がんが転移し、新たな抗がん剤治療をスタートさせた!
2021年11月12日(金)、わたしは卵巣がんの手術を受ける予定だった。
ところが、11月4日(木)のPET検査で、がんが胸膜へ転移していることが発覚。
手術の予定は消えた。
ショックで明け暮れたわたしだったけれど、11月11日に新たな化学療法 (抗がん剤治療) をスタートさせました。
それまでのわたしは抗がん剤治療をおやすみしていました。
抗がん剤で弱ったからだを手術にむけて回復させるためです。
でも転移がみつかり、手術はできないとなったので、がんが大きくならないよう、これ以上広がらないように抗がん剤治療を復活させなければならなかったのです。
これまでわたしの抗がん剤治療への取り組みは、下記のような順番で行われてきました。
①TC療法 (パクリタキセル+カルボプラチン)
②GC療法 (ゲムシタビン+カルボプラチン)
③ドキシル+カルボプラチン←NEW
①TC療法を試みるもアナフィラキシーショックで中止。
初めての抗がん剤治療。
卵巣がんでオーソドックスな治療法である、「TC療法」というものに取り組むことになりました。わたしのからだはパクリタキセルというお薬投与後10分で、呼吸が苦しくなってしまうというアナフィラキシーショックの反応を見せます。
アナフィラキシーショックの影響で、パクリタキセルというお薬はアレルギー認定され、TC療法は断念します。それと同時にパクリタキセルと類似したお薬もリスクを避けるために使わないことになりました。
②GC療法を数回続けて手術することになるも、がんが転移。
TC療法ができずに、次に試みた治療法がGC療法というものでした。
TC療法でアレルギーが出てしまったので、お医者さんが副作用の弱いお薬を選んでくれたようなのです。
この治療法では大きな副作用はなく、治療を進めていました。
ただ、抗がん剤を投与してから1週間後、白血球が下がったままのことが多く、治療を延期することもありました。
スケジュール通りの治療にはならなかったわけです。
そして手術を受けることになったので、GC療法をおやすみすることになったのです。そうしているうちにがんの転移が発覚しました。
③転移が発覚して、新しい抗がん剤で治療をスタート「ドキシル+カルボプラチン」
今回新しくスタートさせたのが、「ドキシル」と「カルボプラチン」というお薬を用いた治療法でした。
ただ、初回治療が行なわれた11月11日、なかなかうまく点滴は進みませんでした。
朝8時半頃に病院に行き、婦人科を受診。
そのあと化学療法室で受付をし、実際に化学療法の椅子に案内されたのが11時頃でした。
まず吐き気止めを点滴した後、ドキシルという赤いお薬の点滴からスタートしました。
しかし5分後に呼吸が苦しくなり、からだも一気に熱くなり、腰も急激に痛くなり、ナースコールを鳴らします。一旦点滴は中断して、体調がもとに戻るのを待ちました。
その間にわたしのからだには心電図や血圧、呼吸をチェックするための器械がつけられました。
休憩しているときに主治医がきて、速度を落として再投与しました。しかし、最初ほどではありませんでしたが、呼吸がやや苦しかったのです。
わたしは正直この新しい抗がん剤治療を成功させたい気持ちでいっぱいでした。呼吸も本当に苦しすぎているわけではないので、ギブアップはしたくなかったのです。
でも看護師さんが呼吸の数値を見て気づいてくれて、「苦しいよね?」と言ってくれて、目も充血しているからと再び点滴は中断しました。
そこからしばらく休んで、また再度点滴にトライします。
結局、ドキシルの点滴が全て終わったのは17時頃でした。
すごくゆっくりの速度で点滴をしたら、何事もなく無事に点滴できました。
そのあとカルボプラチンの点滴を1時間ほど行なって、ブドウ糖の点滴をしておしまいになりました。
すべてが終わって外に出たら、19時を過ぎていました。
疲れてしまったけれど、わたしは充実感でいっぱいでした。
この治療に賭けていたから。
もう何もしなければ、3ヶ月で死ぬと言われて、この治療をしてもうまくいくかはわからないと告げられました。
アレルギーなどもあり、治療の選択肢も減ってしまっていたので、なんとか今回の初回の点滴を無事に完了させたかったのです。
わたしは正直今後どうなるかわかりません。
とにかく今は1日1日を大切に生き、もしできたら、少しでも長く生きられたらと願っています。