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映画「認知症と生きる希望の処方箋」について(2023年8月24日加筆・修正)

皆様、こんにちは
タロウです
音楽療法士として日々過ごしております。

皆様は、8月11日に公開された
「認知症と生きる希望の処方箋」という
映画はご存知でしょうか?

今回は映画を見た感想をお伝えしたいと思います
感想を述べる関係で、
一部映画の内容については記述してしまう事があるかもしれません。

こういったネタバレが好みでない方、
前情報なしで映画を見たいという方は

ここで戻るを推奨いたします




☆問題なければここより下をご覧ください☆


公式ページより引用

特効薬のない病、認知症が増えている中で、人々は認知症とどう付き合って生きていくのが問われている。
認知症の症状を薬で和らげたり、進行を遅らせたりする様々な療法がある。
映画では、名古屋の病院で音楽療法を実践する二人の音楽療法士にスポットを当てる。
うどん屋を営んでいた夫婦、脳梗塞で半身麻痺になった女性、認知症高齢者グループホームで療養する男性・・・
そんな彼らに、音楽療法士が、優しく音楽を投げかける。
相手の病状と人生を鑑みながら適切な音楽療法を施していく。すると、そこには、誰も予想しなかった結果が。
「認知症は治らなくても幸せになる時があればいい」認知症の夫を介護する女性が言い放つ。
まだ知られていない音楽療法。
音楽と人の深いつながりの中に希望が見えてくる。

認知症と生きる希望の処方箋 (ninchishoutoikiru.com)
より

映画の内容は上の記述の通り、
音楽療法や音楽療法士についての映画となっております。

2014年12月に「パーソナル・ソング」が公開された際、
こちらの映画も音楽療法として紹介されました

対象者の好きな音楽やバックグラウンドに基づいた音楽を聴くという
いわゆる受動的音楽療法の内容でした。

対象者(音楽を必要としている人)に対して
音楽療法士が介入をすることがほとんどありませんでした。
そのため、音楽療法士の仲間内でも、
”果たしてこれって音楽療法なのか?”
”音楽療法とは違うものでないか?”
といった論争がおきました。

2023年になった今でも、X(旧Twitter)といったSNSで
パーソナル・ソングが取り出されることもあります。
その都度
”パーソナル・ソングは音楽療法なのか問題?”が発生し、
音楽療法士界隈でざわつく事があります

※ちなみに”受動的音楽療法・能動的音楽療法”が何かについては
NPO音楽療法の会武蔵野さんのページにわかりやすく書かれていたので
こちらもご覧下さいm(__)m

この記事を書いている私は学生時代に
①モーツァルトの音源をつかった受動的音楽療法で
コルチゾールやアミラーゼの値の変化や
②周波数分析器を用いて
・巷にあふれるヒーリングミュージック
・モーツァルト以外のクラシック曲
・沖縄音楽などを
調べていたこともあるため、
多少なりとも
受動的音楽療法の良さも能動的音楽療法良さも
理解しているつもりです。

迫りくる2025年問題

ただ、今回の「認知症と生きる希望の処方箋」は
これから迎える2025年問題(団塊世代1947~1949生まれが75歳以上の後期高齢者になる事で、社会保障費の負担増や働き手が不足するよって事)についても大きなテーマの一つになっています。

そのため、音楽療法(音楽療法士の仕事の様子)を
知らない方にも見やすい内容になっているかと思います。

この記事をご覧いただいて下さるご本人様、
その配偶者・パートナー、
両親や親戚、知人友人が認知症を発症した場合、投薬での治療であったり様々なリハビリなどがある中、音楽療法というのもありますよ
音楽療法で”日々の暮らしに色どりを加える事が出来ますよ”といった形で
音楽療法そのものだけでなく、
音楽療法士に注目した内容となっておりました。

※個人的な感想ではありますが、
音楽療法士に注目した映画が上映されるなんて、
非常にうれしく思いました。
(作中のお二人の音楽療法士さんの人柄もすばらしかったです)

ドキュメントだからこそ

これまでもテレビ番組やニュース番組の1コーナーなどで、
音楽療法が紹介されることはありました。
そういったものがいい悪いではなく、
今回の映画はドキュメントだった事で
過剰な演出や感動を前面に出すことなく、
音楽療法を通じて参加された方の様子であったり、
音楽療法士の介入によって対象者の細かな変化が
見られたのは非常に良かったと思います。

また、対象者の方のその日の気分によっては音楽療法中に負の感情も見られたり、歌いたくないときはちゃんと歌わなかった様子も映像におさめられていました。
ありのままの様子を見れたという事もよかったです。
(綺麗な部分だけを映像化するのも違いますし、活動中なぜ負の感情が見られたか?などを考えて次に生かすのが仕事だからというのもあります)

映画内は基本は個別での音楽療法ですが、
集団でおこなっている音楽療法の映像もあったので、
日本の高齢者領域で行う音楽療法がどういったものか、
初めて音楽療法を知る方にとっても
わかりやすい内容なのではないかと思います

この映画の中で行われている、
音楽療法が音楽療法のすべてではありませんが
・音楽療法っていったい何だろう?
・興味はあり、見てみたい
・どこで見る事が出来るのであろうか?等々
感じていらっしゃる方には是非とも御覧いただきたいと思います

また、少しでもこの内容が沢山の方にご覧いただき
映画をご覧いただける事を切に願います。

※もしこの記事を気にいっていただけましたら
ぜひとも拡散お願いいたしますm(__)m

劇場情報について

私は新宿武蔵野館で映画を見ましたが、

新宿武蔵野館では8月24日木曜日まで、

【ご好評につき延長決定!】8月31日(木)まで

認知症と生きる 希望の処方箋 » 新宿武蔵野館 (musashino-k.jp)
より

1日1回の上映となっております。

そのほかの劇場情報については
下記からご確認お願い致します。

終わりに

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
今後も不定期ながら音楽療法に関する内容や趣味についての内容を
投稿したいと思いますのでよろしくお願いいたします
それでは、また。

タロウ

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音楽療法士 さありとタロウ
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