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🐟さばえた぀り担い手レポヌト Byたりこ 「富川岳さんトヌクに戊慄」


どヌん

突然ですが、このむケむケなお方をご存知だろうか。
岩手県遠野で、ダむダむダむダむダむダむダむダむ倧掻躍䞭の富川岳(ずみかわがく)さんだ。

東京の倧手広告代理店でばりばり経隓を積み、仕事のご瞁があっお遠野に移䜏。東京に戻る぀もりで䜏み始めたが、遠野物語に深く深ヌヌヌヌく魅せられ、遠野に入り蟌んで、぀いには郷土芞胜のしし螊りの舞手にもなっちゃっお、東京での経隓を掻かしながら、遠野を拠点にロヌカルプロデュヌスなどをむケむケに手がけちゃう圧倒的倧掻躍のプレむダヌ(私の理解)。

念のため、富川さんの公匏プロフィヌルを、よっこいしょ。

䜜家・プロデュヌサヌ。株匏䌚瀟富川屋 代衚取締圹。1987幎、新期県長岡垂生たれ。広告䌚瀟でプロデュヌサヌずしお勀務した埌、2016幎に岩手県遠野垂に移䜏。恩垫ずの出䌚いで『遠野物語』の䞖界に戊慄し、深く傟倒。以来、民俗孊をベヌスずした様々なプロデュヌスや創䜜掻動を行っおいる。たた、「匵山しし螊り」にお郷土芞胜の舞手ずしおも掻動䞭。平地人ず山人の䞡面を持ちながら文化振興に励む日々をおくる。2023幎、『本圓にはじめおの遠野物語』を自費出版。遠野垂芳光協䌚理事。遠野文化友の䌚。宮城倧孊非垞勀講垫。岩手県経営・技術支揎事業専門家。2023幎床岩手県庁文化振興課政策メンタヌ。(富川屋HPより匕甚)

そんな富川さんが、さばえた぀りの寄り合いトヌク(2024幎7月20日)にお、ゲストずしおオンラむン䞭継でお話ししお䞋さったのだよ〜たず最初に䌝えたい。めっっっっっっっっっっっっっっっっちゃよかった。めっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃよかったのだ。その時のこずを、たずめようず思うのだよ〜

その前に曞き手である私の自己玹介をば少し。川䞊真理子ず申したす。2022幎3月に東京の倧孊院を卒業しお、同幎4月に犏井県池田町ぞ新卒無職で移䜏。ラむタヌず地域の手䌝いをしながら、池田暮らしを味わい始めお3幎目ずいう感じです。

池田に䜏んでるけど、さばえた぀りの寄り合いトヌクの感想なんお曞いちゃっおいいの...いいの...っお聞いたんだけど、良いらしいのです。倱瀌いたしたす。

富川さんのこずはTwitterで数幎前から薄ら知っおいお、遠野ず聞けば、遠野物語ず富川さんが浮かぶくらい前から密かに富川さんが、気になっおいお ずいうずころに今回のトヌクですよ行くしかないよね。こんな玠晎らしい機䌚、ありがずう. 。



遠野物語ずは

『遠野物語』ずは、民俗孊の父ず蚀われる柳田囜男(やなぎたくにお)が1910幎に著した本だ。圓時は300郚ほどで、今で蚀うずころのzineみたいなものだったらしい。
岩手県遠野地方に䌝わる異界の民話䌝承、怪談、逞話などを集めた説話集で、河童や座敷童、山神様などが登堎し、人ず人ならざるものが共に生きる様子が描かれる。
ちなみに富川さんは、むラストなどを甚いお『遠野物語』をわかりやすく䌝える『本圓にはじめおの遠野物語』(2023、遠野出版)を自費出版されおいる。


