインが自分の考えるコミュニティデザインと近いと思い興味を持っていたら、そのタイミングを狙っていたかのようにさばえまつりの話が舞い込んできて、インターンをさせてくださいと自分からお願いをして受け入れてもらいました。

具体的な活動内容

インターン期間中に特に頑張った活動が2つあります。

鯖江内外の人が気軽に出入りできる家を作る「まつりの家」

1つ目が、「まつりの家」というシェアハウス＆住み開きの活動。

まつりの家とは、鯖江に住んでいる人もそれ以外の人も集まることのできるコミュニティスペース。作業をしたり、みんなでご飯を囲んだりする、さばえまつりの拠点です。

はじめは、さばえまつりの実行委員長の田野さんの一言から始まりました。「家余っているからそこで何か鯖江まつりの活動をしたら？」と。そこから家開きをし、鯖江の人たちが世代を超えて日常の中でなんとなく集まって、コミュニケーションが取れる開かれた場所を作れたらいいのではないかとなり、活動が始まりました。

4か月以上人が出入りしていなかったほぼ空き家状態だったため、ホコリや汚れが溜まっており、掃除するところからスタート。玄関前に生い茂っていた雑草も芝刈り機を借りてきて刈ったり。ある程度片付けられたかなと思い、ようやくオープンしてみたら、来てくださった梯さんに「まだ全然掃除できてないじゃないの」と言われてしまいました笑

そして優しいことに、掃除を一緒にやっていただくことに。（当時は申し訳ない気持ちいっぱいでしたが梯さんといろんな話をしながら掃除したのはいい思い出です）
そして、少しずつ片付いていったまつりの家は、さばえまつりのチームの打ち合わせの場としてや、食事会の場として色んな人が出入りするように✨

その後、地元の高校生からご年配の方々、鯖江市外の人までが気軽に出入りをできる場所になりました。食事会や家の外壁塗装など、4か月の間に8回イベントを行い、延べ121人が参加していました。

感じたこと、成功体験や改善点

まつりの家は自分が「できること」と「やりたいこと」が重なった部分にある活動である気がしました。

これまで幾つかの合宿・イベント運営をしてきた中で、人を集める大変さや、盛り上がる企画の共通点など感覚ですが理解していたため、まだまだ伸び代はありましたが、出入りしてくださっている方々には居心地がいい場所として認知してもらえたと思います。印象的だったのは、地元の大学生（同い年）が手帳に毎週の予定として「まつりの家」と書いてくれていたことです。初めは少しずつ人が出入りさえしてくれれば嬉しいなと思っていた活動が、まさか人の日常の活動の中にまで結びついてくれているとは思いもよらなかったです。

また、定期的に遊びにきてくれている高校生の女の子が運動したい！と声をあげて、大学生や若手社会人を巻き込んで地元の体育館を借りて球技大会をしてくれたことも嬉しかったことの一つ。ただ、居場所としてきてくれるだけではなくて、そこで新しく出会った人と交流する中で自分の「やりたい」を形にできる場でもあるということを体現してくれた気がして嬉しかったです。

さばえまつりの顔として責任ある協賛の営業活動

もう一つ取り組んだものが、まつりに必要不可欠な資金・支援を集める協賛の営業活動です。

自分の中で協賛活動は、さばえまつりの顔として挨拶回りと応援をお金という形で募ることで活動自体を鯖江に根付かせる役割があると考え活動していました。目標は3週間で40件回ること。

具体的にどんなプロセスだったのか。

基本的には、アポなし訪問で「挨拶と支援のお願い」をして回っていました。訪問先の方々の反応はまちまちで、「知っていますよ。」「お金ないので。」と話をする前に終わってしまうパターンもあれば、「どういうものなの？」「面白そうだね。」と逆に質問を下さるパターンも。

対面で営業する経験はこれが初めてだったので、特に1番初めの訪問時はとてつもなく緊張していました。（何企業か入ろうと思って扉の前でびびってやめたのはあまり言いたくない思い出）事務局メンバーの中川さんが元営業ということもありアドバイスをいただきながら、回数を重ねるうちに少しずつ慣れていきました。

振り返ってみて支援をいただけることになった企業様には、共通項がありそうです。それは個人に興味を持ってもらうこと。つまり、自分という人にポジティブな印象を持ってもらえた時に支援を決めていただけたということです。関東圏に住んでいた大学生が休学をして鯖江に住んでいること、そこで新しく始まるお祭りの事務局として活動していること、自分のこれまでの人生背景に好感を持ってもらえると、その後に説明する内容も好印象に受け取ってもらえるとやっていて感じました。

また個人的には、さばえまつりが初めての企画ということもあり、具体的に想像しにくい・実績がない中で未来の可能性を信じて支援いただく、いわゆる投資していただくに近い形だと捉えていました。IT系のスタートアップでインターンしていた時に、投資は結局アイデアより人を見て判断されると聞いたことがあったので、それを身をもって体感したのだと思います。

逆に、興味を持ってもらえなかった場合は、ひたすら説明口調で一方的に話してしまった場面が多かったなと思います。訪問先企業様自体に興味を持っている・好意的であるということを示すためにも、自らの話をするだけではなく企業様のなかで気になっていることや個人的な話ができそうなオープンな話題から入るなどより工夫できる部分は多くあったと思います。

インターン自体に期限があり営業活動はあまり長くできなかったので、まだまだ改善点ばかりでしたが、ほとんどアポなしで訪問をし、お金の話までするという経験から、どうしたら相手方が気持ちよく話を聞いていられるか考えるようになりました。また、飛び込む時の勇気はもちろん、基本的な営業の態度も学ぶことができたと思います。

