一番怖いのはやっぱり人間
今日まで無料公開のこたけ正義感「弁論」の動画を観た。
佐久間さんがANN0で紹介しているのを聞いてはいたんだけど、おすすめに上がってきたので観ることができた。約一時間。
「こんなにたくさん投げ銭されてる動画初めて観たよ!?」ってくらい、たくさんの投げ銭(しかもかなり良い金額)がされていた。投げ銭したくなるのも納得の内容だった。
導入から散りばめられたキーワードが後半きちんと回収されていくのがまた気持ちいい。そして話の核は去年再審無罪が確定した袴田事件。
犯罪史のサイトは色々見てきたけれど、改めて説明を聞くと大変わかりやすかった。読むのと聞くのはやっぱり違うんだよなあ。
再審無罪が出た日にこたけさんは現地で取材をしていて、その動画も日弁連のチャンネルで公開されている。
58年という時間に思いを巡らせたとき、今までの自分の人生よりも長い時間を冤罪被害者として、どんな思いで過ごしてきたのだろうと涙が出た。自分がもしその立場になったら、自分の無実を主張し続けられるだろうか。
動画の中で袴田さんのお姉さんがコメントをされていた。90歳を超えてしっかりと立ち、お話されている姿を見て、負けてたまるかという気力でここまで生きてこられた部分もあるのだろうなあ……と思うとなんとも言えない気持ちになった。弟はもう裁判が終わった気になっていて今は妄想の世界にいる、という話に、それはそうだろうなと、疲れてしまったよなと思った。もう90近いお年なので、残りの人生は少しでも穏やかに過ごしていただきたいと思う。
冤罪もいつ自分に降りかかるかわからないものなんだよな。目撃者の不確かな記憶に振り回されて、人生がめちゃくちゃになってしまう。そんなこと考えたくもないけれど、実際にあること。
結局一番怖いのは人間だなと再確認させられた。このときの取り調べをしていたのが手段を選ばずとにかく自白させる「拷問王」に教えを受けたメンバーで、お手洗いも行かせてもらえなかったという。(この拷問王って呼ばれる刑事のことを知ったのはたぶん今回の再審無罪確定のタイミングだった気がする)
尊厳って、なんなんだろうな。守られて然るべきものなのに、こんな不確実なものに左右されてしまうなんて、恐ろしい。絶対に経験したくないけれど、経験しない保証はないのだ。結局これも、極端な話だけれど通り魔なんかと同じで、ほんのささいな何かが明暗を分けるものの部類になるのだろう。
===
この「弁論」の動画、無料公開終了後はメンバーシップ内での公開に切り替えるかも……みたいなことを一昨日の同時視聴配信の中で話していたので、明日以降も観ようと思えば観られるようにはなるのだと思う。
ちなみにおすすめに出てきた理由はスキマスイッチのYoutubeでリーガルチェックをやっていた動画を観ていたからだろう。面白いんだこれが。最新回ではなくちょうど1年前にゲストで出たときの動画をペタリ。