どうしお遠野に、異界の物語が集積したのか遠野が盆地であるずいう地理的条件が関係しおいるずいう。䟋えば、海から陞ぞ行商する際に、遠野を通る時は、倜な倜な山越えをしなければならない。そんな䞭で人が感じた恐怖、出䌚ったものを語りだす堎が、遠野だったのではないか。遠野は、語りが溜たりやすい構造をしおいるのだ。(おもろヌ)
トヌクは70分匷。かなり濃厚に、倚岐にわたっおお話しお䞋さった。その䞭でも、特に印象に残っおいるこずや、考えたこずを蚘しおおこうず思う。


富川さんのプロデュヌス哲孊「地域を前に導く」

プロデュヌス、ブランディング、プランナヌ 
私にずっお疎遠な蚀葉が続いお、脳内はビッグハテナ。でも、だからこそ、プロデュヌスするっお䜕ず玠朎に考えさせられた。
ずにかくプロデュヌスがわからなすぎお、富川さんのプロデュヌス哲孊が知りたくなっお質問した。
プロデュヌスはプロ/デュヌスであり、語源的には、前に(プロ)導く(デュヌス)こずであるず。地域を前に導くこずが、プロデュヌスなんだず。ちなみに、これに関しおは、富川さんがご自身のnoteで6䞇字くらいでたずめおいるらしい。読たねば。ちなみに曞籍化するらしい。買わねば。
では、どこに向かっお導くのか導きの手法はどうするのか
そこで倧切になるのが、目的。
富川さんは次のようにおっしゃっおいた。
「地域資源を持続的に生かすための埪環を぀くる」
ぶほぉおおおおおおおおおおおお
カッコ良すぎお吐血
「持続的」。
囜際的共通䟡倀がしっかり組み蟌たれおいるこずが個人的に激アツでした 
䌁画・デザむンを通しお、地域倖ぞ地域の魅力を䌝えお、倖郚資金を埗お、それが地域ぞ萜ちる。みたいな埪環の茪。
私はこれを聞いお内郚(地域内)のこずが気になった。おそらく、䌁画・デザむンを通しお地域の魅力が䌝わっおいくのは地域内倖の䞡者だ。内郚の人にずっおは、「再発芋」ず蚀った方が適切かもしれない。さらに、資金面においお倖郚ず内郚の関係性を富川さんがどのように考えおいるのか気になったので質問した。
富川さんは、むベントや講習䌚で地域内の人の謝瀌を高めに蚭定しおいるずのこずだった。持続するためにも、ボランティアではなく、しっかり察䟡を払うこずは匷く意識しおいるず。
これを聞いお、さらに質問したいこずが増えた。富川さんがプロデュヌスした遠野のプロダクトやむベントなどは、地域内のどれくらいの人から反応があるのか(=賌買数やリアクションなど、地域内経枈における圱響みたいな郚分)も気になったのぉおお。
私たちの瀟䌚は、パンデミックや震灜を経隓し、倖郚経枈に頌る比重を倧きくするこずの脆匱性を知っおいる。だからこそ地域内経枈がしっかり回っおいくこずも、ずおも倧事なこずだず思う。


デザむンずロヌカルの2軞に深く根ざしお

「振っお、興す」ずいう衚珟が奜きだそう。私は勝手に官僚甚語のむメヌゞを持っおいたので(文科省が䜿うむメヌゞ)、富川さんの蚀葉を受けおむメヌゞが倉わったこずも、今日の嬉しい収穫だ。
Reboot FΩolkloreの具䜓䟋が、「遠野巡灯篭朚(ずおのめぐりずろげ)」。遠野に広がる異界の景色をめぐるツアヌ型むベントだ。郷土芞胜のしし螊りや音楜ラむブセッション、発酵ず食など、さたざたな文化を織り亀ぜた䜓隓ができる。今幎も10月に開催予定だ。「遠野の人々が持぀、パヌスペクティブ、ランドスケヌプ、䞖界の芋方・感じ方、䞖界芳」を味わえるにちがいない。
わっほぉおおおおおおおおおおお行くしかないのでゎ行くしかないのでゎああああぁぁぁぁぁ
たた、富川さんが遠野をプロデュヌスする際に気を぀けおいるこずも教えおくれた。「質感やテクスチャ、手ざわりを倧切にしおいる。遠野の気配を䌝えたい」
なヌヌヌヌヌぬヌヌヌヌヌ
気配気配気配
「気配を䌝えたい」ずいう䞀文を聞いたのが初めおだったので衝撃的でした。
捉えどころのない、もの蚀わぬ「気配」を䌝える... たしかに富川屋HPに茉っおいる遠野の写真や動画は、どこか厳かずいうか、空気に畏怖を包んでいるずいうか. こういうこずなのだろうか.

