M575を分解修理してみた話【ロジクール最高】
壊れました。
もはや説明不要の定番トラックボールマウス。
ロジクールのM575、壊れました。さばのおすしです。
故障したのはスクロールボタン。
回転は問題ありませんが、クリックができません。
つまり上下にスクロールはできますが、押し込めません。
PC上で認識しないのではなく、物理的に押し込めなくなっています。ボタンが沈み込んだ状態で息絶えたのか、何かが引っかかってるのか…真相はプラスチックの中です。
まあ決して使用頻度が高いボタンではないのですが、私はマウスジェスチャーアプリでいろいろ割り振っていることもあり、使えないとかなり不便。
しばらくは同じロジクールのPebble M350でお茶を濁していましたが、
残念なことに、私の体はもはやM575の無い生活に耐えられませんでした。トラックボールは確かに慣れるまでが大変ですが、慣れてからも大変です。戻れなくなってしまいます。
ちなみにロジクールの保証は最高
このマウスには、二年間のメーカー保証がついています。こいつも期限内だったので一応問い合わせてみたのですが…
なんと新品が送られてきました。しかも製品パッケージ。こういうのって大体簡易パッケージだと思うんですが…太っ腹ですよね。
さらに特筆すべきことに、不良品を返送する必要がないのです。つまり、煩わしい梱包や発送の手間は一切なし。これは本当に素晴らしい。
サポートはチャットですべて完結するし、レスポンスも爆速。AIチャットボットはちょっとおバカですが、それを差し引いても最高の対応でした。次からも積極的にロジクール製品を選ぼうと思います。
さて、そんなわけで手元には自由に処分を許された不良品と、ピカピカの新品が揃ったわけです。
「せっかくなら捨てる前に分解してみるか!もしかしたら直せるかも…」
動機はそんなところです。
いざ分解
とりあえずバラバラにしてみましょう。大丈夫、壊れてももう一個あるから。と自分を落ち着かせつつ慎重に作業していきます。
ますはボールを外して、
電池も取り外します。
まあ感電の心配はないでしょうが、ショートして壊れても困りますからね。
このままではネジにアクセスできないので、滑り止めのゴムを取り除いていきます。両面テープでくっついているので、端っこから慎重に。
取り去るとこんなかんじ。
次に露出したネジを外します。ここのネジ5本はすべて同じ大きさなので、取り分ける必要はありません。皿にでも入れておきましょう。
ツメも外しておきます。
電池ボックスのこの部分。これを奥に押してやると外れます。
厄介なことに、ここが外部からアクセスできる唯一のツメです。あとは無理やりこじ開けるしかありません。力こそパワーです。
上記のツメ付近が一番開きやすいので、そこを足掛かりに押し広げていくといいと思います。
開くとこんなかんじ。
上面と下部はコードでつながっています。無理に引っ張らないように注意しましょう。
次に、邪魔なコードを外します。
電池ボックスのすぐ横のコネクタに注目。
こんなかんじで、灰色の部分を上に引き上げてやると、ケーブルの固定が外れて抜けるようになります。
ここの脱着は必須ではないので、壊しそうで怖いというのであれば飛ばしてしまって構いません。(作業はしにくいですが)
ボタン類は上部に集まっています。
ここのネジも外していきましょう。
数は三本です。
ちなみに、ここのネジは先ほどの5本とサイズが異なります。
左が内部のネジ。右が最初のネジ。
まあ見ればわかるのでそこまで心配いりませんが、一応取り分けておきましょう。
ここまでくればボタンの基盤が分離できます。
こんなかんじ。
黒いプラパーツも外してしまいます。
さて、あと一息です。
最後にホイールを取り外します。
目的の部分に到着です。
お疲れさまでした。
修理~組み立て
さて、いざ修理です。
マウスホイールによって押し込まれるボタンはこれ。
さてどうしたもんかと思って触ってみると、やはり押せません。なんというか、ボタンの部分が妙に斜めっています。
変だなと思ってごにょごにょ触っていると、突如クリック感が復活しました。詳細はわかりませんが、多分何かしら引っかかってたんだと思います。
なんとも拍子抜けですが、ともかく治ったっぽいので分解と逆の手順で組み上げます。注意点としては、2種類のネジを間違えないことと、この基板上のコードを固定するパーツの扱いです。
触った感じあまり頑丈ではなさそうなので、慎重に作業してください。
最後に正常に動くことを確認して、組み立て完了です。
お疲れさまでした。
ちなみにここを書いている時点で分解から二週間ほど経過していますが、問題なく動作しています。
まとめ
ロジクールの保証は最高
M575の分解難度は高くないが、壊す覚悟が必要。
特にネジを外した後が大変です。先述の通り、外部からアクセスできるツメは一つしかありません。もともと分解、修理できるようには作られてはいないようです。実際、私もツメをいくつか破壊しています。修理にチャレンジするときは覚悟を決めてください。
また、保証はケースバイケースなものです。不良品を渡せと言われる可能性も十分あります。分解は保証を受けた後か、期限が切れた後に最後の手段として取り組むことをおすすめします。