また、個人的に、目標設定に甘えがでたのも次に活かしたいポイントです。具体的に、金額ベースで目標を設定すべきだったかなと。自分をストレッチすることもインターンでできることの一つだと思っており、企業さんを回ること自体はただ訪問すれば数字を増やせるため工夫よりも行動力を優先してしまったのです。例えば、少し背伸びした金額を目標として掲げていたら、日々の営業活動の中で気になる点が増えていたかもしれないとか、挑戦と改善を繰り返す練習をできたなと思うと次回に向けた学びが一つ得られました。

営業経験豊富な事務局メンバーに営業の基本や自分の修正すべき点を聞けたのも貴重な時間でした。

インターンを通して学んだこと

4月から7月まで、約4ヶ月のインターン期間を通していろんな知識、スキルと呼ばれるものを学ぶことができたと思います。
そもそも「住み開き」という概念を知らなかったり、営業も初めてでした。

鯖江や祭り文化に対する新たな理解

また、鯖江市自体への解像度も上がったと思います。

駅から少し離れるとあたり一面に田んぼが広がっていて、自然と日常生活が近いことが鯖江のお気に入りポイントの一つ。

インターン以前は、メガネのまち・RENEWでイケている地域、そんな認識でした。けれど実際にはより多様な活動が市の至る所で起こっている地域でした。（身近には町内会の活動があり、産業内の活動も盛んで、さらには子どもの権利条約を作るため奔走している団体・LGBTQ+の認知拡大活動をしている団体まで。ただ、東西に広い地形であるためか、それぞれの活動が交わることがあまりなく、限られた地域・業界の人にのみ認知されているというのも現状の鯖江市で起こっている活動の性質かなと感じました。（その橋渡し役にさばえまつりはなれそうな予感✨）総じて、鯖江は予想していたよりもはるかに活動的な地域でした。既に退職されたご年配の方々でさえ毎日のように予定が入っており、何より毎日活力に溢れているように見えました。元来、福井自体が地域の特色的に大陸文化の玄関口でもあった能登や加賀百万石で知られる石川・金沢と旧都である京都をつなぐ位置に立地していたため人の往来も多く、まちの外との交流も盛んであったことから、新しいもの・ことへのアレルギー的な反応が他の閉鎖的な地域と比べると低いということも聞きました。

まつりそのものに対する理解にも新しいものがありました。
特に武さんの話は印象に残っています。

「普段相性が悪かったり、交わらないもの同士が交わるのがまつり」
「だからそれを受け入れるだけの器になる必要がある」

これを聞いて、事務局としての態度や、意識しなければいけないことも共通認識として出てきそうだなとも思いました。

感情を振り返って

学んだことも多かったですが、それ以上に今後に向けて成長したいポイントがいくつも見えたのがこのインターンでした。特に、優先順位とそれを遂行し切る実行力。

自分は詰め込んだスケジュールを組んでしまいがちで、鯖江に来たばかりは東京の方で元々やっていたインターンと掛け持ちをしていました。しかし、キャパシティを超えてしまい時間管理ができなかったり、返信できなくなってしまったりしてしまいました。それに対して、多方面からアドバイス・愛あるお叱りもいただき、まずは目の前に向き合える時間を作ることから始めました。インターンやそれまでやっていた活動に割く時間を減らしたところ、少しずつ自分で扱える時間は多くなっていきました。そして次の問題が、優先順位。これは元から自らの課題として抱えていましたが、ここでも同じ過ちを犯してしまいました。タスク以外でも何かが目の前に飛び込んでくると元々取り組んでいたものを忘れてそちらに流れてしまうという点を改善しきれませんでした。

結論としては、どれだけ作業的に優先順位をつけられるかが大事だと考えています。感情や楽したいという誘惑などに流されず、淡々とタスクの重要性・緊急性、所要時間などを考えながらこなし続けるかが大事だと痛感しました。

インターンを終えて感じていること

途中、自分が「何も貢献できていない」と事務局メンバーに言ったら「いるだけで、あるいは、ここにいたいという気持ちだけでそれが価値になる」と言われました。

終わってみて確かにそういう部分もあるなと実感しています。そう感じたのは最終的には感覚ですが、一つはさばえまつりに濃く関わってくださっている地元の方から感謝の言葉をいただけたからだと考えています。それは自分が何をできたか、価値が何を意味するのかはさておき、感謝をしていただけたということは、その方にとっての何かを生むことができたのだと思うからです。これまで関わっている人に嫌われたくない・スキルがないと思われたくなくて挑戦したり、自ら意見を言えなかったりしてきた自分にとっては、存在や想いが価値になった（少なくともそう思えた）という経験ができてとても貴重な時間になりました。

鯖江で何年も活動している事務局メンバー。地域で活動するとはなにかを強く考えられたのもメンバーの方々のおかげです。

他には、情けない・申し訳ない気持ちがいっぱいなのと、それでも一緒に活動したり関わってくださった森さんはじめとするさばえまつり事務局の皆様、まつりの活動を通して出会えたすべての方々に感謝を伝えたいです。

短い時間でしたが本当にお世話になりました！
ありがとうございました。

鯖江で過ごせた時間を忘れずに、より豊かな人生を過ごすために目の前を目一杯楽しもうと思います！

P.S. ここまで読んでくださった方へ

長々お付き合いくださりありがとうございます！！！！
まつり当日は2024年10月19、20日です！
絶対行って下さいね👊