やっぱり、デザむンっおすごい。
䌝わっおくるもん、ほんずに。
歎史や文化ずいう、䞀芋堅苊しくお、遠い存圚に思えるものを、孊玚だよりみたいなA4の藁半玙に曞いお䌝えようずしたっお届かないもんね 届かないずいうか限界があるよね (孊玚だよりディスっおおごめんなさい)
むケおるデザむンにするこずで、たヌヌヌヌじで䌝わるよねぇ。
むケおるデザむンっおだけで、内容がどうであれ、たず目に留たるよねぇ。
途䞭で森さんがコメントを挟んでくれおね。森さんが、富川さんを面癜がっおいるのは、異なる領域の根の深さらしい。(森さんの蚀葉そのたたじゃなくお私のフィルタヌを経た解釈です)デザむン領域における実務経隓がある人はいっぱいいる。民俗孊や民話、地域の文化に詳しい人もいっぱいいる。でも、䞡方をやっおいる人っおいない。富川さんは、その䞡方を深くやっおいるので、おもろいず。
なヌヌヌヌるほどなヌヌヌ森さん的芖点もかなり気になっおいたので、このコメントは倧倉ありがたかったYO。
そしお振り返る我が身 。私も䌁業でばりばり経隓積んでから地域に飛び蟌んだら 。新卒無職なんお、無謀。 地域の文化振興  私の... 富川屋に就職垌望. .........(心の声)


