【小説感想】掟上今日子の設計図を読んだ【ネタバレあり】
コストコのクッキーが好き、鯖の味噌煮です。
『學藝員9010』と称する人物が美術館に爆弾を仕掛けたという爆破予告動画がウェブ上に投稿された。タイムリミットは閉館時間までの9時間。火薬探知犬と盲導犬を連れた爆弾処理班のエース・扉井あざなは、容疑者・隠館厄介と忘却探偵・掟上今日子と捜査を進めるーー
忘却探偵シリーズ12巻目ですねー。前回の『旅行記』が8巻目なんでかなり飛んでしまいました。ここら辺バラバラに読んでた弊害が出てしまいました。
今回は星5⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ですねー。西尾維新の波長とガッチリ合った気がします。
かなり厄介が大活躍した回でした。真犯人の狙いを悉く狂わせていくのが気持ちよかったですねー。今日子さんに依頼した日時を悉く憶えてるのは流石に気持ちが悪いと思いましたが。ここら辺ドラマでやりませんかねー、というか劇場版掟上今日子やりませんか?
後半に真犯人が扉井あざなだと判明するのですが、それが明らかになってからが本番でしたねー。判明した頃にはもうどうしようもなくなっていて今回は流石に今日子さんの負けかと思うような緊迫感がありました。カウントダウンが焦燥を誘うのは良い演出でしたねー。
ほとんど自力というか、盲導犬だけを頼りに生きていた扉井が他人の良心に負ける構図が美しくてよかったですね。それも今日子さんの差金だったんで今回も名探偵の勝ちということにはなりますが、人間もまだまだ捨てたものではないなという控えめな人間讃歌を感じます。
タイトル回収も巧みで読み応えのある一冊でした。あと今日子さんのお腹はぷにっているのか。