「遠野物語」探しの旅に出ないか

遠野にずっお、遠野物語の存圚はきっず倧きい。
時空を超えお人々を繋ぐ粟神的玐垯ずいう意味においおも、地域をプロデュヌスするずいう意味においおも栌奜の玠材だ。
遠野物語は、遠野ずいう地域においお、人々が合意できる䟡倀や共通の䞖界芳を持たせる装眮であるず蚀えるずも思った。
だが、遠野物語のような䜜品がない地域の方が圧倒的倚数だ。
柳田國男ぉぉおおおおぉぉ党囜各地にそのような物語を生み残しおいっおくれよぉぉぉなどず叫びたくなるのは、他人任せの怠慢。
「遠野物語」的存圚が無い地域においお、どのようにプロデュヌスが可胜なのか
質問フォヌムに曞きかけお、削陀した。これは富川さんに投げかける質問ではない。自分自身に投げかける問いであり、自分が探究すべき課題だ。
頭の䞭にあるのは、もちろん池田町。ちょっぎり鯖江。(なんおたっお、さばえた぀りの寄り合いトヌクですから)
池田町は人口2300人皋床の、山に囲たれた盆地であるずいうこずも盞たっお、富川さんの発想は、倧倉ヒントずなるこずが倚かった。
山越えをしおいたら出くわした恐怖ず未知の物語。川に察する畏敬の念が生んだ想い。家の安寧ず繁栄を願うこず。集萜の守り神の話。
そうした暮らしにおける、人ず人ならざるもの、颚土や願いにた぀わる物語が、いく぀も集たっお線たれたのが遠野物語だずしたら。
「遠野物語」は、どんな土地にもある。
それが、柳田囜男ずいう人物によっお䞀冊の本になったか、なっおいないかのちがいではなかろうか。
だから私は、池田の「遠野物語」探しをしたい。そうするこずで、プロデュヌスの玠材を芋぀けたい。
探し方はいろいろあるだろうが、私は聞き曞きずいう方法があるず思った。(ずいうのも、少し前から私は聞き曞きをしようず思っおいお、どちらかずいうず、富川さんのトヌクを経お、聞き曞きの意矩の広がりが芋えたず衚珟する方が適切なのだが)
ひずりひずりに眠る、物語の聞き起こし、曞き起こし。
この時、物語を客芳的に捉えたり、地域ず物語の関係性を面癜がる基瀎を提䟛しおくれるのが、孊問だろうず思う。
富川さんのお話で、文化人類孊、民俗孊など、孊問がちょくちょく登堎しおいたのも芋逃したくないポむントだ。
地域の合意できる䟡倀や共通の䞖界芳を、聞き曞きを通しお芋぀けた物語で立ち䞊げようずする時、矅針盀にすべきは、民俗孊である。(かもしれない)
富川さんは、「小盆地宇宙論」なんお最匷に面癜そうな孊説を共有しおくれた。民俗孊者の米山俊盎さんの『小盆地宇宙ず日本文化』。読みおぇ。
池田におけるプロデュヌス玠材探しの結果は、少し予想できおいお、倚分だけど、めっちゃいろいろある。蚀い換えるず、遠野における遠野物語のように、これでいきたしょうみたいな打ち䞊げ花火的存圚がないず思う。
鎌倉時代から続くず蚀われる田楜胜舞が象城的ず蚀えばそうだが、他にも集萜に䌝わるこんにゃくづくり、しめ瞄産業、挆掻き、朚地垫、平家の萜歊者が集たりがちなこず、蟲業のこず、池田远分け(民謡)などなど。(これは池田土産問題にも盎結しおいお、池田ずいえばこれっおいうのがない。匷いお蚀えばお米だが、なんでも䜜るのでなんでも池田町産ずしお売り出せるがゆえに、「池田土産はいろいろある」になる)
この「いろいろある」をうたく愛せたら、面癜いこずになるかなぁ。
でねいろいろあるだろうなぁ〜っお思った時に、私にはもうひず぀問いがあっお、「池田」ずいう䞻語/範囲で語るこずは可胜かずいう問い。その範囲をカバヌできる共通䟡倀みたいなものはあるかずいう問い。
仮説だけど、倚分池田は、池田ずいう単䜍ではなく集萜単䜍で語るず匷い。池田町は33集萜から成っおおり、各集萜の色がそれぞれある。池田町は芋方を倉えれば、33集萜の合衆囜なのだ。集萜ごずの物語を持぀こずで、それを集めれば、遠野物語ならぬ、池田物語に成り埗る可胜性が高い、ずみおいる。
だからこれから聞き曞きをするずきも、池田ずいう広さず、集萜ずいう広さの䞡者を意識しおおきたいず思う。
森さんはもちろん、鯖江バヌゞョンのコメントをしおいた。「鯖江は盆地ではなく開けた土地。鯖江藩ができたのはたかだか300幎。でも䞀方でものづくりに目を向けるず1500幎の歎史がある」
ふむぅたしかに。
盆地ずいう地理的境界線がはっきりしおいる堎では、物語が育たれやすい。䞀方で鯖江のような開けた土地では、盆地的思考は有効ではないので(倚分ね)、難しいなぁず。でも、すごく玠材だらけなのは確かだ。鯖江うほほヌい
遠野の話を聞いおいながら、自分が今䜏んでいる町のこずを改めお捉え盎すきっかけにもなった。
池田町でも、鯖江でも、どこでも。富川さんの実践は、汎甚性が非垞に高く、濃床のある瀺唆を䞎えおくださった。



この蚘事を曞いた人
川䞊真理子。千葉出身。96幎生たれ。2022幎4月から犏井県池田町に䜏み始める。ラむタヌや町内の季節劎働などしお飯を食う。めざせなんでも屋ず蚀い匵っお田舎暮らしを謳歌。炭焌き、炭窯づくり、叀民家DIY、山菜取り、鹿解䜓、お茶づくり、こんにゃくづくり、ナむフづくりなどいろいろやるものの、最近ようやくストロングスキルがないずオワコンだず気づき、しょがしょがしながらハッタリかたしお生きおいる。


いいなず思ったら応揎しよう